VMwareを使用した「SAP仮想化サービス」を提供開始 〜社内基幹システムの移行・アップグレードを短期間・低コストで実現〜
2008年11月18日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区 代表取締役社長:山下 徹)は、主要なサーバ仮想化製品であるVMware製品上へ、統合基幹業務パッケージのSAPで構築したシステムを短期間・低コストで移行するサービス「SAP移行サービス on VM」、および、SAPのアップグレードを仮想化環境で実現するサービス「SAPアップグレードサービス on VM」の提供を11月20日から開始します。
「SAP移行サービス on VM」では既存システムに手を加えることなく短期間で新しいハードウエアへ移行が可能となります。また仮想化環境へ移行することで、サーバ数削減による移行後の運用コスト削減や、障害発生時のシステム停止時間の低減が図れます。さらに「SAPアップグレードサービス on VM」では、仮想化によりアップグレード検証環境・検証作業について大幅なコスト削減が図れます。
今後、NTTデータでは、当サービスの提供によりお客さまの物理サーバの削減、およびハードウエアリソースの効率化によるIT投資の最適化を図ります。また、2011年度までに50億円の売り上げを目指します。
【概要】
NTTデータでは、2001年より仮想化ソフトウエア(注1)への取り組みを開始し、一昨年末からVMware認定コンサルティングパートナーとして、VMware製品のライセンス販売と導入支援サービスを提供しています。また、1994年よりSAPビジネスへの取り組みを開始し、1997年よりSAPジャパン認定のSAPサービスパートナーとしてSAPの導入コンサルティングから運用サポートまで一貫したサービスを提供しています。(NTTデータの仮想化ビジネスおよびSAPビジネスの取り組みについての詳細は別紙をご参照ください。)
これらの豊富な経験・ノウハウを活かし、以下の2つを主軸としたSAP仮想化サービスを11月20日より提供を開始いたします。
●SAP移行サービス on VM
「SAP移行サービス on VM」は、旧バージョンのSAPで構築したシステムをVMware製品上へそのまま移行するサービスです。
既存システムに一切手を加えることなく、老朽化したハードウエア上で稼働するシステムを新しいハードウエア上へ移行することができます。2週間程度の短期間で導入が可能です。
仮想化環境への移行によりサーバ数を削減でき、運用コストの削減が図れます。また、障害発生時のシステム停止時間の削減が図れます。
●SAPアップグレードサービスon VM
「SAPアップグレードサービス on VM」は、旧バージョンのSAPで構築したシステムをSAP ERPへアップグレードするサービスです。
移行後のシステムを仮想化環境上で動作させることにより、バージョンアップ時の動作検証環境を冗長に用意する必要が無く、また検証時に問題が発生した際もスムーズに前環境に戻せるため、物理サーバ数の削減・検証稼働の削減による大幅なコスト削減が図れます。また、ハードウエアリソースの最適化、マルチベンダ環境でのシステムの標準化、運用管理の効率化が図れます。
【お客さま導入事例】
NTTデータは、株式会社NTTデータ関西、NTTデータ先端技術株式会社と協力し、大手企業へ人事給与関連業務サービスを提供している人事サービス・コンサルティング株式会社様の「SAP R/3」で構築されたサーバ約140台を6台の仮想環境へ統合・移行し、2008年4月より本格稼働しました。 この事例では、約半年間という短期間で、国内最大規模、かつ、国内初のSAPサーバ仮想化による統合を実現しています。これにより顧客増加にあわせて物理的にサーバを増やしていた従来に比べ、管理コストが大幅に削減でき、短期間で新規顧客向けのサービス開始が可能となり、サービス開始までの期間が約3ヵ月から約1週間へ短縮することが可能となりました。
注 詳細は、当社Webサイトのお客様事例よりご覧ください。
【今後の展開】
NTTデータは、VMware認定コンサルティングパートナーおよびSAPサービスパートナーとしての経験・ノウハウを活かし、また、システムインフラ構築に関するさまざまな専門技術部隊との連携により、SAP仮想化サービスのお客さまへの提案・システム提供を行っていきます。
また、すでにVMware社の販売代理店、SAPのビジネスパートナーとなっているNTTデータグループ企業とも連携をとり、今後3年間で50億円の売り上げを目指します。
注 記載されている会社名、製品名ならびにサービス名は、各社の登録商標または商標です。
注1 仮想化ソフトウエア
仮想化ソフトウエアは、ハードウエアリソースを論理的に複数に分割し、1台のハードウエア上で複数の仮想マシンの稼働を実現し、あたかも何台ものマシンが存在しているかのようにみせることができるソフトウエアです。国内企業における仮想化技術は、この1〜2年の間に著しく普及し、実績面での業界トップシェアを誇るVMware製品を活用したサーバ統合やアプリケーションの延命、シンクライアントなど、さまざまな用途での導入が進んでいます。