インドでの実践型アジャイル開発研修を販売開始 ~国内ユーザー企業・大学向けに提供~
2013年5月20日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ・グローバル・テクノロジー・サービス・ジャパン
株式会社NTTデータと株式会社NTTデータ・グローバル・テクノロジー・サービス・ジャパン(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:中村 茂樹、以下GTSJ)は、これまでに蓄積したアジャイル開発注1の技術力とノウハウを活かし開発したアジャイル開発の実践型研修プログラム「グローバル・アジャイル・エクスペリエンス研修」を6月1日より販売開始します。
本研修プログラムは、アジャイル開発およびクロス・カルチャー・コミュニケーション注2について日本国内で1週間の研修を受講した後、インドのプネ市にて1週間のビジネスイングリッシュクラスと6週間のアジャイル開発実践を行う、計8週間の研修プログラムです。アジャイル開発の実践経験を積めるだけでなく、外国人メンバーとの協働を通じたグローバル環境でのビジネス経験も積むことができます。
NTTデータグループでは、グループ内のアジャイル開発人材を育成するほか、大学やユーザー企業の人材育成の場を提供することで、国内ユーザー企業におけるアジャイル開発の採用を促進します。また、本研修プログラムを通じた売上高は、2015年度までの2年間で3億円を目指します。
背景
従来、ソフトウエア開発ではシステム要件を最初に確定してから開発工程を順に追っていくウォーターフォール開発注3が主流な手法でした。しかし、IT市場のニーズが多様化し、ビジネス環境の変化するスピードが加速している昨今、お客さまにとっての価値創出のために、ニーズに合致したITシステム・サービスを少しでも早く提供していくことが求められており、日々の変化をタイムリーに取り込めるアジャイル開発への関心が高まっています。このように必要とされる開発スタイルの変化に伴い、開発チームおよびユーザー企業に求められる能力についても、従来の「計画を正確に実行していく力」から「頻繁に変化するビジネス環境への対応力」へシフトしています。
しかし一方で、日本国内のIT企業、ユーザー企業においてはアジャイル開発の経験やノウハウがあるアジャイル開発のプロフェッショナル人材注4の不足解消が喫緊の課題となっています。またそのような企業で将来活躍できる人材を育てる使命を担う大学等においても、実践を通してアジャイル開発を教育できる場を作ることが必要となってきています。
NTTデータではこれらの課題に対応するため、これまで演習中心の研修プログラムを開発・実施して当社グループの人材育成を進めてきましたが、このたびアジャイル開発の技術力・ノウハウを活かし、GTSJと共同でこれまでの取り組みをさらに拡大した8週間の実践型研修プログラムを開発しました。これを当社グループの人材育成としてだけではなく、アジャイル開発の人材育成を必要とする大学やユーザー企業に対しても提供することとしました。
図:研修スケジュール概要
研修プログラム概要
- 注研修内容は予告なく変更となる場合があります。
研修内容
日本
- 1週間
- 事前オリエンテーション
- アジャイル研修(Scrum注5研修)(8時間、座学と演習)
- クロス・カルチャー・コミュニケーション研修(8時間)
インド
- 1週間
- 現地オリエンテーション
- ビジネスイングリッシュ研修注6(40時間)
- 6週間
- アジャイル開発プロジェクトでの実践研修
- 1チームあたり3~7名程度の少人数チームを構成し、開発メンバーとして実際にアジャイル開発手法にのっとりソフトウエアを開発
- アジャイル開発に特有の会議の参加・運営
- ソフトウエアの開発(デザイン(設計)・コーディング・テスト等)
- アジャイル開発プロジェクトのマネジメント 等
- 専任指導者のアドバイスを得ながら、上記を6週間繰り返し実施
- 注土曜日は任意参加のバディープログラム注7も開催
研修期間
8週間(日本:1週間、インド:7週間)
研修場所
- 日本:東京都江東区豊洲
- インド:マハーラシュトラ州プネ市
参加人数
10~20名(要望に応じてカスタマイズ可能)
参加条件
- 1.2年以上の開発経験(推奨)
- 2.TOEIC:700点以上(推奨)
標準価格
- 注要問い合わせ
申し込み方法
- メールまたは電話にて受け付け
- 「グローバル・アジャイル・エクスペリエンス研修」申し込み窓口
NTTデータ・グローバル・テクノロジー・サービス・ジャパン社
TEL:03-6280-7965(代表)
E-mail:japan_sales@nttdata.com
研修の学習効果(メリット)
本研修は、一般的な研修とは異なり、受講者の能力開発をする上で以下の2つの場として機能します。
- 座学ではなく体験する場
座学の研修だけでは、実務に当てはめて活かすまでに時間がかかり、知識を知っているだけの状態になりがちですが、本プログラムではアジャイル開発の経験があるメンバーとの協働や実践を通じてアジャイル開発に求められるマインド、状況に応じた考え方・判断基準、日々の振る舞いが身に付き、実際の開発プロジェクトに戻ってからも行動することができるようになります。
- グローバル環境での振る舞いを理解する場
外国人メンバーと英語でプロジェクトを進めていくため、ビジネスイングリッシュおよびクロス・カルチャー・コミュニケーションについて習得できます。昨今多くの企業においてグローバル人材の育成が急務となっていますが、本プログラムでは海外のオフィスで人種・言語・宗教・慣習・考え方の異なるさまざまなメンバーと協力して実務経験を積むことで、実践的な能力が身に付きます。
各社の役割
NTTデータはこれまでの研修プログラムの開発と改善、実施の経験を活かし、日本で受講者へのアジャイル研修を行います。
GTSJはインドにおける豊富なアジャイルプロフェッショナル人材と異文化における開発経験および日本向けグローバル人材育成研修の経験を活かし、研修の実施と運営をします。
今後について
NTTデータとGTSJは、グローバル・アジャイル・エクスペリエンス研修の実施を通じてNTTデータグループ内におけるアジャイルプロフェッショナル人材の育成を強化していくとともに、大学やユーザー企業に対してもアジャイル開発を経験できる場を提供することで、日本国内でのアジャイル開発の普及を目指します。
NTTデータグループでは、今後、本研修の売上高で2015年までに3億円を目指します。
注釈
- 注1アジャイル開発
アジャイル開発とは、システム開発対象を多数の小さな機能に分割し、短い期間で動作するソフトウエアを漸進的に開発していく開発手法です。アジャイル開発の手法は従来のウォーターフォール開発手法と大きく異なるため、アジャイル開発人材を育成するためには、アジャイル開発の知識だけでなく、アジャイル開発プロジェクトの実務経験が必要不可欠です。
- 注2クロス・カルチャー・コミュニケーション研修
日本と異なる文化への理解と、それを通じて日本文化を客観的視点から再理解することで文化的な違いを学びます。また異なる文化を持つ相手とのコミュニケーション能力の向上や、調整力、交渉力を習得します。
- 注3ウォーターフォール開発
ウォーターフォール開発とは、プロジェクトの初期に開発要件を定義し、長期的な計画に基づいてシステム全体を設計、コーディング、テストの順に進めていく開発手法です。システムへの要求が明確で確定している場合は効率的と考えられています。
- 注4アジャイル開発のプロフェッショナル人材
アジャイル開発のノウハウ・スキルに精通し、アジャイル開発の実践や、開発人材の育成が可能な人材を指します。
- 注5Scrum(スクラム)
アジャイル開発の一つです。スプリントと呼ばれる1週間から1カ月の短い期間で、動作するソフトウエアを漸進的に開発していくことで、ビジネス価値の高いソフトウエアを早期に顧客へ提供することを可能とするマネジメントフレームワークです。シンプルでわかりやすいという特長を持ち、欧米におけるアジャイル開発において最も採用されている手法であり、近年、日本国内においてもさまざまな企業にて採用されつつあります。
- 注6ビジネスイングリッシュ研修
ロールプレーイングやパネルディスカッションを通じて、特にスピーキングを中心とした実務に必要なコミュニケーション能力を強化します。
- 注7バディープログラム
インド在住のメンバーとともに買い物やスポーツなどの仕事以外の日常生活を体験することで、異文化圏における生活・慣習・風習等を学びます。
- 文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
関連情報
2012年4月17日ニュースリリース
今回発表した研修プログラム「グローバル・アジャイル・エクスペリエンス研修」には、上記の研修内容が含まれます。
2012年10月18日ニュースリリース
本研修プログラムは上記の「Agile Professional Center India」の活動の一環として実施しています。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
三宅、田中
TEL:03-5546-8051
株式会社NTTデータ・グローバル・テクノロジー・サービス・ジャパン
Business Development事業部
石川
TEL:03-6280-7965
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
技術開発本部
プロジェクトマネジメント・イノベーションセンタ
上原・柴山
TEL:050-5546-9771
株式会社NTTデータ・グローバル・テクノロジー・サービス・ジャパン
Business Development事業部
明石・平井
TEL:03-6280-7965