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購買からソリューション営業への「社内転職」を通じて、新たな視野が広がるまで

コロナ禍以降、多くの企業がリモートワークを導入しました。その際に外すことのできない条件が、「社員の働きやすさ」と「セキュリティ」です。現在、ソリューション事業本部でソリューション営業担当として活躍する伊東奈里子は、デジタルワークスペースの提案を通じて「働き方改革とセキュリティ対策の両立」をサポートしています。10年以上のキャリアを積み、購買部から営業への鮮やかな転身を遂げた伊東。これまでの歩み、そしてこれからの想いについて語ります。

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購買部で大活躍の社員が「ソリューション営業」を志した理由

2008年に新卒採用で入社した伊東は、購買部で自身のキャリアをスタートしました。システム管理、BPO展開、法令対応を経験後、グローバル連携調達におけるコスト削減プロジェクトにも参画。目の前のプロジェクト一つ一つに、真摯に向き合ってきました。

知識、経験ともに購買のプロフェッショナルに近づいていた伊東ですが、2020年、これまで経験のなかったソリューション営業のキャリアをスタートしたのです。

入社以来、購買部の中でいろいろな職種を経験しました。購買部は女性の比率が高く、キャリア形成のイメージがしやすい部署でした。しかし、在籍年数が長くなるにつれて、営業を含めたビジネス部門の経験を通じて、全社のビジネスを俯瞰する視点の必要性を感じるようになりました。

そうした思いを汲んだ購買部の課長が「ビジネス部門の経験は不可欠。キャリアの幅を出すためにも、多面的な視点を持ったほうが良い」と背中を押してくれたので、思い切って異動の希望を出しました。

伊東が異動の希望を伝えたのは、2人目の子どもを出産し、育児休業から復帰して1年が経過したころ。私生活でも多忙な日々を送っていましたが、これまで慣れ親しんだ職種から、一歩踏み出すことを決断しました。

迷っていた私に異動を勧めてくれた課長は、自身が過去に社内のキャリアチェンジを経験しています。「伊東さんなら営業でもやれる、大丈夫。もし、チャレンジしてみて無理だったら戻ってくればいいから!」という言葉をもらえたことで決断ができました。

2020年、伊東は購買部からデジタルソリューション事業部に異動。デジタルワークスペース統括部でソリューション営業の担当となりました。

営業としてNTTデータのラインアップの厚みを実感

現在伊東のチームは、便利で安全なリモートワークの環境を支援する『BizXaas Office®(BXO)』というソリューションを提案する仕事を担っています。BXOはマルウェア等からパソコン環境を守り、クラウドを安全に使えるようにしたり、柔軟なワークスペースを提供したりするなど、だれでもどこからでも生産性高く安心して業務を行うために必要な要素を提供しています。

BXOは、働き方改革、従業員の満足度向上といったメリットも大いに期待されているサービスです。折しも、伊東が異動した2020年以降は、コロナ禍による就労環境の変化により、デジタルワークスペースの需要が加速度的に増大していました。

この部署の強みは、コロナ禍以前よりデジタルワークスペースのニーズを先取りし、ソリューションやサービスのラインアップを拡充できていた点です。このようなラインアップの厚みは、NTTデータ社内にさまざまな声を吸い上げる風土があるからこそ、実現できているのだと思います。

私がNTTデータに入社するきっかけとなったのも、まさにそうした社風でした、当時、教育現場で展開していた緊急連絡網システムを“育児中の女性社員が自身の実体験をもとに企画・提案した”と聞き、「いろんな人の声を吸い上げている会社なんだ」と思ったのです。入社して15年目の今も、その印象は変わっていません。

現在、最先端のテクノロジーを通じて「働き方」という社会課題にも対峙する伊東。

私自身、リモートワークが可能な現在の働き方だからこそ、育児をしながら新しい挑戦ができたのだと思います。NTTデータのサービスを提案する際には、自身の体験がお客様に伝わるからこそ、サービスの良さを実感していただけていると感じています。

リモートワークを取り巻く状況は時々刻刻と変化し、クラウドセキュリティやクラウドサービスも目覚ましいスピードで進化し続けています。社会の変化、テクノロジーの進化に着目しながら、お客様の環境にとっての最適解を探っていく。研ぎ澄まされたバランス感覚を要する難易度の高いチャレンジですが、伊東は大きなやりがいを感じるようになっていきました。

1つの目的に向かって支え合うチームの連帯力

新たな環境にしなやかに適応し、リーダーとして若手メンバを率いるようになった伊東ですが、ソリューション営業の担当になってから2年目のころ、壁に直面しました。

好調に増加する提案機会に加え、チームリーダとしてメンバをサポートする場面が増え、自身の背負う責任が大きくなっていたのです。一方、私生活ではコロナ禍の緊張感から、育児中の親として気の休まらない時期が続いていました。

一時期、いろんなことが重なって、気を張りつめた日々を送っていました。そんな私の様子を察知した上司が、業務分担の見直しを提案してくださったり、後輩も交えて、コロナ禍の制限が緩んだ時期を見計らってご飯に誘ってくれたりしたのです。会食はものすごく久しぶりで、和気あいあいとした雰囲気で互いの話に耳を傾け合い、たくさん笑いました。

こうやって顔を合わせて、互いに他愛ものない話をするのは大切なことだなと、しみじみ感じることができたのです。それぞれが忙しい日々を送りながらも、お互いを思いやることができる、本当にいいチームだと改めて思いました。

信頼できる仲間の存在によって、心の落ち着きを取り戻したころ、伊東のチームに朗報がありました。半年間にわたって対応し続けてきた案件が受注に至ったのです。数万IDの受注という、大型案件でした。

かなりのエネルギーを注ぎ、我々ができることと、お客様から求められていることを緻密に調整し続けてきたので、それが結実したことは本当にうれしかったです。

矢面に立ってくれる上司がいて、こちらの状況を見てさりげなくサポートをしてくれるメンバがいる。チームワークの賜物です。

さまざまな節目を経験するたびに、心の琴線に触れるような優しい言葉に巡り合ってきたと語る伊東。同じ目的を共有しながら、互いにサポートし合えるチームの雰囲気に心強さを感じています。

伊東がソリューション営業のキャリアをスタートして間もなく3年経ちますが、社内のビジネスも良いサイクルが定着しつつあると実感しています。これまで長い期間をかけて導入を行う公共系のお客様が主流だったところ、迅速な利用開始を希望する法人のお客様からの大規模提案・受注の機会も増えてきたからです。

長期のスパンで計画が立てられる社会基盤系のソリューションを大切にしながら、スピード感が重視されている領域のビジネスも育んでいく。この両輪のバランス感覚を大切にしていきたいと思います。
NTTデータの強みは、お客様に寄り添いながら、粘り強く、柔軟な対応ができること。日々難しい課題に挑戦していますが、テクノロジーの進化を追い続けたい人にとっては、とても楽しい職場です。

ビジネスの流れを俯瞰し、最新のテクノロジーを追い、生活者として世の中の変化を見つめる伊東。豊かな経験から培ったバランス感覚で、現在も成長を続けています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです