スペイン王室資産等のデジタルアーカイブ構築事業に参画
2016年1月27日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)とNTTデータのスペイン子会社であるeverisグループ(本社:スペイン・マドリッド、President:Fernando Francés、以下:everis)は、スペイン王室資産等の管理団体であるPatrimonio Nacional(パトリモニオ・ナシオナル)注1が管轄するスペイン王室図書館をはじめとする複数の機関で個別管理されている500万以上の希少なコレクションの一元的な資産管理を目的とする事業へ、2016年1月より参画します。
本案件では、スペインに本社拠点を置くNTTデータグループのeverisが、Patrimonio Nacionalと契約を締結し、NTTデータが提供するデジタルアーカイブソリューション「AMLAD®(アムラッド)」注2を活用して効率的な資産管理を実現します。事業期間は2016年1月から2018年1月までの2年間の見込みです。
NTTデータは、これまでにもバチカン図書館における歴史的手書き文献のデジタル化や長期保存を目的としたデジタルアーカイブ事業へ参画する注3等、歴史的な貴重遺産の継承のためにITによる貢献を推進してきました。
本案件においても、国家レベルでスペインに保管されてきた希少なコレクションを一元的にアーカイブすることで、資産管理の効率化のみならず、将来への文化の継承に貢献できるものと考えています。
背景
Patrimonio Nacionalは、スペイン王宮、修道院等の歴史的建造物や、歴史的・美術的価値の高い数多くの貴重なコレクション等を管理するスペインの国家機関です。現在、これらの貴重なコレクションは、Patrimonio Nacionalが管轄するスペイン王室図書館をはじめとする複数の機関で個別に保管されており、各機関が保有する電子化データを統合的に管理するための新たなアーカイブの仕組みの構築が求められていました。
この課題に対して、NTTデータグループで、スペインを中心にヨーロッパや中南米に主要な事業基盤を持つeverisと、貴重遺産のデジタル化や長期保存の分野において実績、ノウハウを持つNTTデータが連携して、NTTデータのデジタルアーカイブソリューション「AMLAD」を活用した効率的な資産管理システムを構築、運営する事業に合意しました。
NTTデータは、2014年3月よりバチカン図書館における約8万冊、約4千万ページの歴史的な手書き文献のデジタル化および長期保存を目的としたデジタルアーカイブ事業へ参画しています。バチカン図書館における活動を契機として、NTTデータは歴史遺産のデジタル化および長期保存事業をグローバルで推進するために幅広い連携・協力を進めており、今回の事業においてもeverisとの協業体制によりプロジェクトを推進します。
事業概要
Patrimonio Nacionalが管轄するスペイン王室図書館等の複数の機関で個別に管理されている希少なコレクションの一元的、効率的な管理を目的とした統合的なデジタルアーカイブシステムを構築します。デジタルアーカイブシステムの構築は、NTTデータが保有するデジタルアーカイブソリューション「AMLAD」により実現します。
AMLADは、各機関のアーカイブとして個別に管理されている500万以上の書誌や関連コンテンツ(アートワーク、地図、楽譜、写真、手書き原稿、ファイル等)を一元的に管理するプラットフォームとなります。AMLADが提供するメタサーチエンジンおよびデジタル長期保存の仕組みにより、ドキュメントの永続的かつ迅速なアクセスを確保します。今回の事業において、まずはParimonio Nacional内部における効率的な資産管理を目的としますが、将来的には、Parimonio Nacional外へのコレクションの公開についても検討されています。こうした歴史的、芸術的遺産の保存と外部からの閲覧を実現することで、文化、科学、教育分野の発展に寄与します。
本事業は、今後2年間にわたり、Patrimonio Nacional、everis、NTTデータによって実施されます。
各社の役割
NTTデータ
日本国内における複数のデジタルアーカイブシステム構築実績に加え、2014年3月よりバチカン図書館におけるデジタルアーカイブ事業に参画しており、本事業においてもデジタルアーカイブソリューション「AMLAD」や長年にわたって蓄積したデジタルアーカイブの構築に関するノウハウを提供します。
everis
スペインを中心に、ヨーロッパや中南米に多くの事業拠点を持ち、ドキュメントマネジメント等の数多くのソリューションにおいて、コンサルティング、システム企画、設計、構築、運営に至るまで、顧客へのトータルサービスを手掛けています。本事業においては、これらのノウハウを活用し、Patrimonio Nacionalとのプライムコントラクターとして、プロジェクト全体のマネジメント、「AMLAD」を用いたシステム導入等、主導的な役割を担います。
今後について
NTTデータは、今後も日本国内およびグローバルでAMLADを活用したデジタルアーカイブ事業の拡大を目指します。特に、本案件に引き続きeverisと連携していくことで、新たなデジタルアーカイブ事業へ参画するべく活動を推進していきます。また、貴重な文献等のデジタル化、長期保存および一般公開を通じて、人類の歴史的遺産の保存、継承に貢献していきます。
注釈
- 注1Patrimonio Nacional Webサイト(外部リンク)
- 注2AMLAD Webサイト(外部リンク)
- 注3バチカン図書館デジタルアーカイブ事業
- 2014年3月20日発表
バチカン図書館における歴史的手書き文献のデジタルアーカイブ事業に参画 - 2014年10月20日発表
バチカン図書館所蔵手書き文献の正式公開開始
- 2014年3月20日発表
- 「AMLAD®」は、日本、CTM(欧州)、米国における株式会社NTTデータの登録商標または商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の登録商標または商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
風間
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第一公共事業本部
第三公共事業部
営業担当
由見、新名、森本
TEL:050-5546-2651