たくさんの仲間と大きなものをつくり上げる、おもしろさ
中央行政を支えるシステムの刷新というミッションクリティカルなプロジェクトに携わっている村田。NTTデータのさまざまな部署が横断的に関わる一大プロジェクトであり、社員や協働者の規模は約2,000名以上にのぼります。全社的にも注目度の高い本プロジェクトは大勢の関係者が関わることから独特の活気に満ちています。
大勢で一つの目的に向かって協力し合うーー。そんな仕事に対し、おもしろさを感じるようになったのは学生時代の原体験にあったと言います。
大学時代に一番力を入れていたのはサークル活動でした。学園祭の実行委員の副委員長を務めていたのですが、大勢の関係者と関わりながら物事を調整し、仲間たちと一緒に学園祭をつくり上げていくことに夢中になっていました。
村田は学生時代から、チームで大きな目標に向かうという過程そのものに魅力を感じていました。学業では、経営工学科に所属。「経営の効率化」という観点から幅広い分野について学んでいました。その中にはITというテーマもあり、学生時代からプログラミングに触れる機会があったそうです。
プログラムを書いて、上手く動かない理由を考えて、試行錯誤を繰り返して。そうして最終的に問題が解決した時の喜びは大きかったですね。思い返せば、昔から論理的に考えて問題を解決することが好きでした。
そんな村田の就職活動における軸は、学園祭の実行委員のような「大勢で大きな何かをつくり上げられる仕事」に挑戦できること。さらに、そこにITというキーワードを掛け合わせ、会社選びを進めました。
その一方で、「何をするか」については、あえて具体化しなかったという村田。その背景には、村田なりのキャリア観がありました。
自己分析や業界研究を進めていく間に、自分のやりたいことや考えは変わっていきました。そんな短い期間でも変化はあったので、社会に出て働き始めてからも価値観は変わっていくはずだと考えたんです。それなら、職種も携わる業界もお客様の規模もあらゆる面で選択肢が多い会社を選んだ方がいいだろうと思いました。
価値観や目標は時間とともに変わっていくもの。そんな不確実性も受け入れながら将来を考えた村田がたどり着いたのは、NTTデータでした。
NTTデータの会社説明会に参加した時、人財を大切にする会社だという印象を受けました。そして、社員がやりたいと言ったことに挑戦できる風土があり、社内公募制度もあることに惹かれたんです。いまでも記憶に残っているのは、説明会のスライドにあった「30年後もいまと同じ自分だったらどう思うか」というメッセージ。
30年後もいまの自分のままだったらと想像するとゾッとしましたね(笑)。このメッセージにはとても共感しましたし、 “人間は変わっていくものだ”という自分の根本的な価値観とも合致している会社だと思えたので、NTTデータへの入社を決めました。
ふたりのロールモデルとの出会いが、いままでの成長を支えてきた
入社以来、村田は公共・社会基盤分野に所属し、社会保障システムに携わり続けています。最初の2年は基幹系システムの方式担当に従事。そこでロールモデルとなる先輩に出会います。
その先輩には、「議事録は聞いた言葉をそのまま書くのではなく、自分で理解した情報をアウトプットしよう」といった、仕事に向き合うための本質的なスタンスを教えていただきました。また、新人だった私に自由に仕事をさせてくれる方で。 “責任は持つから、自由にやっていい”という言葉が心強かったですね。この人みたいになりたい、こんなカッコいい先輩になりたいと憧れるようになりました。
村田には、もう一人ロールモデルとして挙げる先輩がいます。その方との出会いは、入社5年目で参画することになった社会保障関連の別システムの業務アプリケーション開発プロジェクト。
その時のサブリーダーからは理想のリーダー像を学びました。チーム全員で取り組むことを大切にしていて、お客様からの信頼も厚い先輩だったのですが、特に印象的だったのは、どのようなことにおいても“自分の言葉で語る”という姿です。
やがて、村田はその先輩と入れ替わるようなタイミングでサブリーダーというポジションを任されるようになります。メンバーの時とは違い、自分の仕事にくわえチームや周囲の状況も考慮しながら行動しなければいけません。どのように新たなキャリアに立ち向かっていったのでしょうか。
まずはサブリーダーだった先輩にならって、 “自分の言葉で語る”ことを意識しました。具体的な行動としては、協力会社の方が担当している範囲であっても自分以外の人が作った資料であっても、私自身の言葉でお客様に説明できるようになるということです。プロジェクトの理解を深めるためというのはもちろんですが、当事者意識が強くなりますし、仮に課題が発生した時もすぐ対応しやすい。そうすることで、もう一人の先輩がつくってくれたような「メンバーがのびのびとチャレンジしやすい環境」ができると考えたんです。
ふたりの先輩から学び、受け継いだものを大事にしながら、村田は7年もの間プロジェクトに従事します。お客様の運用を決して止めないよう、チーム一丸となり取り組みました。
サービス開始直後には特別体制を整え、強い緊張感を持ちながら対応にあたる時もありました。時には、担当外の案件の課題対応もしましたね。熟知していない仕様であっても可能な限り資料を読み込み、お客様がどう思うか、どう感じるかを想像しながら、自分の言葉でお客様に語ることを心掛ける。その結果、お客様からは高い評価をいただきました。
緊迫した状況もあったのですが、メンバー全員が同じ方向を向けていたので、時には笑顔もあって。このチームだからこそ、乗り切れたと思っています。
自らの仕事に対する強い責任感や主体性は、現在の村田を形成する大きな強みになっています。
部署を超えた大きな「チーム」で、日本最大級のプロジェクトに向き合う
現在の村田は入社当初に配属となった基幹系システムの担当に再び戻り、システム刷新プロジェクトにおいてバッチ処理の推進を担当しています。特定の機能の担当ではなく、共通課題など、全体で動くべき課題に対しての旗振り役を担っています。プロジェクトの関係者が約2,000名にものぼる日本最大級プロジェクトだからこそ、重要な意義を持つ役割です。
NTTデータ全社的にも注目されている大規模プロジェクトのため、さまざまな部署のメンバーや数多くの協力会社も参加しています。多様な人と関わりながら、そこに自分の意思も織り交ぜてプロジェクトを推進していけるところにやりがいを感じています。
まさしく「大勢の人と一緒に大きなものをつくり上げたい」という村田の願いを体現するようなプロジェクトです。ただし、前例がなくゼロから考えるべき課題も無数にあります。
社会保障システムは長年にわたって独自につくり上げられてきた機能があり、それらを考慮しながらオープン化させるといった非常に難度の高いプロジェクトとなっています。一つひとつ、地ならししながら着実に進めているところです。
周囲の人たちの姿から貪欲に学び、自分自身を変化・成長させていきながらも、村田自身の本質は入社から現在に至るまで変わっていません。そんな村田が感じる、NTTデータならではの魅力とは、どのようなものなのでしょう。
人財を大切にする会社という印象は入社前からいまも変わりません。一方で、想像していた以上にやりたいことができる環境だと感じています。最初は社会保障システムの配属と聞いて“守り”が強い印象を持っていたのですが、実際にはチャレンジに寛容。新しい技術の導入も積極的におこなっているんです。
もともと「何をやるか」には強いこだわりを持っていなかったと語った村田ですが、業務を通じて社会保障システムに愛着を感じるようになり、さらには周囲の事業部に対しても関心を持つようになってきたそうです。
現在のプロジェクトがきっかけとなり、自分の役割の中に他の事業部との連携の機会が増えてきました。そこでわかったのは、異なる分野とはいえ、NTTデータには大規模でミッションクリティカルなシステムの事例が豊富にあり、他事業部の知見が生かせるケースが多いということ。そうしたナレッジを、事業部を超えてシェアすることも自身のミッションの1つだと考えて取り組んでいます。
自分の所属するチームや事業部を超えて、多様な人たちとのつながりを強めていくということ。それは言い換えれば、より大きな一つの「チーム」になっていくということでもあります。
村田は過去から現在に至るまで一貫して、大勢の人たちが力を合わせることで生まれる力の価値を信じ続けています。今後、村田が信じる「チーム」の力は、さらに強く、大きく広がっていくことでしょう。