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喜びも苦労も、この道を選んだから得られたもの。組織も自分も成長させていく管理職の在り方

新卒入社の社員をはじめ、保険会社やITコンサルタント企業など異業種から転職した社員も多数活躍している保険ITサービス事業部。これまでの経験や入社後の活躍が評価につながり、メンバーから管理職へとキャリアアップを果たす社員も、男女問わず珍しくありません。本日お届けするのは3名の女性課長による対談。ある時はプロジェクトをリードし、またある時はチームの仲間の成長を後押しする。そうした管理職ならではの仕事が生むやりがい、醍醐味、そして時に訪れる苦労や悩みについて、すべて “ホンネ”で語り合ってもらいました。

目次

Profileこの記事に登場する人

「やってみたい」を潰さない。個々の選択を尊重し後押しする会社

――まずは皆さんの現在の業務内容と、マネジメントしている組織について教えてください。

足利 裕美 足利

私の所属するチームでは、保険業界最大のプラットフォームである「NTTデータ保険共同ゲートウェイ」サービスや、保険代理店向け顧客契約管理システム「WiseOffice」などの代理店チャネル向けのソリューションを取り扱っています。2022年に課長に昇格し、現在は6名の営業チームのマネージャーを務めています。

吉村 遥 吉村

私は2023年に経験者採用で入社しました。前職は保険会社の営業をしており、担当していた保険代理店さんが足利さんのチームで取り扱っているサービスのユーザーでした。
配属となったサービス企画室の主なミッションは、保険業界の事業パートナーとして、課題解決につながる新規アセットの創出や、既存アセットを活かした新たなビジネスの創出。課長職に任用されたのは、2024年4 月です。入社2年目ということも考慮していただき、部下を持たず、案件単位でチームを組成しています。白銀さんとは同じタイミングで任用されましたよね。

白銀 阿貴 白銀

一緒に研修を受けて、グッと距離が縮まりましたよね。私も吉村さんと同じく2024年4月に課長に登用され、現在は6名のチームのマネジメントをしています。
所属するBPT推進担当ではグループ会社と一緒に全国の地方都市で事務センターを運営しており、生命保険会社様のバックオフィスの事務作業を丸ごと受託するBPOサービスを展開しています。
こうした中で私たちのチームは新規顧客へのサービス提案から、事務センターでの安定運用までをEnd to Endで担い、お客様のビジネスプロセスの変革を支援しています。

――同じ事業部の課長同士、横のつながりもあるのでしょうか?

吉村 遥 吉村

私と足利さんは仕事でご一緒することが多いですね。

足利 裕美 足利

白銀さんとは、お酒の席でご一緒することが多いです(笑)。

白銀 阿貴 白銀

足利さんは何でも相談できる私の精神的メンターなんです。それに吉村さんも交えて、よくご飯に行って、仕事の悩みや質問をぶつけあったり、励ましあったりしていますよね。

吉村 遥 吉村

よく集まっていますよね。チームの垣根を越えて横のつながりができて、本当に助かっています。

――経験者採用の白銀さんと吉村さんは、入社にあたって将来のキャリアパスは重視していましたか?

白銀 阿貴 白銀

NTTデータに入社した決め手は、今まで以上にスケールの大きなビジネスに携わり、成長実感を得られそうだという期待感でした。キャリアアップについてはあまり意識していませんでしたが、30代前半での転職だったこともあり、今後色々なライフイベントがあっても長く働ける環境や制度が整っていることは重視していました。

吉村 遥 吉村

将来に関して言えば、NTTデータは事業領域が広くてキャリアの選択肢が豊富ですし、さらに視野を広げてNTTグループという観点で見ればあらゆることにチャレンジできそうだと思っていました。自分なりのカラーでキャリアを構築できるのは魅力的ですよね。実際、足利さんは法務から事業部の営業職へキャリアチェンジをされていますよね?

足利 裕美 足利

そうなんです。法務の専門職で入社して、「法務として成長するためには事業の現場を知らなければ」と思い、当時の上司に「現場に行かせてください」と直談判して異動させてもらいました。次第に営業が楽しくなってしまい、「もう少しここで学びたい」を繰り返すうちに20 年目を迎えていました。

白銀 阿貴 白銀

まさに自分でキャリアを切り拓いた形ですよね。

足利 裕美 足利

基幹業務から事業部への異動はかなり稀ですが、NTTデータは社員が本気で手を挙げたことは頭ごなしに否定せず最大限聞いてくれる会社だというのは、今も昔も変わりません。その一方で、女性社員のキャリアパスは入社当初から大きく変わってきた印象です。

――キャリアパスについて、どんな変化を感じていますか?

足利 裕美 足利

第一子を出産した14年前、身近に女性管理職の方はほとんどいませんでした。ですから、「ゆくゆく職場復帰して管理職を目指そう」なんて1ミリも考えたことがありませんでした。しかし、時短勤務やフレックス勤務などさまざまな制度を活用して、育児とのバランスを取りながら仕事に励むうちに、徐々に女性管理職として活躍する方が増えてきたんです。その環境の変化に合わせて、私の思考も「管理職になってもいいんだ」「目指してもいいんだ」という風に変化していきました。

吉村 遥 吉村

管理職を目指そうと思ったきっかけはありましたか?

足利 裕美 足利

出産・育児と仕事との両立で悩んでいた時に、当時の上司がかけてくれた言葉です。復帰後は働き方を変えざるを得なくなり、自分でコントロールできないことが増え、もどかしさや申し訳なさから周囲に謝ってばかりいました。そんな私に、「お子さんがいることも、今の勤務体系も、一切悪いことじゃない。むしろ、君がやっているこの仕事はこれで正解だから、堂々と成果を言いなさい」と言ってくれたんです。

白銀 阿貴 白銀

色々な意味で救われる一言ですよね。

足利 裕美 足利

その言葉をきっかけに周囲への申し訳なさが感謝に変わり、ひとりではできないことが増えたからこそ、チームや組織でビジネスを進めていくことの重要さや楽しさ、ありがたさを強く感じるようになりました。その経験が管理職を目指したいと思うようになりましたね。

「一度は辞退も考えた」ことも。それでもこの道を選び、得たものとは

――白銀さん、吉村さんが管理職を志したきっかけはどうでしょうか。

白銀 阿貴 白銀

上司から声をかけていただいたのがきっかけです。当時はいちプレイヤーとして活動することに集中していましたが、「チャンスをいただけるのであればぜひやりたい!」と思ってすぐにチャレンジを決めました。

吉村 遥 吉村

即決はすごいですね。管理職に対して「大変そう」などのネガティブなイメージはなかったんですか?

白銀 阿貴 白銀

私の部署の上司たちはみんなすごく効率的で楽しそうに働いているので、「いい働き方だな」と思っていました。それに課長に昇格すれば裁量や権限も広がり、新しいチャレンジができるようになる、という点で憧れも持っていました。

足利 裕美 足利

吉村さんはステップアップすべきか、結構迷っていましたよね。

吉村 遥 吉村

あの時は話を聞いてくださって、本当にありがとうございました(笑)。私の場合、お話をいただいたのが入社間もないタイミングだったことが大きかったです。確かに前職でマネジメント経験はあり、いつかは当社でも管理職を務めたいという想いもありました。しかし、その前に自分だけの経験や専門性を磨き、ひとつ武器を身につけておきたいという葛藤が生まれまして…。上司には一度「辞退させてください」と申し出るぐらい悩みました。

白銀 阿貴 白銀

えぇ~、そうだったんですか!辞退を考えていたなんて驚きです。上司とは、どのように会話したんでしょうか?

吉村 遥 吉村

上司とは何でも本音で話し合える関係だったので、腹を割って色々話しました。それにその対話があって私も覚悟が決まったところがあります。

――マネジメントに取り組んで感じた面白さを教えてください。

吉村 遥 吉村

やってみて良かったなと思うことは多々あります。例えば入ってくる情報の量が圧倒的に増え、これまで以上にお客様に適した判断ができるようになりました。それに社歴が浅いとどうしても周囲に気を遣ってしまい、「こうすべき」と思ったことも口に出さないことがありましたが、昇格してからは、「管理職になった以上はしっかり発言しよう」と、役職も部署もさまざまな方とフラットに話せるようになりました。新規事業を企画する上でもすごくプラスになっています。

足利 裕美 足利

いい意味で気を遣いすぎなくなったんですね。

吉村 遥 吉村

そうですね。立ち位置が変わったことで、心理的な距離感が一層近くなり、コミュニケーションの取りやすさが格段に変わりました。前職で培った経験やノウハウも活かしやすくなっていますね。

白銀 阿貴 白銀

私はお客様との向き合い方が変わったなと感じています。いちプレイヤーの時代はお話しすることがなかった部長クラスの方や決裁権を持つレイヤーの方と話すことが増え、収益やチーム目標などの数値面にも敏感になり、経営感覚も強くなりました。また、課長として話す以上は一つひとつの言葉の責任や説得力が変わってきますので、お客様が熱心に耳を傾けていただくことも増えた印象です。

足利 裕美 足利

責任ある仕事は大変ですが、その分本気で考えたり悩んだりできますよね。私の感じる醍醐味は、やはりメンバーの成長です。チーム力を重視したいタイプなので、メンバー一人ひとりが「やりたい」ということに本気で取り組み、自分で考えて試行錯誤して成果を生む瞬間を間近で見られるのは本当に楽しいです。喜ぶ表情や成長した姿を見ると、つい涙が出ちゃいますね。

吉村 遥 吉村

足利さんとお話しすると、すべての根幹に「チームメンバーの成長」を据えていることがよく分かります。

足利 裕美 足利

確かにそうかもしれないですね。私のチームは私より優秀な人財ばかりですし、彼らの成長を後押しできなければ私がいる意味がないなと思っています。

――一方で、管理職ならではの難しさについても教えてください。

足利 裕美 足利

チームで成果を目指すことも、メンバーの成長を考えることも、正解は人それぞれ。答えがないものに挑む難しさや大変さが常に付いて回ります。やりがいと表裏一体の悩みですね。課長になって3年目になりますが、日々悩んでばかりです。だからこそ、白銀さんや吉村さんのように話を聞いてくれる仲間を大事にしたいなと思いますし、「自分を孤立させない」ことは常に意識しています。

白銀 阿貴 白銀

私はマネジメント自体が初挑戦なので、今まさにチームメンバーの業務アサインに苦労しています。今までは自分のキャリア、自分の業務だけを考えれば済みましたが、これからはメンバーのキャリアや成長にも思いを巡らせなければいけません。一つひとつの仕事の中身について客観的に精査し、この業務はこの人のキャリアパスにつながるだろうか、という視点を持つようになりました。

吉村 遥 吉村

部署によっても悩みは違いますよね。サービス企画は8割が転職者を占める部署で、そのほとんどが保険会社出身です。育ってきた組織文化が近い分、内部のメンバー同士はお互いすぐに分かり合えるのですが、私たちの感覚とNTTデータのカルチャーをいかにフィットさせ、相乗効果を生み出すかという点を日々模索しています。
将来持つことになる部下もきっと元保険会社のメンバーになると思いますし、次に続く人財を導くためにも私自身が範を示せるように試行錯誤を繰り返していますね。

自分自身もチャレンジを重ね、メンバーの成長を後押ししたい

――皆さんが「こうありたい」と思う、理想のマネジメント像を教えてください。

白銀 阿貴 白銀

私のチームはポジティブで、楽観主義で、失敗を恐れない文化を作っていきたいです。責任ある仕事ではありますが、だからと言ってひとつの失敗ですべてを失うわけではありません。あまり慎重になりすぎずに、やりたいことがあったら積極的に提案してほしいし、メンバーが楽しんで取り組める組織でありたいなと思います。

吉村 遥 吉村

確かに、若手の頃はチャレンジしたくても思いとどまってしまうことがありますよね。

白銀 阿貴 白銀

そうなんですよね。NTTデータにはチャレンジできる土壌があると思うんですが、それでもすごく真剣に悩んで、一つひとつを深刻に捉えている若手は多いと思います。だから、大丈夫だよって。なんとかなりますよって背中を押すようなマネジメントがしたいですね。

吉村 遥 吉村

私はメンバー一人ひとりが思い思いのキャリアを築けるように、色々な策を提示できるマネージャーになりたいと思っています。例えばチーム内だけに留まらず、横のチームとの連携や事業を超えた連携でさまざまなアイデアを実践できることが分かれば、キャリアの発想も広がるはずです。営業職のメンバーが知識を身につけるために開発を経験するのもありだと思いますし、さまざまな人事制度を活用して柔軟なキャリア形成を支援できればと思っています。

足利 裕美 足利

私もメンバーが成長を楽しめるようなマネジメントが理想ですね。ただ、やりたいことが明確になっている人もいれば、そうではないタイプもいるので、迷っている時に一緒に会話をしてあげられる相手でありたいと思っています。
実際、NTTデータでは全社横断型の施策として女性社員のメンタリングも行っています。これは女性の部長や課長たちが現場リーダー層の方の疑問や悩みを聞き、約3カ月をかけてメンタリングする活動で、私も参画しています。

白銀 阿貴 白銀

私も数年前に相談する側でお世話になりました。キャリアのことも、プライベートのことも、何でも持ち寄って相談しましょうというカジュアルな雰囲気で、しかも分野横断で色々な事業部の先輩とお話しできるのがいいですよね。

足利 裕美 足利

メンター側も勉強になることが多いですし、対話を重ねるうちに「人ってこんなに変わるんだ」と驚くこともしばしば。その姿を見るとたくましいなと感じますし、自分の部下に対しても気づきを提供できるような良き話し相手を目指したいです。

――今後の目標や実現したいことがあれば教えてください。

足利 裕美 足利

自分自身のことで言えば、私はNTTデータの強みでもある「チームワーク」を最大化できるマネージャーになりたいです。色んな組織と連携すればインパクトの大きい仕事も実現できると思いますし、そうした醍醐味を追求できるチームを作っていきたいです。
また、もし機会があれば保険や金融以外の分野にも挑戦して、自分が培ってきたチームビルディングのノウハウが通用するのかチャレンジしてみたいですね。

吉村 遥 吉村

私は新規事業の創出に取り組んでいますが、これまで保険業界では事務や手続き面の共同化を通して業界全体で業務効率化を図るといった、非競争分野のサービス開発が推進されてきました。けれど今後は人口減少なども進みますので、今まで通りのビジネスだけではお客様もNTTデータも成長し続けることが難しくなっていくはずです。ですから、競争分野の共同化など新しい領域にも目を向け、広い視野でビジネスの創出を目指せるチームを作りたいと思っています。

白銀 阿貴 白銀

私もITだけ、BPOサービスだけでは行き詰まると思っているので、「IT×BPO」の将来像を模索していきたいです。その点、NTTデータならば、例えばBPOの現場を生成AIなどの先端技術を活用・検証するインキュベーションラボとして活用する取り組みなど、色々な施策ができると思っています。
私たちのチームでは沖縄や名古屋の事務センターの運営も手掛けていますので、地方人財の育成にも貢献できるチームにしていきたいです。

――最後に、NTTデータへの入社を検討している方にメッセージをお願いします。

白銀 阿貴 白銀

私は経験者採用だったからか、即戦力としてひとりで成果を生み出さなければと肩に力が入りっぱなしでした。しかし実際は皆さん優しい方ばかりで、つまずいたり悩んだりした時も支えてくれる組織でした。ですから安心して入ってきてください。

吉村 遥 吉村

親切な人が本当に多いですよね。それに色々な経験と知識を持った方が集まっていることも魅力だと思います。NTTデータで育った方はもちろん、多種多様な業界から色々な職域の専門家が入社されているので、社内で会話するだけでもさまざまな気づきが得られ、自然と視座が上がっていきます。こうした魅力も入社後にぜひ味わってほしいですね。

足利 裕美 足利

NTTデータは、個々人が成長できる会社だと思っています。ですから自分に投資したい人はぜひチャレンジしてほしいですね。自分の力を伸ばそうと思ったら国内、海外を問わず色々な可能性を追求できる環境ですし、成長意欲を存分に発揮してやりたいことをどんどんやってほしいなと思います。

何でも話せる仲間と連携しながら、さまざまな側面から保険業界の進化と変革に貢献し、自分らしいキャリアに磨きをかける――。保険ITサービス事業部では、そうした思い思いの自己実現を目指せる環境とチャンスが待っています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです