NTTデータのカード決済総合ネットワーク「CAFIS®」小売業者向けに、ネットワーク型決済サーバを提供 〜小売業者にて決済サーバの構築が不要、ファーストユーザとして 株式会社メガネトップが利用を開始〜

ニュースリリース/NTTデータ

2003年12月17日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、カード決済総合ネットワーク「CAFIS®(キャフィス)」において、ネットワーク型決済サーバを構築し、ショッピングセンターやチェーンストアなどの小売業者向けに、平成16年2月下旬より提供を開始します。
 ネットワーク型決済サーバは、従来小売業者が自ら設置する必要のあったクレジット決済サーバで行う業務を提供します。これにより、小売業者では、クレジット決済サーバおよび、各店舗のPOS端末とサーバを結ぶ店舗間ネットワークの設置・管理にかかるコストや人的負荷が軽減されます。

 ファーストユーザとして、(株)メガネトップ(本社:静岡市伝馬町、社長:冨澤昌三)が平成16年2月より本サービスの利用を開始します。NTTデータは、本サービスについて、平成16年度で約100社程度での採用を目指します。

【背景】
 NTTデータのCAFISではこれまで、小売業者がクレジットカード取引をオンライン化するため、CAFISに接続する方式として、G-CAT※1やINFOX端末※2などのクレジット端末を用いて直接接続する「端末方式」と、小売業者などの本部にクレジット決済サーバを構築し、各店舗のPOS端末を集約して接続する「センタ間接続方式」の2種類がありました。
 「端末方式」は、各クレジット端末を電話回線やISDN回線などで直接CAFISに接続するため、クレジット決済端末の設置費用のみで導入可能ですが、複数店舗のクレジット取引情報の一元管理を行う場合には別サービスの利用が必要であることなどから、個店や比較的中小規模の小売業者に多く導入されています
 一方「センタ間接続方式」は、小売業者の本部などにクレジット決済サーバを設置し、サーバでPOS端末を集約し、CAFISに接続します。POS端末※3を集約することにより、全店舗分のクレジットカード取引情報の管理などが可能となることなどから、百貨店や大型ショッピングセンターなど比較的大規模な小売業者に導入されていますが、クレジット決済サーバの設置・開発にかかるコストやPOS端末とサーバを結ぶ店舗間ネットワークの管理コスト、運用のための人員確保などが必要となります。

【ネットワーク型決済サーバの特徴】
 今回CAFISで提供するネットワーク型決済サーバは、これまでの「端末方式」と「センタ間接続方式」に加えて、新たに小売業者に提供するクレジット決済ソリューションです。
 小売業者では、自らクレジット決済サーバを設置することなく、「端末方式」と同様に各店舗のPOS端末とCAFISを直接接続することによりクレジット取引のオンライン化が可能になると同時に、「センタ間接続方式」のメリットであるカード取引情報管理なども行うことが可能になります。(CAFISのネットワーク型決済サーバにて、サービスとして提供します。)
 また、これまで小売業者がPOS端末を使用し、独自にクレジット決済サーバを構築してCAFISに接続する場合、決済サーバ側でCAFIS接続パッケージを導入し、POS端末の通信手段に合わせた開発が必要でしたが、ネットワーク決済サーバでは、複数のPOS端末の通信手段をサポートするため、小売業者のシステム開発にかかる負担が軽減されます。
 ネットワーク型決済サーバの主な特徴は以下のとおりです。

  1. クレジット決済サーバが不要
     POS端末から直接CAFISに接続するため、小売業者では、独自にクレジット決済サーバおよびPOS-サーバ間の店舗間ネットワークの設置・開発・維持にかかる費用負担が軽減されます。


  2. 店舗運営を総合的にサポートするサービスメニューを提供
     ネットワーク型決済サーバでは、クレジットカード決済関連の業務以外にも、POS端末から入力されるデータを活用したサービスメニューを提供します。まず、小売業者独自のポイントデータ管理業務を提供開始します。さらに今後、顧客情報分析業務や売上・在庫管理業務など、総合的に店舗運営をサポートするメニューを追加し提供する予定です。これらのサービスは従来小売業者では独自にサーバを構築した上で、アプリケーションとして個別に開発・運用する必要がありましたが、本サービスを利用することにより、小売業者では、これらの開発および運用にかかっていた費用負担が軽減されます。
     なお、平成16年2月下旬より提供するサービスメニューは以下のとおりです。
    (1) クレジット・デビットデータ中継機能
    (2) 売上データ作成業務
    (3) ネガチェック・フロアリミットチェック
    (4) ポイント管理業務


  3. 多様な接続回線に対応
     各店舗のPOS端末とCAFIS間の接続は、ISDN回線や専用回線といった従来からある接続方式だけではなく、ブロードバンド(ADSL・光ファイバ)回線にも対応します。また、ネットワーク型決済サーバで提供する複数のサービスメニューも同一回線で利用することができます。


  4. 複数メーカのPOS端末の接続が可能
     大手POSメーカを中心に複数メーカのPOS端末をサポートする予定です。(平成16年度中に5〜6社のPOS端末に対応予定です。)

【今後の展開】
 NTTデータでは、CAFISにおけるネットワーク型決済サーバの提供について、今後もチェーンストアやショッピングセンターなど小売業者のニーズに応じたサービスメニューの提供を随時行うことにより、より利便性の高いサービスにしていくとともに、積極的に小売業者への展開を行い、平成16年度中に100社程度での採用を目指します。

※1G-CAT … Gathering-Credit Authorization Terminal の略で、データ・ギャザリング対応型のCAT(信用照会端末)。ギャザリングとは取引発生の都度、売上データを加盟店とカード会社間でオンラインにて交換し、売上伝票の授受によらずに売上精算業務を行うシステム。CAT・G-CAT合わせて平成15年11月末時点で全国の百貨店・小売店・飲食店などで約40万台が利用されている。
※2INFOX端末 …  クレジットカード、デビットカード、ICカードなど多様な決済手段に対応する決済端末。一般電話回線やISDN回線などに接続して与信照会などを行う。またDoPa網や衛星パケット通信にも対応しており、店舗のレジカウンターだけでなくタクシーや宅配業者などモバイル環境での利用も可能。平成15年11月末時点で全国の百貨店・小売店・飲食店などで約12万台が利用されている。
※3POS端末 … 店舗のレジスターに、商品の種類、価格、取引内容をオンラインでインプットするシステム。

*「CAFIS®」、「INFOX®」は、(株)NTTデータの登録商標です。
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