「ヘッジファンドレポーティング」試行サービス開始 〜ヘッジファンド・機関投資家双方への市場リスクのレポーティングサービス〜
ニュースリリース/NTTデータ
2006年4月10日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、日本国内のヘッジファンド・投資顧問会社向けに、ヘッジファンドのリスク管理レポートの送付サービスを、本日より試行的に開始しました。本サービスは、Risk Metrics GroupTMが海外で展開しているHedge PlatformTMをベースとしたもので、2006年2月より国内のヘッジファンドや投資顧問会社等向けに試行サービスを提供していましたが、このたび国内外のヘッジファンドに投資している年金基金や銀行等の機関投資家向けに対象を拡大することとなりました。
今回のサービスは、ヘッジファンドの投資内容を元に算出した市場リスクにかかわるリスク管理レポートを作成・送付するもので、ヘッジファンド側には、ディスクロージャー用の資料作成に時間をかけずに、ポジションの明細を開示しなくても投資家のリスク管理のニーズを満たすことができるとともに、投資家にとっては、「第三者による標準的なリスク管理レポーティングサービスの枠組みを活用することで、透明性の高いリスク管理が図れる。」投資しているヘッジファンドのモニタリングを強化したい機関投資家双方のニーズを満たすものとなります。
本サービスは、NTTデータが中期経営計画の中の重点項目としている、「積極的な新商品・サービスの創造」のための施策である、新規ビジネスのパイプライン管理、新規ビジネス支援ファンドを活用したものです。
【背景】
欧米では1998年のロング・ターム・キャピタル・マネジメントの経営破綻をきっかけにヘッジファンドに対する規制およびリスク管理の強化の流れが急速に進みました。日本国内においても、近年、年金基金・銀行・保険会社等の資産運用先の1つとして、ヘッジファンド市場は急拡大を遂げており、大変注目を集めています。そのような流れの中で、投資家からヘッジファンドに対するリスク管理と適時情報開示要求が強まってきています。
しかしながら、日本国内のヘッジファンドにとっては、国内において、リスク管理も含めてアウトソーシングできるような委託先が少なくディスクローズ資料も自社で作成しているのが現状です。また、機関投資家にとっても、運用状況を数値データとして定期的にモニタリングできたり、複数のファンドを同じ尺度で評価できるようなリスク管理レポートを入手できるようなサービスへの強いニーズがありました。
そこでNTTデータは、欧米においてHedge Platformで豊富な実績と高い評価を得ているRisk Metrics Groupと連携することにより、これらの課題や要望に応えることのできるヘッジファンドレポーティングサービスを試行的に開始することになりました。
【Hedge Platformとは】
Hedge Platformは、Risk Metrics Groupが提供するヘッジファンドおよび投資家向けリスク管理レポーティングサービスです。リスク管理指標としては、同社の市場リスク管理モデルであるRisk Managerをエンジンとして使用しています。現在、Hedge Platformを通じて、月次で約$200BillionのNAV(資産運用残高)に相当するヘッジファンドのレポートティングの処理が行われています。
【本サービスの概要】
「ヘッジファンドレポーティング」試行サービスは、NTTデータがヘッジファンド・投資顧問会社等から月末のポジションデータを受け取り、Risk Metrics GroupのHedge Platformにより月次のリスク管理レポートを作成し、機関投資家などに送付するサービスです。
【各社の分担】
NTTデータが国内のヘッジファンドおよび機関投資家窓口対応を行い、Risk Metrics Groupがレポート作成を行い、両社で実用化に向けての追加サービスの検討と対応を行います。
【今後について】
今回の試行サービスの結果を踏まえて、2006年度中の実用化を目指します。今後は利用者の声などを参考にしながら、サービス開始後の料金や利用者のニーズにあったレポート要件などの洗い出しを重点的に行う予定です。
また、伝統的4資産(国内債券、国内株式、外国債券、外国株式)と統合してアセットクラス単位で横断的に集計させることにより、運用資産全体のリスクを定量的にモニタリングするような、年金基金の統合リスク管理レポートへの展開や、2007年度から実施となるバーゼル?U(新BIS規制)対応で必要となるファンド構成資産情報やNTTデータの「Basel MasterTM」と連動なども検討します。
【参加団体の募集について】
NTTデータでは、現在、試行サービスに参加いただけるヘッジファンド、投資顧問会社等のアセットマネジメント会社ならびにヘッジファンドへ投資している機関投資家の参加を募集しています。参加希望のお問合せは下記までお願いします。
※1 「Basel Master」とは
日本国内の35以上の金融機関で採用が予定されているバーゼルII 対応の信用リスクアセット計算システムです。
* 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。
* 「Risk Metrics GroupTM」はRisk Metrics Groupの商標です。
* 「Hedge PlatformTM」はRisk Metrics Groupの商標です。
* 「BaselMasterTM」は(株) NTTデータの商標です。
別紙
参考資料1:ヘッジファンドレポーティングサービスの基本スキーム
参考資料2:投資家のリスク管理の現状と新たなリスク管理手法
参考資料3:レポートのサンプル(イメージ画像)
今回のサービスは、ヘッジファンドの投資内容を元に算出した市場リスクにかかわるリスク管理レポートを作成・送付するもので、ヘッジファンド側には、ディスクロージャー用の資料作成に時間をかけずに、ポジションの明細を開示しなくても投資家のリスク管理のニーズを満たすことができるとともに、投資家にとっては、「第三者による標準的なリスク管理レポーティングサービスの枠組みを活用することで、透明性の高いリスク管理が図れる。」投資しているヘッジファンドのモニタリングを強化したい機関投資家双方のニーズを満たすものとなります。
本サービスは、NTTデータが中期経営計画の中の重点項目としている、「積極的な新商品・サービスの創造」のための施策である、新規ビジネスのパイプライン管理、新規ビジネス支援ファンドを活用したものです。
【背景】
欧米では1998年のロング・ターム・キャピタル・マネジメントの経営破綻をきっかけにヘッジファンドに対する規制およびリスク管理の強化の流れが急速に進みました。日本国内においても、近年、年金基金・銀行・保険会社等の資産運用先の1つとして、ヘッジファンド市場は急拡大を遂げており、大変注目を集めています。そのような流れの中で、投資家からヘッジファンドに対するリスク管理と適時情報開示要求が強まってきています。
しかしながら、日本国内のヘッジファンドにとっては、国内において、リスク管理も含めてアウトソーシングできるような委託先が少なくディスクローズ資料も自社で作成しているのが現状です。また、機関投資家にとっても、運用状況を数値データとして定期的にモニタリングできたり、複数のファンドを同じ尺度で評価できるようなリスク管理レポートを入手できるようなサービスへの強いニーズがありました。
そこでNTTデータは、欧米においてHedge Platformで豊富な実績と高い評価を得ているRisk Metrics Groupと連携することにより、これらの課題や要望に応えることのできるヘッジファンドレポーティングサービスを試行的に開始することになりました。
【Hedge Platformとは】
Hedge Platformは、Risk Metrics Groupが提供するヘッジファンドおよび投資家向けリスク管理レポーティングサービスです。リスク管理指標としては、同社の市場リスク管理モデルであるRisk Managerをエンジンとして使用しています。現在、Hedge Platformを通じて、月次で約$200BillionのNAV(資産運用残高)に相当するヘッジファンドのレポートティングの処理が行われています。
【本サービスの概要】
「ヘッジファンドレポーティング」試行サービスは、NTTデータがヘッジファンド・投資顧問会社等から月末のポジションデータを受け取り、Risk Metrics GroupのHedge Platformにより月次のリスク管理レポートを作成し、機関投資家などに送付するサービスです。
- ヘッジファンド・投資顧問会社等のアセットマネジメント会社のメリット
- ポジション明細を開示せずに、投資家のリスク管理ニーズを充足。
- 自社で運用するファンドのリスク管理と、投資家向けのディスクローズにかかる作業負担を軽減。
- 外部の中立的な機関の作成するレポート提供になることから、投資家に対する信頼性の向上・販促ツールへの活用。
- 機関投資家のメリット
- 第三者による標準的なリスク管理レポーティングサービスの枠組みを活用することで、透明性の高いリスク管理が実現。
- 投資先のヘッジファンドの持つリスクを月次で定量モニタリング。
- 国内外の複数ファンドの持つリスクを同一尺度で「横串モニタリング」が可能。
- レポートの概要
レポートで提供する項目は以下の4点です。- エクスポージャー(リスク資産総額)
資産別に分類し、買建、売建、ネット、グロス別ポジションを集計して表示します。 - センシティビティ(市場感応度)
インデックス・金利・為替等の変動により想定される各資産の変動・損益の度合いを表示します。 - ストレス・テスト
シナリオ(過去の重大イベント)が起こった場合の現在の資産の変動・損益の度合いを表示します。 - VaR(Value at Risk)
各資産別に予想最大損失を統計的に推計します。
- エクスポージャー(リスク資産総額)
- 試行サービス終了予定
2006年10月末 - 参加組織・人数
- 国内のヘッジファンド・投資顧問会社 5社
- 国内の機関投資家(年金基金・銀行・保険会社等) 10社程度
- 試行サービス利用料
無料 - 利用条件
サービス利用を希望する機関投資家等から直接ヘッジファンドへ開示依頼をし、ヘッジファンドの同意を得られることが条件となります。
【各社の分担】
NTTデータが国内のヘッジファンドおよび機関投資家窓口対応を行い、Risk Metrics Groupがレポート作成を行い、両社で実用化に向けての追加サービスの検討と対応を行います。
【今後について】
今回の試行サービスの結果を踏まえて、2006年度中の実用化を目指します。今後は利用者の声などを参考にしながら、サービス開始後の料金や利用者のニーズにあったレポート要件などの洗い出しを重点的に行う予定です。
また、伝統的4資産(国内債券、国内株式、外国債券、外国株式)と統合してアセットクラス単位で横断的に集計させることにより、運用資産全体のリスクを定量的にモニタリングするような、年金基金の統合リスク管理レポートへの展開や、2007年度から実施となるバーゼル?U(新BIS規制)対応で必要となるファンド構成資産情報やNTTデータの「Basel MasterTM」と連動なども検討します。
【参加団体の募集について】
NTTデータでは、現在、試行サービスに参加いただけるヘッジファンド、投資顧問会社等のアセットマネジメント会社ならびにヘッジファンドへ投資している機関投資家の参加を募集しています。参加希望のお問合せは下記までお願いします。
※1 「Basel Master」とは
日本国内の35以上の金融機関で採用が予定されているバーゼルII 対応の信用リスクアセット計算システムです。
* 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。
* 「Risk Metrics GroupTM」はRisk Metrics Groupの商標です。
* 「Hedge PlatformTM」はRisk Metrics Groupの商標です。
* 「BaselMasterTM」は(株) NTTデータの商標です。
別紙
参考資料1:ヘッジファンドレポーティングサービスの基本スキーム
参考資料2:投資家のリスク管理の現状と新たなリスク管理手法
参考資料3:レポートのサンプル(イメージ画像)