1人よりチームで解決していきたい想いが、マネジメントへの興味につながった
デジタルソサエティ事業部で、マイナンバー関連のシステム運用保守を担当する佐藤 將。現在は基盤系のグループリーダーとして約50名を率い、協力会社とのハブを担いながら、関連システムを含めた対応や、お客様からの問い合わせ対応業務に従事しています。
運用保守は目立つ仕事ではありませんが、私は逆にそこが好きなんです。システムが問題なく安定しているときは、それが自分たちの努力によるものだと実感できますし、もしもトラブルが起こってしまった場合も、それをどう挽回していくか考えてうまくつなげていくところにやりがいを感じます。
NTTデータ入社前、佐藤は約10年間IT企業に勤め、ネットワークエンジニアとして活躍していました。マネジメントにより興味を持つきっかけになったのは、そこで携わったある案件です。
ある案件で、他社のチームがうまく解決できなかった問題を協力しながら解決していったことがありました。誰かがやらないと問題が解決しないという局面で、「自分ならいけるんじゃないか」と思って「やるよ」と手を挙げました。私は技術面では決して優秀ではありませんでしたが、周囲の人を巻き込みながら推進し、最終的には約20名のチームに発展したんです。
この経験から、たとえ自分1人ではできないことでも、チームワークを活かせば解決できることに気づきました。チームワークの力やおもしろさを体感できたことが、エンジニアからマネジメントの立場へと移行する契機になったと思います。
そうした案件を通じて当時からNTTデータと協力関係にあった佐藤は、よりマネジメントに軸を置いたキャリアを歩みたいという想いが芽生え、NTTデータへの転職を考えるようになります。
親交を深めたNTTデータの社員からの後押しもあって、面接を受けてみることにしました。自分が考えていることをありのまま伝えて、それを受けとめてもらえたことが印象に残っています。
すでに前職でNTTデータのメンバーの仕事ぶりを見ていた佐藤は、ギャップを感じることなくスムーズにジョインすることができました。そして新たな環境で、チームワークを強みとしたマネジメントの経験を重ねていきます。
インパクトの大きな案件を通じてお客様と苦楽を共にし、信頼関係を結ぶ
入社後間もなく携わることになったマイナンバー関連システムのプロジェクトは、佐藤にとって学び多きものとなりました。
転職して2年弱、あるプロジェクトを担当し、NTTデータとしての立ち振る舞いやポジション、責任感といったものを感じつつ、試行錯誤してゴールに至ったことは大きな達成感につながりました。
「相手に伝わる言葉」について考え抜いたことは、一番成長した部分だと感じています。ステークホルダーの皆さんの知見や理解度によって、言い方を工夫しなければ伝わらないということを、経験から学んでいきました。
コミュニケーションを大切にしながらお客様や協力会社と携わる中で、佐藤は自分の立場について心がけていることがあります。
一緒に苦楽を共にして、信頼関係を結ぶことが大切なのかな、と思っています。一緒に汗を流した人のほうが、自然と信頼できますよね。あとは「この人と一緒にやっていきたい」と思ってもらえる人になれるよう心がけています。私はバリバリ仕事ができるタイプではないので、コミュニケーション力や巻き込み力といった強みを活かしつつ、連携がうまくいくよう努めています。
そして、国民に大きな影響を与えるマイナンバーのシステムを支える立場であることについても、佐藤は周囲の人々と進めていくことを重視しているからこそ楽しめています。
責任の重さをプレッシャーだと捉える人もいるかもしれませんが、私は魅力だと感じています。もちろんしんどいこともありますが、相談できる上司や協力会社の皆さん、そしてお客様にも恵まれていますし、信頼関係があれば成果を出していける。だから責任もポジティブに捉えられるんですよ。
コミュニケーション力を活かし、責任ある仕事を楽しみながら推進する。その姿勢は周囲のメンバーにもポジティブな意識を広げており、グループには風通しの良いカルチャーが育まれています。
「もっと楽しく」を追求した先には新しい組織のあるべき姿が見える
メンバーからは「將さん」と呼びかけられ、兄貴分のような存在として慕われる佐藤。経験者採用のメンバーが多く年齢層も近いグループ内には、ゆるやかで自由な雰囲気が満たされています。
基本的に好きなようにやっていいよ、というのが私のマネジメントのやり方です。最終的には自分が責任を取るからそれぞれがやりたいことをやろう、任せるよ、と。これは、前職のエンジニア時代、すべて自分ひとりでやろうとしていた私自身への反省でもあるんです。
年齢を重ねるにつれて、若くて優秀なメンバーに出合う機会も増えてきましたし、任せてしまったほうが自分ひとりでやるよりも良い成果が出るということを学びました。とはいえ、メンバーをサポートしないわけではありません。提案資料の書き方や伝え方などについては都度アドバイスしますし、任せられるまではしっかり伴走します。
今でこそグループを率いる立場で活躍している佐藤ですが、転職当時、自分がNTTデータで活躍するビジョンはそこまで明確には描けていませんでした。入社が決まったときは「まさか自分がNTTデータに」と驚いたと振り返ります。そんな佐藤だからこそ、これから転職する人たちにも伝えられる言葉があります。
一緒に働きたいのは、ガッツがある人ですね。働いてみれば苦労や葛藤を抱える局面ももちろんありますが、そういうときに「じゃあ何をやればもっと楽しめるだろう」と切り替えられる人は、きっとこの環境に向いていると思います。
そのポジティブな姿勢は、まさに佐藤のこれまでのキャリアを支えてきたものでもあります。NTTデータに入社して以降も持ち前の人柄を活かした活躍を重ねてきたから、見える景色があるのでしょう。
やってみたことがないことでも、やってみたら意外となんとかやり抜けるものですよ。NTTデータも自分にとっては雲の上のような存在でしたが、今は「おお、意外とやれたね」という感じです。まずはやってみることが、大切だと思います。
「運用保守はおもしろい」──その醍醐味をより多くの人々に伝えたい
そんな佐藤が現在NTTデータの課題として捉え、自身が取り組んでいきたいと考えているのは、より“楽”ができる環境を作っていくことです。
NTTデータは真面目で仕事熱心で、お客様や案件に真摯に向き合うメンバーが多い会社です。それは素晴らしい魅力でもありますが、一方で「楽をする」「楽しんでやる」ことも大切だな、と個人的には思っています。
佐藤のマインドや仕事への向き合い方は、よりチームワーク力を高めたり、生産性の高い環境を整えたりするための原動力となるはずです。NTTデータに新たな息吹を送り込む存在として、佐藤は組織づくりに一層力を入れつつ、運用保守の魅力を伝えていくことにも取り組んでいこうとしています。
入社して3年、ようやくNTTデータのカルチャーにも慣れてきました。これからは、チームづくりをテーマにしつつ、社内だけでなく協力会社をも巻き込んで「一緒にやっていこう」と手を取り合える輪を広げていきたいです。
また、運用保守は開発設計と比べるとやりがいやおもしろさを理解している人がまだあまり多くないと感じています。運用保守の仕事の魅力が伝わるモデルケースを探りつつ、みんなが積極的に関わりたくなる仕事にしていけたらな、と考えています。
運用保守の仕事が“好き”な気持ちをベースに、周囲のステークホルダーと手を取り合いながら課題解決に向き合っていく佐藤。「明るく、楽しく、元気よく」をモットーに生きてきた佐藤のポジティブなエネルギーは、今後もあらゆる形でお客様やグループメンバーへと届いていくのでしょう。
出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年11月29日公開)より転載