大勢と協力しながら目標へ向かう──自らのありたい姿を実現できるとNTTデータへ
2013年にNTTデータへ入社した川岸。大学院で研究していたのは生命科学の分野です。ひとつのテーマに対してひとりもしくは少人数で探求していく研究スタイルで、卒業後は専門性を活かしたキャリア選択が一般的でした。そんな環境の中で川岸がNTTデータを志望したのは、自分のありたい姿があったからです。
ひとりではなく、多くの人たちと協力しながら目標へ向かっていく働き方が自分には合っているように思えました。そこには、学生時代に大人数でオーケストラを組み、コンサートを開くといったサークル活動の経験が根底にあります。非常に楽しく、やりがいを感じたことから、大勢と関わり合いながら働きたいと考えるようになりました。
NTTデータを選んだのは、OB訪問などを通してそういった働き方ができる企業だと感じたことが理由です。さらに幅広い業界で事業を展開していることから、自分のめざす働き方を通して社会貢献にもつながると考えました。
入社後、7年間にわたって従事していたのは公共領域における大規模なミッションクリティカルシステムです。2016年ごろからはシステムのアプリケーション保守チームのリーダーを担当し、お客様対応を任されるように。当時から心がけているのが、川岸の行動指針である「相手が何を考えているかをしっかりと知ろうとする」という姿勢です。
先輩や上司から「お客様だったらどうすると思う?」、「こう言ったらお客様はどう動くと思う?」と問われ続けてきました。お客様はどのような業務で何に悩んでいるのか、質問の意図はこういうことではないか、と相手の気持ちに立って一緒に進めていくことが大事なのだと思います。
組織内でもいろんなチームを巻き込み、協力を仰がなければならない場面も多く、そんなときに「これやっといて」などと言ってもなかなか人は動きません。仮に動いてもモチベーションが低いままだったり、目的意識を共有できなかったりします。そういった経験から、相手の気持ちを考えながら行動することを強く意識するようになりました。
枠にとらわれず、お客様とともにあらゆるアプローチを考えながら課題解決へ導く
入社から8年が経った2020年、川岸は現担当へ異動。国の医療施策に関するシステム開発に携わるようになります。
大学院で生命科学を学んだ経験もあり、命や健康に関わるようなシステムに関わってみたいと思ったことが異動を希望したきっかけです。これまでは重厚長大で、何百人もの規模で取り組むようなシステムに携わり、専門性を深めていくような働き方でしたが異動後は小規模かつ短期間で作り上げていくシステムに。それにともなってオールラウンドな動きが求められるようになったと感じています。
現在は50人ほどのメンバーを束ねる川岸はこれまでの経験を活かし、プロジェクトの進行を力強く支えています。
配下にいる各案件のリーダーの補助や助言をしながら、全体のプロジェクトマネジメントを行っています。担当している複数のシステムを、QCDを確保しながらサービスインへ導くことが一番のミッションです。
また、管掌範囲が広がったことで、メンバーとのコミュニケーションをしっかりとることを意識するようになりました。メンバーの悩みや苦労に耳を傾け、一緒に対策を考えていくようにしています。メンバーの声や考えを汲み取りながらフォローし、みんなでプロジェクトを進行していくことも大切なミッションです。
自らの関心領域に携わるようになったことで、大きなやりがいを感じているという川岸。サービスデザインの視点から、時流に合った顧客提案などを積極的に行っています。
救急医療に関するシステムに携わるようになりましたが、救急だけにとらわれず、人々の健康やQOLの向上などに寄与するようなシステムの提案や開発を、お客様と一緒になって取り組んでいます。
言われたものをただ作るのではなく、課題解決のためにはどういったシステムがあるべきなのかなど、あらゆるアプローチをお客様と一緒に考えられるのがやりがいです。大規模システムに携わっているときに培った、お客様が何を考えているのかを徹底的に知ろうという心がけが活きていると感じています。
個人の力がダイレクトに響くチームで、どんな課題にも前向きに取り組む
大規模システムに従事していたころとは開発の手法が異なるため、学びの日々が続いています。どちらのシステムの良さも経験できたことは川岸にとって幸運でしたが、そこには苦労もありました。
異動後、自分の知っている世界の延長線上ではできないと感じることが多くありました。それはオールラウンダーであることを求められる点だったり、QCD達成に向けて取り組むべき優先順位の違いだったり、価値観が大きく異なるものだったためです。
そこでこれまでと同じ考え方では前進できないと思い、なぜそういった価値観が求められるのか背景まで詳しく伺い、知ることでこの苦労を乗り越えられたように思います。
また、今のチームでの開発を通してNTTデータの課題解決能力の高さを強く感じるようになりました。各メンバーがそれぞれに力強く、ポジティブにゼロベースで取り組んでいきます。
メンバーそれぞれの課題に対する向き合い方が強みだと思っています。たとえば、お客様からあまり実績のない要件追加の要望があっても、どうすれば実現できるのかをみんなで考えるんです。お客様に対して「できません」と言うのは簡単ですが、「ちょっと調べてみました!」、「詳しい人を連れてきました!」など、前進する方向へ自然と体が向いて、気がついたら解決し、新たな領域へどんどん踏み出せているように感じます。
このようにメンバーが課題に対して前向きな姿勢で取り組めるのは、オールラウンダーであることが求められ、個人の力がダイレクトに響くと感じているからかもしれません。スキルや知識を身につけるたびに前進していく実感が持てます。だからこそ、自分の力を発揮したいという意識がそれぞれに強く、課題解決への姿勢にもあらわれているのではないでしょうか。
自らも、難しい課題に対してどうすれば突破できるのかという方向に考えが向くようになったと成長を感じている川岸。加えて、NTTデータの魅力的な組織風土として挙げるのが、クライアントファーストの文化です。
クライアントファーストが根づいた組織で、お客様のために最善を尽くす
たとえば、大規模システムでアプリケーション保守に携わり、インシデントが発生した際、お客様視点に立ってチームが行動できる雰囲気が醸成されていました。「とりあえず不具合があるところを直せばいい」ではなく、お客様の業務にどういった影響があるのか、エンドユーザーにどんな影響があるのか、いつまでに対処しなければならないのかといったことまでみんなで向き合い、協力しながら前向きに進めていきます。
こういったインシデントが起きた場合には、あちこちから人が集まり、「それってこうじゃない?」など知識や経験を出し惜しみせず、提供してくれるんです。お客様の課題解決のためにみんなで最善を尽くすことが当たり前になっていると感じます。
このようにクライアントファーストを徹底する組織風土は一朝一夕にできたものではなく、長きにわたってお客様とともに取り組み、世代を超えて受け継いできた成果なのではないかと考えている川岸。自らが上司や先輩からNTTデータらしい強みや価値観を伝えてもらってきたように、後輩にも同じように伝えていくことを意識しています。
入社から10年を超えた現在、就職活動時に思い描いていた、多くの人と関わりながら仕事をしたいという想いが叶えられたと感じているとこれまでを振り返ります。
大学卒業後のキャリアを思い描いたとき、複数のメンバーが自分の経験や知識、スキルを持ち寄り、どうにか難所を突破しようとするような協力関係を魅力的に感じていました。今、まさにその通りに実現できているなと思っています。今後はお客様とともに国の医療制度のより良い発展をめざしてともに歩み、あるべき姿を実現していきたいです。
相手の立場でものごとを考える姿勢で周囲とのスムーズな連携を実現し、川岸は新たな価値創出へとつなげてきました。今後も人を第一に考えるリーダーシップで、NTTデータを次の時代へと導いていく存在となるはずです。
出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年11月6日公開)より転載