XBRLの利用促進に向けた“XBRL Gateway”の立ち上げ 〜世界初の機能を備えた「XBRL-Viewer」でXBRLデータを随意に閲覧〜

ニュースリリース/NTTデータ

2009年1月22日

株式会社NTTデータ

 株式会社NTTデータ(代表取締役社長:山下 徹、本社:東京都江東区、以下NTTデータ)は、企業の財務諸表などをコンピュータ間で自由にやり取りするための言語であるXBRL (eXtensible Business Reporting Language) の利便性を体験できるWEBサイト“XBRL Gateway” (http://xbrlgateway.asia) を1月22日に開設しました。
 XBRLデータを表示するための世界初の機能を備えたツール「XBRL-Viewer」を本サイト上に用意し、XBRL形式の国内外の企業財務情報などを無料でご覧頂ける環境を提供します。

【背景】

 XBRLは、これまで日本国内では、2004年のe-Tax(国税電子申告・納税システム)での利用を皮切りに、2005年にはeLTAX(地方税ポータルシステム)、2006年には日銀考査オンライン(金融機関等が日本銀行に財務状況の報告を行うシステム)、また2008年には金融庁のEDINET(有価証券報告書等の電子開示システム)と東京証券取引所のTDnet(適時開示情報伝達システム)において導入されてきました。また海外では、金融監督・証券監督面での活用が欧米各国で広がる傍ら、オランダ政府が行政効率化にXBRLを採用するなど、世界的にXBRLを公的インフラ・システムに導入する動きが活発化しています。そして現在はさらに広範な分野でいかに有効活用を図るかといった点に軸足が移りつつあります。
 このような局面を踏まえ、NTTデータはXBRLの更なる利用拡大を促進するために、米国UBmatrix社(以下UBmatrix)や富士通株式会社(以下富士通)の支援を得て、XBRLデータの利用者をサポートする仕組みとして“XBRL Gateway”を開設することといたしました。NTTデータ、UBmatrix、富士通の3社は、“XBRL Gateway”を通じてXBRLの利用により多くの方が関心をもたれることにより、3社のXBRL関連のビジネスが進展することを目指しています。

【サービスメニュー】

 “XBRL Gateway”は「XBRL-Viewer」と「XBRL活用事例紹介」を提供するWEBサイトです。XBRL形式の情報を比較可能な形で並列・グラフ表示できるツールとしては世界初となる「XBRL-Viewer」を用いて、XBRLを手軽に利用できる環境を提供します。

【イメージ】
“XBRL Gateway”のトップページ
【イメージ】
「XBRL-Viewer」の画面イメージ
  • 「XBRL-Viewer」
     NTTデータでは、EDINETからダウンロードした日本の企業約100社の2005〜2007年度の企業財務情報(年度ベース)をXBRL形式に変換しました(独自開発システムにより元のHTML形式から変換)。
     「XBRL-Viewer」には、これらXBRL形式の情報を見やすい形で表示する機能を持たせています。複数企業の財務情報を表形式で並べたりグラフで表示できますが、こうした機能を有するViewerは世界で初めてのものです。
     なお、「XBRL-Viewer」上には有価証券報告書に記載されている「企業の概況」、「事業の概況」等文書データも当該コラムをクリックすると表示されます。したがって、XBRL Gatewayは有価証券報告書に関する総合アーカイブとしての性格を有しています。
     また、XBRL形式に変換した情報であれば、異なる国の企業財務情報であっても簡単に比較することができるため、将来的にはアジア各国企業の財務諸表もXBRL Gateway上で閲覧できるよう、ベトナムやタイの証券取引所等と交渉を進めています。
  • 「XBRL活用事例紹介」
     NTTデータの「ZaimonTM」 (http://www.zaimon.jp/e-tax/tax-acc/index.html外部サイトを別ウインドウで開きます) などのXBRLを使ったサービスやアプリケーションの事例や、XBRLの活用を支える製品技術などを紹介いたします。

【今後の予定】

 2009年1月29日に開催予定の「NTTデータ イノベーションカンファレンス2009」における講演ならびに出展でXBRL Gatewayを紹介いたします。その後も、多くの方にXBRL Gatewayを通じたXBRLの利便性を体験いただける機会を設けるとともに、今後、当サイトの付加価値向上を目指し、情報面では扱う財務諸表の種類や保管期間の拡張、機能面では分析機能の追加などを図っていく予定です。

注1 XBRLとは
 XBRLとは、企業の財務データを作成・流通・加工するためのコンピュータ言語です。情報の信頼性を高め、様々な企業間での流通を促進する国際的なスタンダードとする動きが活発化してきています。XBRLの採用により、企業財務情報を多様なコンピュータで扱うことが可能となり、しかも柔軟に加工分析ができるようになります。さらにデータのチェック機能があるため情報の正確性が高まるほか、さまざまな言語への対応が可能になります。

注2 XBRLはAmerican Institute of Certified Public Accountants (AICPA) の商標です。

注3 ZaimonTMは株式会社NTTデータの商標です。

本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部 杉山
TEL:03-5546-8051

サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
金融ビジネス推進部
金融ビジネス企画室 ビジネス企画担当
藤原
TEL:050-5546-2382