NTTデータ、日本ネットワーク・アプライアンス、日本オラクル、NTTデータ先端技術Linuxを用いたネットワーク接続型ストレージ&データベース管理ソフト利用システムの提供で提携 〜4社によるプロジェクト推進チームと共同検証センターを設置〜

ニュースリリース/NTTデータ

2003年5月20日

株式会社NTTデータ
日本ネットワーク・アプライアンス株式会社
日本オラクル株式会社
NTTデータ先端技術株式会社

 (株)NTTデータ(社長:青木 利晴、本社:江東区)、日本ネットワーク・アプライアンス(株)(社長:鈴木 康正、本社:港区)、日本オラクル(株)(社長:新宅 正明、本社:千代田区)、およびNTTデータ先端技術(株)(社長:山田 伸一、本社:中央区)の4社は、Linuxを用いた低TCO(総所有コスト)高ROI(対投資利益率)を実現するネットワーク接続型ストレージとデータベース管理ソフトを利用したシステムの提供のための提携プロジェクト活動を開始します。本日、4社のプロジェクト代表者により、提携事業推進のための「プロジェクト憲章」へのサインが行われたほか、NTTデータの茅場町タワービル(中央区新川)内に本プロジェクトのための「共同検証センター」を設置しました。

【背景】
 ネットワーク接続型ストレージ(NAS:Network Attached Storage)は、ネットワークに直接接続して使用するストレージ(物理的にデータを格納する装置)で、装置内にストレージを制御する機能を持つ専用製品です。NASは、LANなど通常企業内で用いられている既存のネットワークに直接接続することができ、ネットワークに接続されているコンピュータから容易に利用することができることから、企業内の情報共有用途などに使われていることが多いのが特徴です。ストレージ製品には、NAS以外にストレージ・エリア・ネットワーク(SAN:Storage Area Network)と呼ばれる技術を用いた製品もあり、増え続け、分散した企業内のデータを一元管理する場合の方式として注目されています。NASは、SANとは異なり、ネットワークに負荷がかかるため一般にはOracleなどのデータベース管理ソフト(DBMS)を使用するような大規模システムの用途には向かないものとされていましたが、ギガビット・イーサネットなどのネットワークの高速化技術と低価格化の進展により、従来NASが利用されなかった大規模システムなどの分野へのNASの利用が米国などを中心に進んでいます。

【提携内容】
 今回の提携では、4社のプロジェクト代表者により、提携事業推進のための「プロジェクト憲章」へのサインが行われたほか、NTTデータの茅場町タワー内に本プロジェクトのための「共同検証センター」を設置しました。「プロジェクト憲章」には、今回のプロジェクトに対する4社の意思が表明されており、4社は本憲章の主旨に従い、各社の顧客に対する最適なシステムの検討を行います。また、具体的な検討を行うため、NTTデータの茅場町タワービル内に「共同検証センター」を設置しました。
 同センターには、日本ネットワーク・アプライアンスや日本オラクルの製品を使用した評価環境を設置しており、各顧客に対して最適なシステムの検討を、実際の環境に近い環境で行うことが可能となっています。
「共同検証センター」の運営は、NTTデータ先端技術が主体となって行い、日本オラクル、日本ネットワーク・アプライアンスの各メンバが技術支援を実施、NTTデータがその成果を実際のシステムに活かします(図1参照)。

【NTTデータの取り組み】
 NTTデータでは、NTTデータ先端技術と共同で平成14年からNASのトップベンダである日本ネットワーク・アプライアンスの製品の評価を行ってきましたが、評価の結果、NTTデータが顧客向けに提供するシステムにおいても適用が可能であると判断しました。また、中小規模向けの低コスト・高性能システムに導入するソフト製品群のうち、DBMSのトップベンダである日本オラクルのLinux対応DBMS製品と高信頼性技術を評価し、同じく適用可能であると判断しました。NTTデータでは、今後各社の製品の組み合わせによるシステムの提供を推進するためには、ベンダ各社との緊密な連携が必要と判断し、今回のこの組み合わせを使用するシステムの提供の推進に関する提携を実施しました。

【各製品の特徴と組み合わせについて】
 「共同検証センター」で評価の対象とする主な製品は、基本ソフトにLinux、データベース管理ソフトに日本オラクルの「Oracle9i」とその高信頼性技術である「Real Application Clusters」、NASとして日本ネットワーク・アプライアンスの「NetApp Filer」シリーズです(図2参照)。基本ソフトにLinuxを使用したインテル社のプロセッサを用いたPCサーバとNASの組み合わせは、初期投資コストの低下が可能になるほか、日本オラクルの「Oracle9i」および「Real Application Clusters」の高信頼性技術により信頼性を高めることが可能となります。また、日本ネットワーク・アプライアンスの「NetApp Filer」と日本オラクルの「Oracle9i」および「Real Application Clusters」はシステムを継続して運用する際に必要な可用性や拡張性に優れているという点で共通しています。これらの製品を組み合わせることにより、将来のトランザクション量やデータ量の予測がつかないシステムにおいて、それらを憂慮することなく、導入時から拡張時まで経済的かつ簡易なシステムの構築が実現可能となります。

【今後の展開】
 今回の提携を期に、NTTデータでは今後様々なシステムへの応用や、災害対策への対応など、対象システムの適用範囲を拡充していく予定です。また日本ネットワーク・アプライアンス、日本オラクルの両社は、各社の製品を通じてNASの優位性を市場にアピールすることにより、各社の製品の販売拡大を目指します。NTTデータ先端技術は、本技術提携のノウハウをNTTデータグループに横展開し、グループ全体を通してのNASに関する提案力の強化に協力することと同時に、NASに関する顧客提案力を強化し、自社の売上拡大を目指します。

* 文中に記載されている会社名、商品・サービス名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

図1 提携に関するパートナーシップのイメージ図
図2 製品組み合わせの例
本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報室 塩手
TEL:03-5546-8051

日本ネットワーク・アプライアンス株式会社
マーケティング担当 横井
TEL:03-5251-3747

日本オラクル株式会社
マーケティング本部
コーポレートコミュニケーションズグループ 広報担当 玉川
TEL:03-5213-6144

NTTデータ先端技術株式会社
ソリューション部 國枝・青木
TEL:03-5540-7035