複数のICカードに対応できるICカードリーダライタによりシステム導入を効率化する【u:ma】構想の推進について 〜17社の賛同を得て強力に推進〜
2008年3月 4日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(東京都江東区、代表取締役社長:山下 徹)は、異なるICカードを利用する製品やシステムの効率的な導入を実現するためのコンセプト【u:ma】(ウーマ)構想を平成19年4月より推進してきました。【u:ma】構想とは、ICカードの読み取り機(ICカードリーダ)に、異なるICカードに対応できるような機能を組み込むことで、システム導入期間および費用を短縮・軽減させようとするものです。
このたび、この【u:ma】構想の実現に向け17社の賛同を得て、連携ソリューションの提供等を通して、強力に推進していくことで合意いたしました。
【u:ma】構想とは
ICカードの利用の拡大とともに、様々なメーカがICカードを提供しています。また、同じICカードであっても、情報をどのように格納するのかはそれぞれのサービスにより異なります。このような状況のため、異なるICカードに対応する製品やシステムを、開発・運用するコストは膨大となり、製品・システム開発の大きな問題の一つとなっていました。
この対応として、「ICカードの情報に共通性を持たせる発想」と「ICカードリーダでカードの差異を吸収する発想」があります。ICカードを共通化するとセキュリティ上の制約が発生する可能性がありますが、リーダにて差異を吸収すると既存のカードがそのまま利用でき、セキュリティのレベルも下げずに利用することができます。このため、NTTデータでは、ICカードリーダに差異を吸収する機能を付加するコンセプトで新たなICカードソリューション構想【u:ma】を進めてきました。
この構想に従って開発されたICカードリーダ【u:ma】-Gは、個別のICチップ内の情報を読み取り、ICカードリーダ内部で共通の情報に翻訳してシステムに伝達するという方法で、ICカード側と受け取り側の情報の差異を吸収するインテリジェントな機能を備えています。(別紙参照)
【u:ma】のメリット
企業とシステム提供メーカの双方がICカード対応システムの導入負担を軽減、短縮することができます。たとえば、従来、社員証ICカードに対応した情報セキュリティ機器を導入する場合、各企業の利用するICカードのICチップ内の情報の読み取りについて、個々の機器メーカが個別の企業ごとにカスタマイズ対応するなどの開発が必要であり、ユーザ企業にもシステム提供メーカにも導入負担がありました。
【u:ma】-Gでは、新たにICカードを導入する場合も、既にICカードを利用していて後からICカード対応システムを導入する場合も、それぞれへのカスタマイズ対応を意識することなく導入することができます。そのため従来の個別に対応を行った場合との比較で、導入期間を約90%短縮する注ことになり、導入企業、情報セキュリティ機器メーカ双方にとってメリットのある仕組みとなっています。
日本では、様々なタイプのICカードが社員カードとして利用されているため、この仕組みへのニーズは高く、国内唯一の取り組みとなっています。
- ユーザにとっての【u:ma】-G対応製品利用メリット
- 【u:ma】-Gへの設定変更により、導入に伴う調整負担(期間や個別開発費用など)を削減。
- ICカードの変更、入れ替えを意識する必要がない。
- 提供ベンダー企業にとってのメリット
【u:ma】-Gの情報形式の変換機能で、ICカード毎の開発負担を削減。
【u:ma】構想への賛同企業様(順不同)
NTTデータが開発した【u:ma】構想に基づくICカードリーダ【u:ma】-G(ウーマ ジー)を17社がそれぞれ自社の製品やソリューションに組み込んで販売を行っていきます。
また、NTTデータは複数に及ぶシステム導入をご検討されるお客様に対して、【u:ma】ソリューションのインテグレーションやサービスを各社と連携し、提供してまいります。
- 入退室管理システム
・株式会社アクセスセキュリティ ・株式会社アート ・株式会社クマヒラ ・中央電子株式会社
・ニッケイ株式会社 (他 3社) - セキュアプリント
・エプソン販売株式会社 ・株式会社沖データ ・キヤノンマーケティングジャパン株式会社
・株式会社リコー (他 2社) - セキュアキャビネット
・株式会社イトーキ - 勤怠管理システム
・株式会社アマノ ・日通システム株式会社
【u:ma】-Gについて
ラインナップ | : | 組込みモジュール型/USB接続卓上タイプ/BOXタイプ |
標準価格 | : | オープン価格 |
販売窓口 | : | 三菱商事テクノス株式会社 |
対応ICカードインタフェース | : | ISO/IEC 14443 TypeB,FeliCa(SSFC,FCFを含む) |
注 Type-A (Mifare) も年内対応予定
出荷実績、目標について
NTTデータは、各社の協力のもと推進をすすめ、H19年度末予定で2万台、H20年度末で5万台の販売を目指します。
注 記載された数値は、当社の独自の調査によるもので、導入環境により効果が異なります。
注 【u:ma】は株式会社NTTデータの登録商標です。その他、記載された会社名および製品名などは該当する各社の商標または登録商標です。