- 導入目的
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- ・JR東日本グループ全体のScope1~3のGHG排出量算定
- ・多量のデータを取り扱うGHG排出量算定プロセスの効率化
- 導入前の課題
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- ・Scope3算定に必要な多量のデータ集計に工数がかかり、算定プロセスが非効率的である
- ・二次データを活用した算定方法だと、Scope3削減計画の策定に向けたアプローチ計画が立てにくい
- 導入理由
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- ・最新の排出原単位データを保有しているため、データ集計にかかる膨大な工数が削減可能
- ・総排出量配分方式を活用した算定により、Scope3削減計画策定に向けてアプローチできる
導入のきっかけ~環境にやさしい鉄道業界としてGHG排出量の可視化と削減に取り組む~
JR東日本グループは、鉄道を中心とした「モビリティ」、および生活サービスやIT・Suicaサービスを中心とした「生活ソリューション」という2つの軸で、事業を通じた社会的な課題の解決に取り組み、サステナブルな成長を実現すると同時に、お客さま、地域の皆さま、そして社員・家族の心豊かな生活を実現していく企業グループでありたいと考えています。
鉄道は、飛行機やバス等の他の輸送機関に比べて輸送量当たりのCO2排出量が相対的に小さく、環境にやさしい輸送機関ですが、多量のエネルギーを消費することから、当グループでは、サステナブルな取り組みの一環として、2020年に「ゼロカーボン・チャレンジ2050」を策定しました。2030年度までには当グループ全体のCO2排出量50%削減(2013年度比)、2050年度の「実質ゼロ」を宣言し、自社が使用するCO2排出量の削減に取り組んでいます。さらに、科学的に説明しうる目標設定に向け、2023年8月にSBT認定取得に向けたコミットメントレターを提出し、2025年8月までの削減目標策定を進めるべく、Scope3まで含めたGHG排出量可視化の実現を目指すこととしました。
導入理由~Scope3削減計画策定の課題にアプローチできることが最大の魅力~
これまで当グループではScope1・Scope2のみを算定してきましたが、Scope3の算定にあたっては今まで以上に多量のデータを取り扱うことになるため、算定プロセスを従来より効率的なものに見直す必要がありました。
また、Scope3は二次データを活用した算定方法が一般的ですが、活動量を抑えることでしか削減効果を得られないことが課題でした。
このような課題を解決できるソリューション検討を進めるなかで、C-Turtleを知りました。C-Turtleは最新の排出原単位データを保有しており、クラウド上に活動量を入力することで各Scopeの集約・集計をすることができ、膨大な工数を削減することが可能でした。さらに、サプライヤーの削減効果が反映される「総排出量配分方式」を活用することで、当グループのScope3削減計画策定の課題にアプローチできることに最大のメリットを感じたことから、導入に至りました。
導入効果~グループ全体の算定においてもクラウド上でのデータ集計により算定負荷の軽減が可能に~
当グループは、現在C-Turtleを活用してグループ全体のGHG排出量の算定を行っていますが、クラウド上でのデータ収集により算定担当者の負荷を軽減することができました。
東日本旅客鉄道株式会社グループ経営戦略本部経営企画部門のみなさま
今後のビジョン~鉄道の利活用を促進するとともにサプライチェーン全体で日本のカーボンニュートラルへ貢献~
当グループは、SBTの認定取得や「ゼロカーボン・チャレンジ2050」の推進を通じて、グループのみならず取引先の皆さまとともに、持続的成長が可能な社会の実現に貢献していきます。
そして、他の鉄道事業者と連携しながら鉄道の更なる利活用を促進することで日本のカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
企業紹介
東日本旅客鉄道株式会社
JR東日本グループは、鉄道インフラを起点とし、ショッピングセンターやホテル、エキナカ店舗の運営、広告、設備保守、車両製造など多岐にわたる事業を展開しています。