基本方針
社員の健康維持・増進への取り組みがモチベーションや生産性を向上させ、社会への貢献・企業の収益拡大にもつながるという考え方のもと、従来の職場の安全衛生対策に加え、健康管理を経営的な視点から考え、PDCAサイクルを戦略的にまわす「健康経営」の推進に取り組んでいます。社員一人ひとりが意欲と活力を高めながら、社員・家族が心身ともに健康で安全に働き続けられる環境づくりをめざします。
推進体制
NTTデータでは、経営層、健康推進室の産業医、専門医、保健師が中心となって、健康保健組合(コラボヘルス)および各職場と協力しながら社員の健康増進やメンタルヘルスケア、感染症対策に取り組んでいます。
健康目標の設定と取り組み
健康経営推進にかかわる中期目標項目及び単年度目標項目を設定し、各種施策の展開をしています。展開にあたっては「健康経営計画の策定+健康目標の設定(P)」→「健康施策の策定・実施(D)」→「健康実績の把握・確認(C)」→「健康施策の効果検証(A)」とPDCAを回すことで、効果ある取り組みとしていきます。
【参照ページ】「社員関連データ」健康目標・実績長時間労働者への面接実施
月間時間外労働が45時間を超える社員を対象に「疲労蓄積度チェック」を行っています。疲労の蓄積が確認された場合は、産業医又は保健師による面接を実施し、面接結果に基づく負担軽減措置を講じる等労働時間の適正化や過重労働の防止に取り組んでいます。
全社員を対象としたストレスチェックの実施
毎年1回全社員を対象にストレスチェックを実施し、職場単位での集団分析を実施しています。結果は職場単位でフィードバックするとともに、要改善職場との職場活性化ミーティングの実施及び社内ホームページに良好職場のグッドプラクティス事例掲載等、職場環境改善活動に活用しています。
また、ストレスチェックの設問に、ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度超短縮版3項目を加え、
ワークエンゲージメントを算出しており、FY23:3.0点(FY22:3.0点)との結果でした。
職場環境改善活動の流れ
特定保健指導の実施強化
40歳以上の生活習慣病リスク者に対しては特定保健指導を実施しています。当社保健師がオンライン指導し、指導完了率の向上及び指導対象者の減少に向けて取り組んでいます。
健康課題の把握と健康づくりに向けた意識づけ
社員のより細やかな健康管理・健康増進のために、以下の施策を推進しています。
- コアドックの提供
法定の健康診断項目よりも手厚い人間ドックをカフェテリアプランとは別に30歳から60歳まで5歳刻みで提供しています。(2022年度健康診断受診率:100%) - ストレスチェックと合わせて生活習慣に関するWeb問診の実施
- 喫煙室の集約化、社員への呼びかけ等の実施
- パルスサーベイの実施
テレワークを進めるなかで本人のセルフケアと上司等によるラインケアを支援する本人と上司間のコミュニケーションツールとして「パルスサーベイ」を実施 - 社員の多様な働き方にあわせた産業医・保健師とのオンライン等による面談・相談の実施
感染症対策に関する取り組み
社員と家族の安全・健康を第一に考えつつ、重要な社会インフラを支える企業として社会的使命を果たすため、感染症対策事務局を中心に各職場と連携し、日々の職場衛生管理・職場感染防止対策の徹底に継続して取り組んでいます。
健康教育・ヘルスリテラシーの向上
管理職及び社員の節目の研修においてセルフケア意識・周囲へのケア意識の向上を図る研修を実施するほか、社員のヘルスリテラシー向上に向けた取り組みを実施しています。
若年層向けセルフケアの健康教育の実施
当社では、法律で特定保健指導の対象となる年齢より若い年代から健康意識を醸成することを目的に、生活習慣の土台づくりの時期にある入社1・2年目の社員全員と35歳の社員全員に対して健康教育を実施しています。
また、30歳代の高リスク社員に対しては、更に追加で個別の健康教育プログラムを提供しています。
上記の各健康教育における受講者の理解度等を確認し、次年度以降のプログラム作成に活かしています。
FY23における理解度は、入社1・2年目社員では4.8点(最高5.0点)35歳社員では4.7点(最高5.0点)でした。
30歳代向け健康教育(2022年度実施)
育成指導者、管理職向けラインケア支援
テレワーク下において円滑なコミュニケーション、業務指導・成長支援が実施できるように、また不調のサインに気づき早期に対処できるよう、ラインケアの支援を実施しています。
全社員向けヘルスケアコンテンツの提供
テレワーク中心の働き方を推進する中、運動不足、リフレッシュ機会の喪失、生活リズムの乱れ等により体調を崩すことがないよう、健康に関する様々なトピックを「ヘルスケア通信」として毎月社内ホームページに掲載し、社員の健康意識の醸成・向上に努めています。
治療と仕事の両立支援に向けた取り組み
安心して休み、治療を受けながら生き生きと働き続けられるよう、通院のための休暇や休職制度、柔軟な勤務形態制度を設けています。社員・上司・職場・産業医保健師等が連携し、社員それぞれの体調や治療の状況に応じた適切な配慮や就業上の措置等、治療と仕事の両立に向けたきめ細やかな支援を行っています。
グループ全体におけるホワイト500認定の拡大
経済産業省と日本健康会議より優良な健康経営を実践している法人に与えられる「ホワイト500」の認定を、当社グループ内で計4社が取得しました。
ホワイト500認定取得のNTTデータグループ
- NTTデータグループ/NTTデータ(6年連続)※
- NTTデータSMS(3年連続)
- エヌ・ティ・ティ・データ先端技術(2年連続)
- ※2023年6月まではエヌ・ティ・ティ・データとして認定取得。2023年7月の会社分割に伴い、上記2社が継続認定
労働災害防止のための取り組み
職場安全パトロールを年2回実施しているほか、厚生労働省や中央労働災害防止協会が実施する「全国安全週間」「全国労働衛生週間」「年末年始無災害運動」等について社内周知の徹底を図っています。2022年度の業務災害件数は2件でした。
今後も「安全衛生委員会」が中心となり、業務災害ゼロをめざして社員への注意喚起に努めていきます。