オープンソースソフトウエアで大規模システムを統合運用管理統合運用管理ソフト「Hinemos® Ver.3」を公開 〜グリーンデータセンタ®共通IT基盤サービスにも全面採用〜
2008年10月31日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータ(代表取締役社長:山下 徹)は、オープンソースソフトウエア (OSS) を活用したシステム運用を大規模システムにも拡大するため、一層の機能強化を図ったオープンソース統合運用管理ソフトウエア「Hinemos®」(ヒネモス)の新バージョンを10月31日から公開を開始いたします。
今回公開する「Hinemos Ver.3」では、大規模なシステム環境に対応するための、複数のHinemosを連携させる機能や、今後利用機会の増加が見込まれるIPv6への対応が追加されます。
また、これまでの「Hinemos」の適用領域の拡大を目的とし、「Hinemos Ver.3」を対象としたオプションプロダクトをご提供いたします。ミッションクリティカルシステムの運用に必須となる可用性を向上する機能や、サーバ集約・リソースの有効利用の技術として近年注目されている仮想化環境の運用への対応など、より高度な運用要件が求められる業務システムへの適用を可能とするオプションプロダクトを予定しております。
【Hinemosについて】
「Hinemos」は、2005年からOSSとして公開している統合運用管理ソフトウエアで、世界で唯一の、システム監視とジョブ管理を備えるOSSツールです。既存OSSでは不十分であるエンタープライズ環境で求められるシステム監視やジョブ運用などの一元的なオペレーションを実現します。
「Hinemos」を使用することにより、従来の運用管理製品にかかるライセンス料金や、見えない人件費など、運用にかかるさまざまなコストの削減が図れます。
【Hinemos Ver.3の主な新機能】
「Hinemos Ver.3」の主な新機能は以下の通りです。より詳細については、OSSの開発サイトであるSourceForgeで公開するリリースノートをご参照ください。
- IPv6対応
本格的な利用の加速が見込まれるIPv6に正式に対応します。IPv6単独環境や、IPv4/IPv6混在環境での監視が可能になります。 - 複数のHinemosマネージャとの連携機能
システムの中のサブシステムごとに導入したHinemosを連携させることにより、大規模なシステム環境にも柔軟に対応することが可能になります。また、本機能を活用して他の運用管理製品との連携も可能になり、部分的導入からのスモールスタートも可能となります。 - 計画保守時の運用効率向上
管理対象ノードの計画保守時における監視やジョブ設定の一時的・部分的な無効化や、保守対応記録が登録可能になり、効率的な計画保守対応が可能になります。 - Red Hat Enterprise Linux 5に対応
Hinemosマネージャの動作プラットフォームがRed Hat Enterprise Linux 5となります。
同時にHinemosが使用するミドルウェアの刷新を行い、さらなる性能改善と信頼性向上を図っています。
【Hinemos活用事例】
Hinemosは、2008年10月1日に開始したNTTデータのデータセンタサービス「グリーンデータセンタ®共通基盤ITサービス」で採用しております。同データセンタ全体の標準提供サービスとしてHinemosを全面的に採用しております。また、各個別システムごとの統合運用管理ツールとしてもご選択頂けます。今後、同データセンタ上の多くのシステムで、Hinemosが採用される予定です。
【Hinemosパートナープログラムについて】
Hinemosの活用を促進することを目的として、Hinemosに関する営業・構築・運用の全般にわたってサポートをご提供させて頂く「パートナープログラム」を展開しております。SI企業様のみならず、ユーザ企業様における自社利用であってもご参加頂けます。2008年9月末実績として、既に10社以上の企業様にご参加頂いており、さらに増える見込みとなっております。
パートナープログラムの詳細については、下記Hinemosポータルサイト内ページをご参照ください。
- http://www.hinemos.info/partner/partner.php
【Hinemosオプションプロダクトの提供について】
パートナープログラムにご参加頂いている企業様を対象として、今回公開いたします「Hinemos Ver.3」のオプションプロダクトを順次提供させて頂きます。現在、以下のオプションが提供中・提供予定となっております。
- Hinemosマネージャ高可用化オプション(2008年11月提供開始予定)
- 仮想化環境対応オプション(2008年度内提供予定)
- 各種設定簡易化オプション(2008年11月提供開始予定)
- SNMP TRAP MIBインポートツール(現在提供中)
- UNIX版Hinemosエージェント(現在提供中)
【Hinemosの公開について】
「Hinemos」に関する情報は「Hinemosポータルサイト」にて公開しております。Hinemosの詳細やリリース情報以外にも、セミナーやイベント情報、Hinemosパートナープログラムの詳細情報などを掲載しております。また、ソースコードおよび実行バイナリは、オープンソースのライセンスであるGNU General Public License (GPL) で公開されます。「Hinemos」のプロジェクトは、OSS開発サイトである「SourceForge.jp」にホスティングされています。
なお、Hinemos旧バージョンに対するメンテナンスリリースである「Hinemos Ver.2.4.2」も同時に公開いたします。「Hinemos Ver.3」と同様に下記サイトからダウンロード可能です。
Hinemosポータルサイト:http://www.hinemos.info/
SourceForge Hinemos Project:http://sourceforge.jp/projects/hinemos/
【今後について】
ビジネスを取り巻く環境は日々変化しており、これを支える情報システムとその運用も変化が求められています。NTTデータでは、多様なニーズへのより柔軟な対応が可能になった今回の新バージョンとオプションプロダクトを用い、Hinemosパートナー企業各社と協力し、さらなる普及展開を目指します。
注 Hinemos®、グリーンデータセンタ®は、NTTデータの登録商標です。
注 その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。