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お客様目線を軸に挑む保守業務、そこから得られた経験と社会へ与えるインパクト

2013年に入社して以来、一貫して年金に関するシステムに従事してきた澤田 允彦。上流から下流の工程まで幅広く携わり、その知見や技術を確実なものとしてきました。そんな澤田が心がけているのは“お客様目線”です。澤田がお客様目線を重視するようになった背景とは。これまでの道のりや保守業務の難しさについて語ります。

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ITで社会課題の解決を──大規模なプロジェクトに携わりたい想いからNTTデータへ

2013年にNTTデータへ入社した澤田は、第二公共事業本部ソーシャルセキュリティ事業部で年金に関わるシステムの保守業務に従事しながら、チームリーダーを務めています。学生時代は理工学部で人工知能分野における自然言語処理について学び、研究に没頭していました。

就職を考える時期になり、澤田が抱いたのは「暮らしやすい社会の実現」に関わりたいという想いです。同時に、これまで磨いてきたIT技術を活用できたらと考え、SIerという仕事に興味を持ちました。

世の中にあるさまざまな課題を、専門的なスキルや知識を活用したシステムを作り上げて解決し、豊かな社会を実現することに強い魅力を感じました。そして、全国、ひいてはグローバルの規模でそういった仕事ができるのはNTTデータだと思ったんです。

入社後、配属されたのは年金に関わるシステムを扱う現部署です。業務アプリケーションの開発業務に従事することになり、澤田はその後も一貫して同じシステムに携わっています。

入社後しばらくは開発に携わっていましたが、2018年からは保守業務に従事しています。システムの安定稼働を実現することが保守における最大のミッションですが、状況によってはトラブル発生時の対応や、お客様からの問い合わせ対応など、さまざまな業務がそこに加えて発生します。

システム改修の要否を調べたり、お客様からご依頼があった作業に対応したり……。問い合わせがない日というのはほぼなく、いくつもの業務が重なってしまうこともしばしばです。また、一部の業務を委託している会社などもあるため、社内外含めたステークホルダーと連携や調整をしながら、対応をすすめていかなければなりません。

一概に保守といっても、その業務は多岐にわたると話す澤田。そんな彼が業務に携わるうえで心がけているのは、“お客様目線”だと言います。そう考えるようになった背景には、ある経験がありました。

未熟さを痛感した経験を通し、お客様の信頼できるパートナーになろうと決意

保守業務に携わるようになったころ、あまり保守経験がない中、お客様窓口の役割を担うことになりました。そのとき、多くのお客様がいる場で、一人でいくつもの案件の進捗報告をする機会があったんです。

お客様からの質問や意見に対して、案件への理解が足りないことなどから、『会社へ一旦持ち帰らせてください』と言わざるを得ないことがありました。また、単なる近況報告になってしまうことも。しかし、そのような報告であれば、わざわざ会議を行う意味はありませんし、お客様も不信感を抱いてしまうのではと考えるようになりました。

自身の経験や知識の不足を痛感した澤田は、お客様から信頼されるパートナーになろうと決めます。お客様が求めるであろう情報を必死に集めたり、内部進捗の状況を入念に確認したりするなど、意義のある進捗報告ができるよう努力を重ねました。

お客様にとって有益な情報を提供すること、お客様に安心して任せていただけることを意識して対応するようになりました。非常にプレッシャーが大きい経験でしたが、“お客様目線”の大切さを知る大きな節目となりましたね。

2022年12月現在の業務に携わるうえでも、お客様が今気にしていることは何か、今の状況はお客様からどう見えているのかなど、常に気を配りながら仕事をしていると言う澤田。同時に、“何のためにやっているのか”を考えることも大切だと考えています。

今やっている業務がどんな結果につながっていくのか、常に軸として考えています。たとえば、お客様だけではなく、お客様の先にいるエンドユーザーにどんな影響が出るのかというところまで意識しています。そうでなければ、お客様が求めていることに見合った解決策や提案は出せません。

また、お客様から信頼される真のパートナーとなるためには、言われたことをやるだけでは不十分であり、お客様の期待以上の価値を提供できるようになる必要があると考えています。そのためにも自身の担う業務のつながりを意識しています。

「システムは安定稼働して当たり前」の難しさに立ち向かう

徹底したお客様目線に立ち、日々業務に向き合う澤田。かたやお客様にとっては「システムは安定稼働して当たり前」であることから、保守業務ならではの大変さや難しさにも直面しています。

安定稼働がシステムのあるべき姿なので、トラブルが発生するとお客様の業務に支障が出てしまい、ご迷惑をおかけしてしまうことになります。トラブルが発生するたびにお客様にとってマイナスの影響を与えているような感覚になり、お客様にとってプラスになる何かができているのかと悩み、ときにはモチベーションが下がってしまうこともあります。

また、トラブル対応の難しさとして、復旧のためにフィージビリティのある段取りを整えコントロールするだけでなく、改修するアプリケーションや本番作業手順の品質の担保をどうするか、お客様や社内の関係者とどのようなタイミングでコミュニケーションを図るかなど、考えることが非常に多いんです。

お客様からの信頼を得るためには、こういった業務を地道に重ね改善を繰り返し、正確かつ迅速な保守対応を継続的に実施していくことが何より大事だと澤田は考えています。そして、ここまでのキャリアのなかでさまざまな業務に携わることで、保守やNTTデータならではのおもしろさも見えてきました。

お客様との窓口を担うことで、今起きているトラブルやシステムを利用するうえでの悩みなどを直接聞けていることが、大きなやりがいにつながっています。その内容をどう捉え、どう解決に導くのかまで自分で考えられることが、保守業務のおもしろさだと感じています。

また、自分の仕事が大きな影響力を持つこともモチベーションの源泉です。携わっているシステムはいずれも社会に大きな影響を及ぼすものであり、いかにスピーディーに問題を解決できるかが社会と直結しています。入社時に実現したいと思っていた、暮らしやすい社会の一端を担えているのかな、とも思います。

多様な経験から培った自信を基盤に、未知の領域にも立ち向かっていく

入社して以来ずっと年金に関わるシステムに従事し、ひととおりの業務に携わってきた澤田。振り返って感じることは、どんな困難も人の力が合わされば乗り越えられる、ということです。

要件定義や見積もり、開発、保守と、上流から下流まで色々と経験させてもらいました。その中ではさまざまな困難があり、一人では到底解決できないことも多々ありましたが、さまざまな人に助けてもらい協力いただいたおかげで、乗り越えることができたと感じています。

特に保守においては、発生したトラブルが難解なときも多々ありますが、保守で働く方々と知恵を出し合い、お客様のためにみんなで全力で対応したからこそ、無事に復旧できたケースも多いです。

そういった経験から、今後予想しなかったような未知のトラブルや問題・課題が発生したとしても、これまでの経験を活かして状況を整理しつつ周囲を巻き込み動いていけば、必ず解決につながると信じています。

これまで多様な経験を乗り越えてやり抜いてきたからこそ、どんなことに対しても積極的に取り組める自信を獲得した澤田。その強みの下支えとして、チームメンバーとの信頼関係も大きな助けになっています。

また、所属するチームだけでなく、会社全体にお客様へ寄り添うマインドが通底していると振り返る澤田。さらにNTTデータの魅力として、「人」が持つ力にも焦点をあてます。

NTTデータには、さまざまな専門知識や高い技術力を活かして何でもすぐに解決に導く職人気質な人も多いですし、一方で高いマネジメント力やコミュニケーション力を発揮して物事を大きく推進していく人もたくさんいます。

また、お客様のために何事も何とかやり遂げようとする責任感のある人が多く、能力だけでなく人として、尊敬できる人が多いと感じます。これは年次に関係ない話で、若手も職場で大活躍しています。さらに、きちんとこちらの話にも耳を傾け、真剣に考えてくれる人が多い。自分のやりたいことや方針を伝えやすく、自分のスキルも磨いていける環境だと思います。

また、私たちのお客様の先にあるのは社会であり、システムを通じてお客様の課題を解決することで、社会に貢献できるという点もNTTデータで働く魅力ではないでしょうか。

今後はお客様にとっていちばんの相談役となれるよう、さらに知識やスキルを磨いていきたいと意気込む澤田。実直にお客様へ寄り添い続ける姿勢はそのままに、豊かなチャレンジ精神でこれからも新たな領域へ飛び込んでいくことでしょう。

出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年1月20日公開)より転載

※掲載記事の内容は、取材当時のものです