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前職への感謝が原点に。社会課題の解決に向け、金融機関とともに「行政DX」に挑む

日本の各地域ではいま、デジタルを活用した行政サービスの創出が加速しています。そんな中、NTTデータの第一金融事業本部 金融ITマネジメント事業部では、りそなグループ様とともに行政DXの推進に取り組んでいます。今回ご紹介するのは、信用金庫から転職し、行政DXプロジェクトで活躍している岩本のインタビュー。異業種からの転職理由や、この仕事ならではのやりがいに迫ります。

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地元の信用金庫でデジタル戦略に携わり、変革の醍醐味を知る

広島で生まれ育ち、地元に愛着を持っていた岩本。昔からの友人が多く、住み心地もよく、あえて広島から出る理由はなかったことから、大学卒業後は地元の信用金庫に入職しました。

明確にやりたいことがあったというよりは、地元で働きたいという想いのほうが大きかったですね。その中でも金融機関を選んだのは、さまざまな業種に触れて地元に貢献できるという理由からでした。

信用金庫への入職後、営業店に配属されて預金業務と融資業務を経験。企業融資では億単位の金額を扱うこともあり、ミスができないプレッシャーを感じながらも、無事に融資を出せた時にはやりがいを感じたといいます。そうした中、思いもよらない異動が決まります。当時はDXがさまざまな業界で叫ばれ、金融業界にもDXの波が訪れてきていた頃。勤務先の信用金庫でもデジタル化がテーマに挙がり、デジタル戦略の担当者として岩本に白羽の矢が立ったのです。

まさか自分がDXに関わるとは思っていませんでしたね。若くてITに親近感がありそうだからという理由で自分に声がかかったのだと思います(笑)。

異動後はインターネットや展示会などで情報収集を行い、実施できそうな施策を部内で積極的に提案。具体例としては、融資以外の稟議の電子化、グループウェアの導入などを完遂し、業務変革に貢献します。

自分の頭で考えて、自分の力でデジタル化を実現できたのは楽しかったですね。みんなが利用するツールを導入して会社自体が変わっていく様子を目にでき、融資業務とは違うやりがいを見出すことができました。

デジタル戦略担当はもともと想定していなかったキャリアではありますが、業務変革を通じて、デジタルの可能性に惹かれていった岩本。そこで芽生えたのは、デジタルに関する仕事をもっと突き詰めたいという想いでした。

いまは自分にとって楽しい仕事ができていても、数年後にはまた異動して別の仕事をしているかもしれない。金融機関で働く以上は避けられないことですが、やはり高いモチベーションを持てる仕事を続けたいと思うようになって転職を考え始めました。

信用金庫での経験を活かしたいことから、次の仕事でも金融機関に関するデジタル化に携わりたいと考えます。そこで興味を持った会社が、NTTデータでした。

転職先選びで重視していたのは全国の金融機関とのつながりです。その点、NTTデータは勘定系システムでトップクラスのシェアを誇り、金融機関との強いコネクションもあります。私にとってNTTデータはもっとも志望度が高く、最初に応募した企業。内定をもらえた時点ですぐに入社を決意しました。

退職の意向が固まり上司に報告すると、「そのうち、もっと大きな舞台に飛び出すと思っていたよ」と笑いながら受け入れてもらえたそう。理事長からも「良いものを導入してくれた。次でもがんばってほしい」とデジタル化の施策を高く評価したうえで激励の言葉をかけてもらえたと振り返ります。

前職の方々には本当に感謝してもしきれません。将来的には前職の信用金庫にも貢献できる仕事がしたいと改めて想いを強くしました。

りそなグループ様の事業パートナーとして、ともに行政DXに挑む

金融ITマネジメント事業部はりそなグループ様を唯一のお客様としており、事業パートナーとして「行政DX」に取り組んでいます。その中で岩本が所属するCR企画チームでは、「CR(カスタマーリレーション)」という名前の通り、お客様のトップ層とのリレーションを深めていくことをミッションに、行政と金融機関を連携させたサービスの企画・検討を行っています。

りそなグループ様が唯一のお客様である点が部署の大きな特徴ですが、それはけっして仕事の幅が狭いというわけではありません。全国規模の金融機関であると同時に、埼玉りそな銀行様をはじめ地域金融機関の面も併せ持っており、地域の課題解決に踏み込めるという深さも兼ね備えています。

りそなグループ様と一緒に仕事をする中で、地域社会の課題解決に直接アプローチできるのも大きなやりがいとなっています。

そう語る通り、りそなグループ様と向き合っているのは、通常のビジネスとしての枠を超えた世界観です。実現性や採算性といった通常のサービス企画で考える要素よりも、理想像を追求し続けることを重視しているそうです。

私たちの仕事は企画の中でも上流に位置するので、地域社会がどうあるべきなのか、りそなグループ様と自治体がどうなったら一番うれしいのか、ということを常に考えるようにしています。たしかに最終的には現実との折り合いを考える必要もありますが、理想は絶対に忘れてはいけないと思っています。

NTTデータはりそなグループ様と共通の目的意識のもと連携を深めています。特に埼玉りそな銀行様との連携は強固であり、ともに各自治体の副市長クラスに課題をヒアリングし、地域の課題解決に向けて金融機関が貢献できる領域を模索しています。

埼玉りそな銀行様は県内の9割以上の指定金融機関に選ばれ、多くの自治体と深いつながりを持っています。副市長クラスの方にお会いできるのは、埼玉りそな銀行様がコネクションをお持ちだからこそです。ヒアリングでは、少子高齢化や教育問題など、金融領域にとどまらない幅広い課題を直接聞かせていただきました。

こうしてヒアリングした地域の課題をもとに、お客様と岩本たちは金融機関として提供できるサービスを検討していきます。

具体例としては、地方自治体や金融機関が連携して提供する制度融資に関する電子化、補助金に関する情報プラットフォーム、中小企業向けのゼロカーボン推進支援などが挙げられます。

行政DXの範囲は広く、自治体ごとの課題も違います。それこそ金融機関の範囲を飛び越えるような課題も多いのですが、私自身、いろいろな企画を考えては試行錯誤を楽しんでいます。

まさしくお客様の事業パートナーと呼ぶにふさわしい協力ができているのは、りそなグループ様と“一対一”の信頼関係で向き合っている金融ITマネジメント事業部らしい仕事だといえるでしょう。

経験者採用でも活躍できる。ロールモデルとしての姿を発信したい

地元・広島への愛着を持ちながら、金融機関のデジタル化に貢献したいと考えてNTTデータに転職した岩本。その後、思い描いていたような仕事ができているのか、どんなところにやりがいを感じているのかを聞いてみました。

向き合っているのはりそなグループ様ですが、その先には全国の自治体や金融機関がいます。りそなグループ様と一緒に新しいものをつくり上げることができれば、私の地元や前職の信用金庫にも貢献できるということを実感しています。

例えば、行政機関と金融機関をつなぐ預貯金照会電子化サービス「pipitLINQ®(ピピットリンク)」を活用したサービスは、埼玉りそな銀行様からはじまり、全国の自治体や金融機関に広がっていったという実績があります。

りそなグループ様の見ている世界は非常に広くて。私自身、入社当初は金融機関のデジタル化に携わると思っていたら、行政という、さらに広い範囲を見ることになりました。社会課題にまで踏み込めるというのは良い意味でのギャップでした。

想像以上のフィールドの広さから、必然的に視野は大きく広がることになったと笑いながら話します。

一方で、金融分野の所属とはいえ、異業種からNTTデータに転職した岩本は転職後にどのようなことを感じたのでしょうか。

個人の裁量の大きさには驚きました。NTTデータでは、まずは自分でやってみるという風土があり、ゴールまでの進め方は自分で考えます。自分で物事を組み立ててカタチにしていく能力はNTTデータに入社してから大きく培われたと思います。

では、知識やスキルのキャッチアップで壁にぶつかることはなかったのでしょうか。

前職でデジタル化には関わっていたとはいえ、システムの知識については、ほぼ素人同然。最初はもどかしい思いをすることもありましたが、自ら学びやすい環境があったので、それほど苦労しなかったですね。くわえて、職位関係なく誰とでも物怖じせず積極的にコミュニケーションをとっていったことで周囲の人たちとすぐに仲良くなれ、何でも質問しやすいつながりをつくれたことが大きかったです。

転職後すぐに馴染むことができたのは岩本のキャラクターもありますが、NTTデータには「そもそも周りの人たちと仲良くなりやすい風土があった」と語ります。特に金融ITマネジメント事業部の場合は経験者採用の割合が多く、転職者同士のつながりがあったことも大きかったそうです。

同じ経験者採用の方が仲の良い人を紹介してくれることもあり、人間関係の輪はつくりやすかったですね。転職者にとっては安心できる環境だと思います。

そんな岩本が社内における目標として掲げているのが、「経験者採用のロールモデルになる」ということです。

今後、NTTデータではさらに経験者採用が増えていく予定です。NTTデータには優秀な人が多いということを日々実感しているのですが、異業種からの経験者採用であっても、活躍できるという姿を見せていくことで、これからNTTデータに入社する方を勇気づけられたらと思っています。

経験者採用であっても組織に馴染むことができ、しっかりと活躍ができる環境であるということ。既に岩本は自身の姿を通じてそのことを証明しています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです