人と仕事を伝えるWEBマガジン
NTTデータグループ / NTTデータ / NTT DATA, Inc.

ドローンの新たな可能性が導くより良い社会──Willを基軸に未来を切り開く

デジタルソリューションとドローンの社会実装をめざす太皷地 康正。4社合同で設立した「グリッドスカイウェイ有限責任事業組合」に所属し、リーダーとして同チームを率いています。ドローンの新たな可能性や企業間の垣根を超えた協働で大切にしていることやNTTデータの魅力について、挑戦を続ける太皷地が語ります。

目次

Profileこの記事に登場する人

複数台かつ遠隔でのドローン飛行を実現し、そこから新しい価値を生み出す

モビリティ&レジデンス事業部に所属する太皷地は、ドローンの社会実装や産業普及をミッションとして新規事業の開拓に奮闘しています。その鍵となるのがドローンの運航・交通管理ソリューション「airpalette® UTM」。複数台のドローンを同時に飛行させ、遠隔操作も実現するシステムです。

現状、ドローンは手動で操縦することが一般的で、狭い範囲での利用に限られています。もちろん、以前は確認が困難だったエリアを空中から確認できるようになったという点では、それだけでも大きな価値があります。

しかし私たちがめざすのは、ドローンを活用してより多くの価値を生み出すことです。ドローンを複数台一斉に遠隔で飛行させれば、たとえば電力会社のインフラ点検などのシーンで活用できるのでは、と考えています。

電力会社にとって鉄塔や送電線の点検はリソースのかかる業務です。山奥までの車移動や、鉄塔に昇る作業など、時間や手間のかかる作業が多くあります。そういった作業をドローンで効率的に進められるソリューションとしての可能性をairpalette® UTMは秘めています。一方でその導入には、まだ課題も残されています。

技術的に乗り越えなければいけない部分もあり、airpalette® UTMの本格導入はこれからです。現状は新規顧客を開拓しながら、お客様とairpalette® UTMを使ったドローンのさらなる利活用について検討している段階です。さまざまな業種の企業や自治体と実証実験をしながら、将来のドローンの活用シーンを一緒に考えています。

また、制度面での課題も太皷地は挙げます。空中を飛ぶドローンはヘリコプターとの衝突事故などを避けることを目的に、安全性を考慮して運用が厳しく規制されています。そのため、安全性を確保しながらドローンの利活用を促進すべく、国へ規制緩和の提言などを行うことも太皷地のミッションのひとつです。

企業間の垣根を越えて作り上げるドローンビジネスの新たな未来

▲グリッドスカイウェイのメンバーと秩父の実証フィールドにて

現在の規制を緩めた場合でも安全性を確保できるということを所管官庁などに提言し、規制緩和対応を行うためのチームのリーダーを担っています。

とはいえ、私はもともと航空分野に知見を持っていたわけではありません。安全性を立証するためには、専門領域の知見や意見が必要です。そのため、ヘリコプターのパイロットや警察などと連携し、ヒアリングやさまざまな調査を実施したうえで提言内容を検討しています。

とにかくやってみなければ分からないことが多く、ひとつずつ扉を開けていくようなイメージで業務に取り組んでいます。

太皷地がこういった活動の中心としている組織は、グリッドスカイウェイ有限責任事業組合 (以下、グリッドスカイウェイ)です。グリッドスカイウェイとは、ドローンの社会実装をめざし、2020年にNTTデータをはじめとした4社で出資し、設立した組合です。

設立当初から太皷地は同組織に参画し、電力会社向けのドローンによる点検システムや運航管理サービスを検討しながら事業化をめざすとともに、NTTデータのビジネスへの貢献を図ってきました。

グリッドスカイウェイには異なる企業のメンバーが所属しています。私も他社のメンバーと協働しながら日々の業務を行っていますが、お互い別個の企業の社員というより、同じ目的へ向かうチームメンバーという意識を強く感じています。

組合の設立以来、グリッドスカイウェイに軸足を置いて活動する太皷地。それぞれ業界や文化、そしてバックボーンの異なるメンバーとの協働から学ぶことは多いと振り返ります。

多様なメンバーと働くことで、ゴールや目的をはじめに共有するなど、意識を合わせるための行為の重要性を改めて感じています。資料の作成においても齟齬なく伝え、イメージを共有する準備をすることがプロジェクト推進において重要です。ここで事業に携わるようになってから、資料なしで打ち合わせに挑むことはなくなりました。

建設的な議論を重ね、会社という壁を取り払ってドローンビジネスの事業化に向けて邁進するグリッドスカイウェイ。同じゴールに向かって進んでいく気持ちが、チームの基盤を支えています。

受け身にならずに自ら発信していくことでつながりを広げ、深めていく

社会的なインフラとしての成長が見込まれるドローン領域。太皷地はまさにそういった社会基盤に携わりたいという想いを抱き、2005年にNTTデータへ入社しました。

就職活動当時はインターネットも今ほど普及していませんでしたし、私もブラインドタッチができないようなレベルでしたが、ITに対する将来性を強く感じ、学んでいきたいと考えていました。

IT業界のなかでもNTTデータは社会のインフラを支える大規模なシステムを作っているイメージがあり、いずれはそういった大きな仕事に携わりたいという気持ちから、入社を希望しました。

入社後は営業職として、自治体の大規模基幹システムに携わっていた太皷地。やりがいを感じていた一方で、新しいことに挑戦したい想いもあったことから、上長へ異動の希望を伝え、2015年から2023年1月現在の事業部へ異動となりました。それ以来ずっと新規案件の営業活動に取り組んでいます。

基本的に営業職は会社の売上に貢献することが大きなミッションですが、新規案件の営業活動に関してはそういった数値に換算した目標はありません。現在携わっているグリッドスカイウェイの仕事でも同じです。

これから社会実装が見込まれる新しい技術領域で、これからの未来を作っていくチャレンジをさせてもらえるのは、NTTデータの懐の深さだと思っています。

異動にともない、慣れない業務のなかで太皷地が新たに心がけるようになったのは、受け身にならないこと。以前に比べて多種多様な企業と連携する機会が増え、新たに関係性を構築しなければならないシーンも増えたことが気づきのきっかけでした。

自分が何をやりたいかという“will”を積極的に発信しなければ、相手は動いてくれません。「分かってくれるだろう」ではなく、きちんと自分から伝える。受け身にならずに自分から発信しなければ信頼関係の構築にはつながらないということを、改めて考えるようになりました。

NTTデータには一人ひとりに向き合い、willを後押ししてくれる環境がある

自身が描いたキャリアデザインの実現という点でも、willを伝えることを大事にしている太皷地。同時に、NTTデータは一人ひとりのwillを大切にしてくれる会社だと感じています。

これまでを振り返ると、自分のやりたいことを伝えた際に上司や会社から否定されたことは一度もありません。「やってみなよ」とみんなが背中を押してくれますし、積極的に支援もしてくれます。新しいことにチャレンジしたいと異動を希望したときも後押ししてもらいました。会社として社員のやりたいことをサポートするための仕組みづくりに前向きに取り組んでいると感じます。

社員の声に耳を傾け、willを後押ししてくれるNTTデータの環境。その基盤を活かしつつ、新しい価値を生み出す仕事に関われていることがとにかく楽しいと感じる太皷地は、今後も自身のキャリアを通して、豊かな未来を描いていきたいと意気込んでいます。

今はとにかくドローンを社会に浸透させたいと考えています。少子高齢化によって近い将来人手不足が間違いなく深刻化しますし、実際すでに問題は顕在化している状況です。そういった課題を解決するために、ドローンを活用して自動化や効率化を図っていけたらと思っています。

とはいえ、われわれがめざす未来はまだ誰も見たことのない世界であり、一つひとつ手探りで前に進んでいるのが現状です。頭を悩ませることが多く、苦労もありますが、未来を生きる子どもたちが豊かさを享受できるような社会を作りたいという願いを励みに、日々業務に向き合っています。

前向きで実直な姿勢でチャレンジを繰り返しながら、新たなビジネスの道を切り開いていく太皷地。デジタルソリューションを活用したドローンの社会実装を通して彼が描く豊かな未来は、まもなく訪れるはずです。

出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年2月20日公開)より転載

※掲載記事の内容は、取材当時のものです