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金融の裏側を支える社会インフラの開発で得られる経験とは

NTTデータのe-ビジネス事業部では、金融機関向けサービス「ANSER」の開発・維持・管理をはじめ、時代の変化に合わせたサービスを提供しています。なかでも誕生から40年以上にもなるANSERは、技術革新とともに進化を続けており、金融機関が顧客接点となるフロントサービスを提供するために欠かすことのできないインフラに成長しました。社会的に重要な役割を担うe-ビジネス事業部で働く魅力や求める人物像について、同事業部で活躍する3名にお話を伺いました。

目次

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金融機関や法人・個人ユーザを支える社会インフラとして

──はじめに、e-ビジネス事業部の事業領域について教えてください。

e-ビジネス事業部では、オンラインでの金融取引や各種金融業務の自動化を可能にするサービス「ANSER」を提供しています。ANSERの中心的なビジネスはインターネットバンキングやアプリバンキングで、金融機関様を介してその先のお客様である法人・個人ユーザへ各種サービスをANSERブランドとして提供しています。この他にも、対象サービスには金融機関のバックオフィスの業務効率化や電子化の推進につながるものもあります。私たちは環境変化の激しい金融機関様に向けたサービス開発、その安定運用に取り組んでいます。

近年では、インボイス制度の施行やISDNサービスの終了に伴い、金融機関以外でも法人ユーザやSaaSベンダからの引き合いが増えており、BtoBサービスも広げています。

──e-ビジネス事業部のサービス開発は、具体的にどのような領域に注力されているのでしょうか。

大きく分けると2つあります。1つは1981年のサービス開始以来40年以上も続けてきた決済サービスをビジネスの軸としたANSERをさらに成長させていくことです。既存サービスに対して新しいオプションなどサービスの拡張を実現し、金融機関様とその先の顧客への価値提供を最大化させていきます。

もう1つは、非決済の領域を含めたサービス提供です。例えば、アプリバンキングで振込や取引結果の照会だけでなく、保険など異なる業界のサービスも利用できるようになれば、そのアプリの価値は高まっていきます。他にも、金融機関様と顧客との接点で商談や契約をオンラインで対応できるようになるサービスの提供にも注力しています。

近年提供を開始したサービスとしては、金融機関様と法人・個人事業主間のデジタル化や収益機会創出を促進するプラットフォーム「BizSOL_Square(TM)」があります。その他にも30金融機関が採用し約1,000万人が利用する金融機関向けアプリ「My Pallete(R)」について、新たに金融機関独自サービスをシェアリングできる機能を備えた「My Pallete3.0」を2023年9月に提供を開始しました。

■圧倒的な数の金融機関、エンドユーザに「企画型」で価値を届ける

──e-ビジネス事業部でアプリケーション開発に携わる魅力は、何だと思われますか。

ANSERは500行を超える金融機関のお客様と、その先に約1,000万以上のエンドユーザがいます。これだけ社会的影響力の大きい案件に常に携われるのは、この仕事の魅力の一つだといえるでしょう。

NTTデータには、2つのビジネスモデルがあります。一つは受注型ビジネスで、お客様からシステム開発や運用・保守を一括受注してシステム提供するビジネス、もう一つは企画型ビジネスで、自社で先行投資して数年かけて投資回収していきます。e-ビジネス事業部のビジネスの中心は企画型で、競合他社に負けないようなサービスを常に提供し続けなければ、生き残っていくことができません。

このような事業環境に身を置き、ビジネスの成長、サービスの進化を常に求められ、期待されているe-ビジネス事業部は、サービスの企画やシステム構築について、常にチャレンジすることが求められ、人財も組織も成長できる環境があることが魅力だと思っています。

──アプリケーション開発人財やPMには、どのような方を求めていますか。

サービスの企画やシステム開発、リリース後の維持や導入など幅広い業務があります。そのため、社内外のさまざまな人と関わることになり、常に自律的にアクションすることが求められます。また、プロジェクトに関わるステークホルダーが多いためにコミュニケーションが重要で、かつリーダーシップを取ることが期待されています。

開発とPMのどちらを主に担当していただくかによって求める経験は異なりますが、例えば今20代でシステム開発やマネジメントの経験が浅くても、入社後にIT研修を受けてもらってから現場配属するといった支援をしています。もちろん、システム開発の経験があるに越したことはありません。

今回募集しているポジションでは、要件定義などの上流工程からリリース後のシステム維持までを一貫して見ることになります。このような経験は他社でも得られるでしょうが、ANSERのようなシステム規模で携わったことのある方は、それほど多くはないと思います。社会的影響力の大きいシステム開発に携わりたい方に、ぜひ応募していただきたいと思っています。

企業間決済に不可欠なシステムのクラウド移行で、スキルアップを実現

──プラットフォームサービス、インフラ構築において現在注力されている領域や戦略について教えてください。

e-ビジネス事業部が運用しているANSERセンタでは、数多くのシステムを提供しています。そのなかでも、約20システムは、基盤集約という形で私が所属しているプラットフォームサービス担当内で維持・開発しています。

これらの更改対応や開発を行っているなかで、これまでのオンプレミスの構成からクラウドへの移行に注力しています。オンプレミスで更改をしていたときは、更改のたびに最適なサーバやベンダを選定していました。しかし、この方法では、製品に合わせた個別の設計や、製品に特化したノウハウを持つ人財確保をする必要があるために時間とコストがかかっていました。そういった課題を解決するため、クラウド環境に移行してハード依存をなくすことや、ソフトウェアにOSSを使用して設計統一やノウハウの集約をすることで、時間短縮およびコスト削減をしています。
高品質かつスピーディーにシステム提供できるような仕組みをつくろうとしているところです。

──担当されている業務やプロジェクトの詳細を教えてください。

私の所属するチームは、プラットフォームサービス担当内でもANSERセンタ内の20システムほどの基盤を維持したり、各種更改案件の基盤開発を行ったりしています。協力会社の方も含めて60人ほどで、既存システムの維持・運用や、更改対応でサーバの新規構築など、システムの基盤開発を全般的に行っています。

現在は更改案件のチームリーダーとして他のチームとの調整や、システム全体を俯瞰する立場で設計書のレビューなどを行っています。入社してからは5つのシステム更改案件に携わっており、過去の案件では自身で設計・構築し、ウォーターフォール型の開発も一通り経験しています。

■エンジニアの武器になるインフラ関連の技術力・知識が身につく

──e-ビジネス事業部でインフラエンジニアとして働く魅力は、何だと思われますか。

スキルの面では、インフラ系の知識が身につくことです。実際に設計開発に携われるため、かなりの知識が身につきます。IT業界のなかでも基盤系の人財が不足している状態なので、他の人と異なるインフラのスキルを身につけられるのは、キャリアとして非常に有利ではないでしょうか。

NTTデータではコロナ禍を経て、オフィス勤務とテレワークを個人の裁量で選択できるようになり、とても働きやすくなりました。環境面では、オフィスもリフォームされて非常にきれいになったので、気持ちよく働くことができています。

──インフラエンジニアには、どのような人財を求めていますか。

IT分野の仕事では、技術の進化に伴い常に最新の情報を追いかける必要があります。そのため、新しい技術に対して好奇心を持ち、それを受け入れることを楽しめる方には非常に適しています。また、この業務では入社時に特定の知識や技術を持っている必要はなく、学ぶ意欲と適応能力があれば活躍していただけると思います。

私自身、新卒で入社して、ほぼゼロベースから現在の業務に就きました。NTTデータには人に教える文化が根付いており、さまざまな分野の専門家もいるので、働きながら技術力や専門知識を身につけていける環境があります。もちろん、インフラ構築やシステム開発のいずれかの工程に関わった経験があれば流れを理解しやすいので、入社後早い時期からインフラエンジニアとして活躍できると思います。

運用高度化により、社会を豊かにすることに寄与

──システムの運用において現在注力されている領域や戦略について教えてください。

ANSERおよび関連システムは約30システムからなる大規模決済インフラです。その30以上のシステムを一元的に運用することが、私たちの担当ミッションです。

戦略としては運用の高度化を掲げており、最新技術を使い現在の運用の仕組みに適合・改善していくことを目指しています。私が関わったプロジェクトでは、「ServiceNow」の仕組みを利用して全30システムを横断した集中的・一元的な監視とイベント・インシデント管理を実現する仕組みの構築や、ワークフローを利用した復旧手順の自動化を推進しています。

ServiceNowに関わらず、例えば最近では生成AIが流行っていますが、今後は生成AIを利用したお客様の問い合わせ対応の効率化も、検討要素として出てくることになると思います。お客様からの仕様に関する質問に対してオペレータが生成AIを活用して回答案を生成するといった内部改善から検討を始め、ゆくゆくはお客様自身に生成AIを提供・利用していただく、そして他の運用領域にも活用の幅を広げていくなど、現在の運用を高度化するためにさまざまな最新技術に関する活用の検討を進めていきたいと考えています。

──小西さんの業務内容やプロジェクトの詳細を教えてください。

ANSERはNTTデータにおける重要なサービスの一つで、社会に大きな影響を与えるミッションクリティカルな決済インフラサービスです。ITサービスマネージャ(システム運用担当)としてお客様に安心・安全なシステムを提供するために日々、システムの運用受け入れや、サービスレベル管理、キャパシティの管理、オペレータの訓練やアセスメントなどの運用業務に携わっています。

運用業務は、継続的に改善し続けることが肝心だと考えています。先に述べたServiceNowでの改善も一例ですが、年間の予防保全活動の改善、運用手順やエスカレーション基準の見直しなど改善案の検討・分析を実施し、目標達成に向けてマネジメントしています。

■取り組んだ効果や影響力の大きさを感じられる喜び

──e-ビジネス事業部でITサービスマネージャとして働く魅力は、何だと思われますか。

NTTデータを就職活動中に志望した理由は、ITを利用して社会に影響力のある仕事ができそう、という期待からでした。e-ビジネス事業部ではまさに社会に大きな影響を与えるシステムに携わることができます。そのなかでもITサービスマネージャはお客様に安心・安全を提供するために改善し続けるというところに面白さがあると感じています。

金融機関様との直接の接点もあり、お客様の声を直接聞いて改善活動に生かすことができます。また企画型ビジネス(自社ビジネス/自社サービス)なので受注型のシステムとは異なり、お客様からの指示や許可がなくとも、自ら改善案を考えて実行できる裁量があることも魅力の一つです。

そして、その改善効果が見えやすい点も醍醐味だと感じています。実際に私がつくった仕組みを事業部のメンバーが使用している様子を見る機会や、感想、感謝の声をもらうことがあり、やりがいを感じています。

──ITサービスマネージャには、どのような人財を求めていますか。

大規模システムや金融システムなどミッションクリティカルなシステムの運用を経験されていて、求められるサービスレベルを自ら考え、分析し、その達成に向けたPDCAをマネジメントできる方だと活躍していただきやすいと思います。

携わるシステムが30以上にわたることから、事業部内外の多くのメンバーとの接点があります。そのためIT知識に加えて、ビジネスの基本動作が身についている方が望ましいです。

出典:ビズリーチ 公募ページ「株式会社NTTデータ」(2022024年3月28日公開)より転載

※掲載記事の内容は、取材当時のものです