人と仕事を伝えるWEBマガジン
NTTデータグループ / NTTデータ / NTT DATA, Inc.

徹底した顧客視点に立ち、お客様の心を動かす──ITで国を守る誇りを胸に

NTTデータで第一公共事業本部に所属し、防衛省や自衛隊を顧客とした営業に従事する馬渡 慎也。人と人とのつながりを重視し、チームメンバーやお客様と信頼関係を築きながら事業を推進させています。入社以来、ほぼ一貫して防衛関連の営業に携わる馬渡が大切にしている価値観とは。これまでの道のりや営業にかける思いを語ります。

目次

Profileこの記事に登場する人

お客様と腹を割って話せるほどの深い信頼関係が事業を成功に導いた

馬渡は2004年にNTTデータに入社し、防衛省や自衛隊に向けた顧客営業を中心にキャリアを重ねてきました。2023年2月現在はプレイングマネージャーとしてチームを率いながら、事業の目標達成に向けて動いています。

国の防衛計画に沿って、お客様をシステム面からお手伝いすることがミッションです。システムの企画や提案の後、受注・履行し、プロジェクトフォローなどを行っています。

入社して以来、ほぼ一貫して防衛関連の営業に携わってきた馬渡が大切にしているのは、お客様としっかり手を携えてシステムを作り上げることです。中でも入社してしばらく経ったころに携わった通信システム提案の経験は、心に刻まれています。

特殊な装置であるがゆえに高価で、当時の予算では数多く展開することが難しいシステムでした。しかしお客様にとっては必要なシステムであり、たくさん導入したい。やりたいことと予算とのギャップがある状態でした。それでもなんとかご提供したいという思いがあったんです。

そこで本当に必要な機能に絞るなど仕様変更を開発担当とともに提案し、できる限りお客様の期待に応えられるようにしました。結果として数多く導入していただくことができました。

当時を振り返り、馬渡は提案がうまくいった理由としてお客様と深い信頼関係を結べていたことを挙げます。

いちばんの理由は、お客様にこちらの実情を理解していただいたことだと思います。防衛関連の事業に取り組むことができる企業の希少性を鑑みた上で、「きちんと利益を確保できるようなしくみにしなければ持続させることは難しい」ことをご理解いただきました。必要な機能にフォーカスした新たな提案を受け入れてくださり、結果としてわれわれの収益構造も改善することができました。

自分たちの実情も伝えられるほどお客様と腹を割って話せる関係性を築けていたことが成功につながり、とても嬉しかったと振り返る馬渡。さらに、事業を成功に導くだけでなく、お客様の慣例を変えることにつながった貴重な経験もありました。

仕事とは人と人とが向き合うこと──泥臭く、地道な努力で相手の心を動かす

それまで陸上と艦艇とで個別に作っていた指揮システムを一体で開発することを提案し、受け入れていただけたんです。それぞれのシステムは類似していたものの、これまで一本化するといった発想はなく、画期的なものとなりました。自衛隊の指揮システムに関わっているNTTデータだからこそ提案できたものだったと思います。

しかし、この新たなシステム開発の体制はこれまでの慣例を打ち破るものですから、当然ながらうまくいくのかという疑問や不安がお客様にはありました。そこで担当者レベルから、さらには上層部の方々までお客様をまわって疑問に一つひとつ答えながら、不安材料を潰し、同じイメージを共有する取り組みを2年ほどかけて行いました。

提案してすぐお客様に受け入れられたわけではなく、地道な努力を重ねた結果だと馬渡は話します。そんな彼が営業の仕事に携わるにあたって大切にしているのは、お客様のことを知ろうとする気持ちです。

人と人とが向き合って仕事をする世界なので、お客様の元へ足を運ぶようにしています。お客様に直接問いを投げかけて、お客様の口で話してもらうことが何より大事だと感じています。

もちろん電話やメールなどのツールも便利ですし必要ですが、直接お会いし、「実は……」という話を引き出せる機会をこちらから作らなければいけないと思っています。決して洗練された営業方法ではないかもしれませんが、お客様との実際の対話の中から課題や背景を理解し、提案活動につなげていくことを重視しています。

仕事とは人と人のつながりであり、相手の心をいかに動かせるかどうかを大事にしたいと馬渡は考えています。チーム一丸となって徹底した顧客視点に立った結果、周囲からもその功績の大きさが認められるところとなりました。

チームの力で社内表彰の大賞を受賞──おかげさまの気持ちで周囲と向き合う

▲プライベートの旅行先にて。たまには肩の力を抜いてリラックス

2020年に社内表彰の大賞をプロジェクトチームとして受賞しました。これは受注やシステムリリースなどにおいて大きな成果を挙げたプロジェクトに対して表彰する制度で、指揮システムの受注とリリースの功績が認められ、もっとも良い賞をもらいました。

大賞をとったのは防衛部門として初めてで、社内でも防衛に携わる組織があることをアピールする機会になり、興味を持ってくれる方が増えたと感じています。

受賞の前年まで2年間、馬渡は防衛関連の営業担当を一時離れて、本部の事業企画の担当に所属していました。受賞の対象となったシステムは事業企画担当への異動前に受注し、チームを離れている間に開発メンバーが作り上げたものです。異動先からチームに戻ってきてリリースされ、受賞となりました。一連の流れを通して馬渡が感じたのは、「おかげさま」という気持ちです。

自分ひとりではシステムを作り上げることはできませんし、受注についても私だけが動いた結果ではありません。周囲の力があってこそ実現できていると思っています。

それはチームのメンバーだけでなく、お客様に対しても同じです。お客様にここまで育ててもらったという感覚があります。上司やチームメンバー、開発担当、スタッフ、家族といろんな人が周りにいて今の自分があるんだと感じています。

大きな成果を残しながらも、周囲に対して感謝の気持ちを持ちながら向き合う馬渡。これまで長いあいだ防衛関連の営業に関わってきて感じているのは、国防に直接携わっている感覚を持てることだと話します。

NTTデータは国を支えるさまざまなシステム作りに関わっていますが、中でも防衛に関するシステムは国民の命を直接守るものです。お客様が実際にシステムを動かしている様子を見るとそのことを特に実感し、強い責任感とともにやりがいを覚えます。

国を思う気持ちを形にできる喜びを感じながら、日々まっすぐに業務へ取り組む馬渡。今後は後進の育成にも力を入れたいと話します。

時代が変わっても、大切なのは周囲との信頼関係──人にフォーカスできる後進を育成したい

これまで周りに育ててもらったので、その恩返しをしていきたいと考えています。これから技術はさらに進歩していき、私たちの働き方が変わっていくことは必然です。しかし私はこれまで貫いてきた営業スタイルで、足しげくお客様の元へ通い、対話することを続けていきたいと思っています。というのは、さらに“人”にフォーカスしていく時代になっていくと思っているからです。

自分自身のことや周囲の人たちのことを考えられる人を育てていくことが、ビジネスをより成長させていく源泉となるのではないかと考えています。利便性がさらに追求されていくこれからの時代に、営業に携わる人間としての本質を持った人を育てていきたいですね。その結果として、組織を引っ張れる人になれたらと思っています。

これからも防衛関連の営業に一途に取り組んでいきたいという想いを強める馬渡。NTTデータにはさまざまな業界や業種のお客様がいますが、特定の分野に長く携われるケースもあるところが、馬渡には魅力に映っています。

いろんな業界でチャレンジしてみたいという方にも、決まった分野でどっしりと腰を据えてやりたいという方にも、どちらにも受け皿がある環境です。個々人に合わせて活躍できるフィールドが広がっているのがNTTデータだと思います。

私が携わる防衛関連の営業の仕事に絞って言えば、お客様のことを知ろうという気持ちを持って入り込んでいけば、誰もが活躍できるチャンスがあるのではないでしょうか。クライアントファーストの意識を持ち、お客様にとって何が必要なのかを言語化や可視化することが得意な方にとっては、魅力的で向いている仕事だと思います。そういった方々と一緒に新しい価値を生み出していけたら嬉しいですね。

感謝の心で築いた豊かな人間関係を礎とし、馬渡は対話を重ねながらお客様と一緒に真に価値あるものを作り上げてきました。時代の流れに振り回されず、ビジネスにおける本質を見つめ続けるその姿勢で、これからも成長を続けていくにちがいありません。

出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年03月10日公開)より転載

※掲載記事の内容は、取材当時のものです