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NTTデータが描く未来の働き方。自分たち自身もアップデートしながら、世の中の「働く」をテクノロジーで変える

今、AIをはじめとした新しいテクノロジーが世の中をにぎわせていますが、どれだけ革新的なテクノロジーであっても、それ単体では大きな変化は生じません。変革にはたしかな知見をもとに技術を見定め、ソリューションとして実装する力が必要です。2023年4月にリリースした「BizXaaS Office」の新しいソリューションラインアップである「BXO Hybrid Workspace for Employee Experience」は、まさしくAIやXRなどの技術を用いて、世の中の「働く」をアップデートしようとするもの。今回はそのサービス企画と開発に携わる田渕 正樹を紹介します。

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技術的知見をもとに、夢のような「未来の働く」を具現化する

田渕が所属するデジタルビジネスソリューション事業部では、新しい時代の働き方を従来の延長線上で考えるのではなく、企業と従業員の関係性や仕事のあり方そのものを再定義する「Work Re:Invention」という試みに取り組んでいます。

そして、「働く」を再定義する手段のひとつが、「BizXaaS Office(以下BXO)」の新たなソリューションラインアップ「BXO Hybrid Workspace for Employee Experience(以下、BHWE)」です。

BHWEでは、「BXO Cross Reality」(XR分野)、「BXO Personal Assistant」(業務サポート分野)、「BXO Well-being」(メンタルヘルスケア分野)という3つのカテゴリーでサービスを提供し、今までとは異なるアプローチで新しい働き方の創造に挑んでいます。

コロナ禍を経てテレワークが普及した一方で、コミュニケーション上の新しい課題も生じています。私たちはテクノロジーを駆使して働き方の課題を解決し、新しいワークスタイルを実現することで、EX(Employee Experience/従業員体験)を向上させようとしています。

田渕の主な業務は、BHWEのサービス企画と開発。営業チームと一体になってサービス企画を行いながら、企画したものを実際に「作る/創る」という役割を担っています。営業チームはお客様の要望に近い立場から、開発チームは技術寄りの視点からという多少の立ち位置の違いがありますが、サービスの企画に関しては完全にフラットな関係性で議論を行っている点が特徴です。

私たちは顧客体験を重視する「サービスデザイン」の観点からBHWEのサービス企画を行ってきました。数年後の社会がどうなっているかを想像しながらコンセプトを固めていったのですが、ローンチ後の今も社会変化や技術動向を見据えながら追加機能の検討を続けています。

ですが、未来の社会や働き方を想像し、そこからバックキャストしてサービスを描いたとしても、それを技術的に実現できるかどうかは、また別の問題です。技術的な知見や実装可能な技術力がなければ、そもそも実現することはできないでしょう。「絵空事」で終わらせずに具現化するという点で、NTTデータには大きな優位性があると田渕は語ります。

NTTデータには専門的なナレッジを持った有識者が多くいます。BHWEの企画や開発の際には、社内に属するスペシャリストたちにも協力を仰ぎ、開発を進めていきました。「働く」をアップデートするという未来へ向けた挑戦ではありますが、最先端の専門的な知見をもとに議論することで、具現化することが可能になります。

新しい世界を具現化するという意味では、BHWEのサービスであるAIを活用したパーソナルアシスタントがそのひとつです。

近年はAIの進化が目覚ましいものの、AIを活用して働き方を変えるには、技術だけではない多様な知見やスキルが求められます。Microsoft Azureなどのクラウドや、その他SaaSを上手く活用し、企業にパーソナルアシスタントを導入するのは、NTTデータだからこそ可能な取り組みだと言えます。

世の中の「働く」を変えるため、自分たち自身をアップデートする

「Work Re:Invention」を推進し、「働く」を再定義しようとするからには、まずは自分たちが変わらなければいけないーー。田渕はそう考えています。EXの向上という点においても、何より自分たち自身がEmployee=従業員であるというユーザー視点に立って、サービスの企画や開発に取り組んでいるそうです。

「働く」を変えるためには、まず働く人たちが意識を変えることが必要です。とは言っても、今までの慣れ親しんだやり方を変えるのは簡単ではありません。その壁を打ち破って新しい働き方を実現できるようなサービスを提供していくためには、自分たち自身も「従業員」としてサービスを使い、ユーザー目線で改善すべき点や追加機能のアイデアを考えることが大切だと思います。ある意味では、自分たちがBHWEの一番のユーザーでなければいけないとさえ考えています。

自分たちがユーザーとしてサービスを利用し、 新しい働き方を実現しようと試みるからこそ、慣れ親しんだやり方を変えるためのヒントや、どういう機能があれば利用しやすくなるかも見えてきます。

そして、ユーザー視点で発想したアイデアを自分たち自身の手でカタチにしていくことができるのは、BHWEに携わる大きな魅力だと田渕は語ります。しかし一方で、まだ世の中にないサービスならではの難しさも感じているそうです。

以前は、仮想デスクトップ基盤やゼロトラストネットワークのソリューションに携わり、オンプレミスの環境でお客様の要件に合うものを作るという仕事をしていました。今は、働き方そのものを変えるという、まったく違う挑戦をしています。

お客様が求めるものを作るという、ある意味では正解が存在した世界から、自分たちが必要だと思うものを作る正解のない世界へ。やりがいもありますが、「考える方向が逆になる」という難しい挑戦でもあります。

さらには、仮想デスクトップやセキュリティとは技術要素がまるで違います。チームをマネジメントする立場である課長の田淵を含め、年次も役職も関係なく、すべてのメンバーが新しい技術を学ぶ必要がありました。

チームのメンバーたちはとても貪欲に学んでいて、私も負けていられないと刺激を受けますね。もともとはシステム運用を担当していた若手メンバーもいますが、BHWEを担当するようになり、AIの知識を急速に学んでいます。

技術においても、仕事のアプローチや働き方においても、あらゆる面で田渕たちは自分自身をアップデートしながらBHWEの企画や開発に取り組んでいます。

NTTデータらしさを生かしながら、新しいサービスを創出していく

田渕たちが挑戦しているのは、「働く」を変えるという未知の領域です。必然的に今までに経験したことがないことにも取り組み、実現していくことが求められます。このチームに参加する以上、新しいものを作ることに対する強い興味は欠かせないと田渕は語ります。

ただし一方で「新しいものに興味があれば良い」というわけではありません。NTTデータのものづくりの根底には、脈々と息づくマインドがあります。

NTTデータはお客様の要望を満たせる、あるいはそれ以上に満足していただけるシステム開発を行ってきた会社です。そうしたNTTデータ独自のナレッジは蓄積されており、BHWEの企画や開発でもそのDNAが息づいています。今までにない新しいサービスであっても、お客様にとって価値があると思っていただけるようにしっかりとサービスを作るというのは、とてもNTTデータらしい姿だと思います。

ただ新しいだけではなく、しっかりと実装でき、お客様が活用できる価値のあるものでなければならない。ビジネスの環境変化が加速し、新しいサービスが次々と生まれる今の時代だからこそ、責任を伴った堅実なものづくりの価値は相対的に重要になっていると言えるのかもしれません。

私たちは「継続的価値の提供」というキーワードを重視しています。お客様に一度サービスを使ってもらうだけではなく、継続的に使い続けてもらうため、継続的にサービスを進化させていくということです。現状維持は後退だとさえ考えています。

現状に安住せずに進化を続けるという姿勢は、NTTデータで働く上でも、「働く」をアップデートするというミッションの上でも、さまざまな点で必要な姿勢です。田渕の管轄する開発チームにおいても、一人ひとりのメンバーが立ち止まらずに成長を続けることを重視しているそうです。

学ぶべき新しい技術はたくさんありますが、技術を学んだだけで満足していては新しいものを生み出せません。同時に、新しいものを作っていく雰囲気も醸成していきたいと考えています。

世の中の価値観が変わり、新しい技術も次々と生まれてくる中、田渕たちに立ち止まっている暇はありません。最後に、今BHWEの開発チームにジョインする魅力について尋ねると、田渕は次のように語ってくれました。

サービスを企画し、自分たちで作っていくという経験ができる環境が一番の魅力です。自分自身の働き方も含めて、世の中の「働く」に大きな影響を与えられるソリューションを作るということは、いわば世の中の働く人たち全員がお客様でもあるわけです。これほど広いフィールドで挑戦できる機会は、なかなかないと思います。

XRやAIなどの新しい技術を用いて、未来の「働く」を作っていくという、いまだかつてないチャレンジ。技術の価値を正しく見定め、夢物語で終わらせることなく社会に実装していくのは、NTTデータこそが挑戦すべきことだと言えるのかもしれません。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです