ITの力を使い、未来の新たな可能性を描きたいとNTTデータへ
堅田はテレコムビジネス事業部の開発統括部に所属しています。学生時代は半導体工学を学び、大学院での修士課程を経て2019年にNTTデータへ入社しました。就職活動を始めた当初は電力業界などを検討しており、IT関連企業は視野になかったと言います。しかし業界研究を重ねるにつれ、ITの持つ力の将来性を強く感じるようになりました。
東日本大震災を福島県で被災した経験から、日本の電力問題については、発電方法ばかりに着目していました。しかし、スマートシティ構想に代表されるように、ITを用いることで消費エネルギー効率化や再生エネルギー活用を図ることができます。
これまでと違った側面からアプローチできることや、一見ITと無関係に思える電力業界でも活用される汎用性の高さといったITの可能性に大きな感銘を受けました。
これらがきっかけとなりこの業界をめざすようになったのですが、ちょうどNTTデータは電力関係のシステム開発を行っていたこともあって、つながりを感じたんです。
当時はSIerという言葉すら知らず、ゼロから企業研究を進めたと堅田は振り返ります。その後はOB訪問や企業説明会への参加を重ねるごとに、NTTデータへ入社したい気持ちがだんだんと高まっていきました。
もともと他企業のインターンシップを通し、チームで何かひとつやり遂げることに惹かれていました。企業研究を通して、NTTデータはまさにチームで作り上げるスタイルの企業だと感じ、自分に合った働き方ができるのではないかと感じるようになったんです。
入社後、堅田が最初に配属されたのは社内向けのリモートワークサービスの開発や保守、運用を行うプロジェクトでした。部署内の働き方改革を目的に、コロナ禍前から推進されていたシステムです。
リモート環境でも開発が進められるシステムの機能拡充や、問い合わせ対応などに携わっていました。いわゆるウォーターフォール開発ではなく、チーム内でも手探りで進む日々……。なかなか要点がつかめずに、目の前のことで精いっぱいでした。
今になって思い返すと反省点ばかりだと振り返る堅田ですが、働く上で基本となる大切なことはこのプロジェクトを通して学んだと言います。
経験を成長の糧に──トラブル対応を通して得られた新たな自信
入社当時、上司からもらったアドバイスに「相手から言われたことや要望に対して、その背景まできちんと理解しておく」というものがありました。文字面だけを追うのではなく、真に求められていることは何かを考えなければならないという意味で、プロジェクトを通して意識していました。
要望を受けたときに「はい」とだけ答えるのではなく、一歩踏み込んでどういった背景があるのか、後続のタスクは何かなどを聞いておくようにしたんです。そうすることで期限はいつごろまでなのか、追加でやっておくべきことは何かといった点に対して、言われなくとも気づけるようになりました。常に実践できていたとは言えませんが、意識していたことは自分自身の成長につながったのではないかと感じています。
その後、堅田は異動し、新たなプロジェクトに携わるようになります。その内容は、通信事業を担うお客様の故障切り分けシステムの開発です。故障切り分けシステムとは、機器の故障原因の特定作業を自動で実施するもので、堅田はチームリーダーと共に各工程を補佐する役回りとして経験を積みました。中でもある経験は、その後の自信を育むきっかけとなりました。
開発がひと通り終わり、お客様へ納品した後に予期せぬトラブルが発生しました。それが判明したのが長期休暇期間のさなかで、私のチームにもお客様側にも対応できるメンバーが少ない状況でした。私がメインで対応したのですが、お客様側に意思決定できる方がいらっしゃらなかったんです。
そこで、私とお客様側の担当者とで問題点や対応策とそのリスクについて、さまざまなパターンを洗い出し、意識決定者が出勤した際に即対応できるよう整理しました。大きな問題になる前に対応できたことで、お客様からお礼の言葉をいただくこともできました。お客様と一体になって仕事を成し遂げる喜びを感じた印象深い出来事です。
日頃からお客様と信頼関係を育んでいたことで、予期していなかった事態に焦ることなく、お客様と冷静にコミュニケーションをとり、やるべきことを明確にできたことが結果につながったと分析する堅田。2023年現在はまた新たなプロジェクトに携わり、ステップを重ねています。
日々の地道な積み重ねでチーム内外を巻き込み、前進していく
現在のチームに異動後は、PL(プロジェクトリーダー)としてお客様の設備情報の管理とデータ活用を行うシステムの開発に従事しています。チームは私を含むNTTデータの社員と協力会社様のメンバーで構成され、メインのマネジメントはPM(プロジェクトマネージャー)が行っていますが、私も補佐として関わっています。
今回初めてPLという肩書きを背負うことで、堅田の考え方や意識にも新たな変化が生まれ始めています。
これまでと大きく違うのは、お客様との打ち合わせで私がメインとなって話すようになった点です。事前にPMと打ち合わせてはいますが、直接お客様と向き合う立場になったことで、質問や話のパターンを想定するなど、これまでよりも掘り下げて考えるようになりました。わからない点や不明点があればPMからサポートを受けますが、主体性を持ちつつのびのびと取り組んでいます。
また、お客様は以前のプロジェクトと同じではあるものの、規模が大きく、それに伴ってステークホルダーも多いのが今回のプロジェクトの特徴のひとつです。NTTデータ内でもさまざまなチームが横断的に関わっているため、チーム外のメンバーへ協力を依頼することもあると堅田は話します。
チームを飛び越えて力を合わせることはそう簡単ではありませんが、現状はありがたいことに、チーム間での協力が十分できていると感じています。質問すると丁寧に回答してもらえたり、情報提供の依頼をすると快く対応してもらえたり、横のつながりを強く感じるようになりました。さまざまな方の協力なくしては進められないプロジェクトなので、みなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ、チーム内外からこのようなサポートを受けられているのは、信頼関係の下地があってこそだと思っています。その信頼関係が築けるよう、役割分担から漏れたタスクは積極的に拾うよう心がけています。
短期的にはタスクは増えますが、信頼関係を構築できれば長期的には仕事が進めやすくなると思っているからです。実際には自分のタスクでいっぱいいっぱいになることが多いですが、この心がけは大事だと感じています。
まず自分が動くこと。その積み重ねこそが仕事を前進させていくと信じ、堅田は新たなフェーズをめざします。
自分の強みをさらに伸ばし、お客様が本当に求めるものを作れるPMになりたい
今後は、プロジェクトマネジメントの道を進んでいきたいと考えています。そしてそのためには、入社当時に上司からアドバイスされた“背景まで考えること”が何よりも大切です。このポイントはシステム開発に従事する人間ならばよくいわれることでもあるのですが、お客様に対してだけでなく、チームビルディングや人財育成などにおいても重要だと考えています。
言われたことに対して裏の背景まで考えなければ、やるべきことはなかなか見えてきません。言葉の表面だけをなぞるのではなく、コミュニケーションをとりながら真の困りごとまで理解し、お客様にとって本当に価値あるものを作れるようなPMになりたいです。
新たなフェーズへ向けて目標を掲げる堅田が自身の強みだと認識し、周囲からも評価を受けているのがコミュニケーションスキルです。
人と協力してものごとに取り組むことがもともと好きなんです。また、実際に社会に出て働いてみて、仕事というのは人と人とのコミュニケーションに大きく左右されるものなんだと気づかされ、そのスキルをもっと伸ばしていけたらと考えるようになりました。
コミュニケーションスキルだけでなく、技術力も伸ばし、両輪で活躍できるPMをめざしたいという堅田。NTTデータにスキルアップを手助けする仕組みが手厚く整っていることは、そんな堅田の目標実現をしっかりと支えます。
NTTデータには「人を育てよう」という風潮があると感じています。さまざまな研修制度があり、学びたい人に学べる環境を用意してくれているだけでなく、やりたいことを実現するための環境も提供してくれる会社です。
社会的に大きな意義のあるシステムに携わりながら、高い技術力を活かして新しいことにも挑戦できるNTTデータで、今後もさまざまなことにチャレンジしていきたいですね。
入社以来、堅田は着実に歩みを進め、経験を成長へとつなげてきました。これからも持ち前のコミュニケーションスキルを活かして周囲を巻き込みながら、新たな未来を描いていくことでしょう。
出典:talentbook「株式会社NTTデータ」(2023年2月10日公開)より転載