複数のWebサービスを融合させる“マッシュアップ”を短期間で実現させるソリューション「ScarashTM」の提供を開始

　株式会社NTTデータは、既存のデータベースやWebサービスを複数融合（＝マッシュアップ）したWebシステムを、短期間で構築するソリューション「Scarash^TM（スカラッシュ）」の提供を、2007年8月22日より開始します。NTTデータでは、「Scarash」を、システム開発サービスの一環として主に小〜中規模向けのWebシステムの構築に適用していきます。

　「マッシュアップ」とは、既存のシステムで保持しているデータやサービス、およびインターネット上で公開されているWebサービスなどを組み合わせ、新しいサービスをマッシュアップアプリケーションとして形づくることをいいます。「Scarash」は、このマッシュアップアプリケーションをお客様に短期間で構築・提供するソリューションです。

マッシュアップアプリケーションの例

　「Scarash」では短期間でのマッシュアップアプリケーションの構築を実現するため、異なるサービス間のデータ連携機能やWebクライアント画面など、一般的に開発期間がかかる傾向のある機能について、開発フレームワークなどを用いた効率的な開発を行います。これにより、マッシュアップアプリケーションの開発工程を従来よりも最大約3割程度短縮することが可能になります。NTTデータでは、短期間での開発が求められる小中規模システム向けに本ソリューションの展開を図っていきます。

【背景】

　最近の業務システムにおいては、すべての機能を新たに構築するのではなく、すでに構築・利用されているサービスを組み合わせ利用するような、統合的なソリューションが求められています。また、サービスを、インターネットを通じて別のシステムからも利用できるWebサービスとして公開する企業・団体が増加しており、システムの機能として利用可能なWebサービスが数々登場しています。お客様の中でも、これらのWebサービスや、これまで投資してきた既存システムを有効に活用してシステムを構築したいというニーズが高まっています。

【Scarashの特長】

　「Scarash」は異なるサービス間のデータ構造の差異を吸収する機能、サーバアプリケーション、Ajax^注1ベースのクライアント、それぞれの短期開発を実現し、システム全体の開発期間を短縮します。「Scarash」の適用により、近年注目されているSOA^注2にも対応可能な、効率のよいシステム構築を短期間で実現し、お客様のIT投資効率を高めることが期待できます。

（注　「Scarash」の技術的背景、技術概要については別紙をご覧下さい）

＜Scarashのメリット＞

• マッシュアップによるWebシステムを短期間（3割程度短縮）で構築することができます。
• 対話的に動作し、ユーザが使いやすい画面を提供することができます。
• サービス間で受け渡すデータ構造の変更による影響を受けにくい、柔軟なシステムを実現しやすくなります。

既存のサービスやデータをScarashを使用して組み合わせ、
新しいアプリケーションを短期間で構築

【今後の展望】

　サービスをマッシュアップするためのツールやライブラリの拡充を図りながら、新規システムの構築へ積極的に活用し、平成21年度末までに30システムへのソリューション適用を目指します。

注1　Ajax
Webブラウザにプログラムを組み込み、サーバと連携して動作させることで、利用者に体感的、視覚的な操作性を与えるWebサイト開発手法。
注2　SOA
システムを“サービス”と呼ばれる独立した機能ごとに切り分け構成する考え方。

注　Scarash^TMは、株式会社NTTデータの商標です。

• 別紙：Scarash^TMの技術的背景と技術概要