デジタル従業員による業務の効率化
働き方改革、人材の多様性、人材不足といった環境変化の中、AI技術の活用による業務プロセスの自動化、生産性向上が関心を集めています。
活用が注目を集める生成AI。NTTデータはIBMのwatsonx Orchestrateを使った「デジタル従業員」ソリューションを2023年12月に開始しました。
デジタル従業員は従業員の意図を理解して代わりに業務を実行してくれる同僚のような仮想知的デジタル・ワーカーです。
従業員と会話しながら、業務の目的に応じて適したツールを選択し、関連資料のピックアップ、メール作成、資料作成などの従業員の業務を代行します。バックオフィス業務の効率化についてはPoCで70%の削減になったという結果がでています。
ここまでは想定できていた成果です。
仕事の質の向上
バックオフィス業務が効率化されることで、従業員はリアルの現場でお客様に対応するといった人間にしかできない業務により注力することができるようになります。
また、AIのサポートにより業務経験の程度によらず一定の水準の業務ができるようになることや、人材が多様化する中で言語の違いの影響を小さくして働くことが可能になると考えます。
その先にある生活者のウェルビーイングへの貢献
これまで保険ビジネスでは、保険金支払い事由が発生したときに金銭による保障を行ってきました。この手続き期間が生成AIを使った業務の効率化で短縮化されるようになれば、生活者の方々のサポートに一層貢献することができます。我々は、こうした業務効率化の先にある生活者の方々のウェルビーイングが高まることに注目しています。
デジタル従業員が生活に溶け込んだ世界を描く
「デジタル従業員」活用の世界観を身近な例としてお伝えしたいと思います。私はスイーツづくりが好きなのですが、私のスイーツづくりに「デジタル従業員」が関わるケースを想定します。
私を助けてくれる「デジタル従業員」は、季節に合ったお菓子、健康面を考慮したレシピを提案してくれます。そして材料の調達を手助けしてくれます。クッキング中は手順を指示してくれます。そしてスイーツが出来上がるのですが、最終的に私は作ったスイーツで喜ぶ家族の笑顔を手に入れることができます。
このように、業務が効率化することでその先に人々の幸せ、ウェルビーイングが高まる、そうした世界観を描いています。
- ※本セッションは日本アイ・ビー・エム株式会社 理事 テクノロジー事業本部 watsonx事業部長 竹田 千恵様との対談形式で実施されました。