NTTデータグループの中期経営について
ニュースリリース/NTTデータ
2009年5月12日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、2009年度経営計画を策定するにあたり、経営環境の激変を受けて、2007年度にまとめた「中期経営(平成19〜21年度)」を見直し、向こう4年程度先を展望した新たな事業の方向性、経営の考え方をまとめました。
- 1.市場環境とNTTデータグループの状況
- 昨年来の景況感や企業収益の悪化等を受けて、お客様のIT投資は全体的には抑制傾向に転じています。具体的には、コンプライアンスやセキュリティなど必要最低限のIT投資への絞り込み、投資計画の先送りや長期化など、景況感の悪化を受けたIT投資姿勢の変化が多くのお客様において見受けられます。一方、このような厳しい経済環境の中でも、TCO(総所有コスト)削減につながるシステムの共同利用化、業界再編に伴うシステム統合ニーズ、グローバルな競争を下支えするためのシステム構築、あるいはビジネスプロセスアウトソーシングなどへの投資には根強い需要が見受けられます。特に、グローバル競争下にあるお客様は、この環境変化の中だからこそ、グローバルな競争優位を保ち続けるためにITによる変革をより一層必要とされています。
- お客様へのサービス提供価格に関しては、ハードウエアベンダーの参入などによる競争激化、インドや中国などを活用したオフショア開発の一般化、ダウンサイジングの進展、技術革新などの影響による長期的な低下傾向に加え、景況感の悪化によってお客様の低価格志向がさらに強まっています。また、サービス提供にかかる期間についても、激変する環境の中で迅速に効果を得られるように、より一層の短縮が求められています。
- さらに、企業の果たすべき社会的責任に関しては、環境問題を始めとして社会的要請が多様化・高度化しつつあり、ITサービス業界においても、その要請に応えていくことがこれまで以上に求められつつあります。
- このように、NTTデータグループの経営環境の変化はめまぐるしいものがあります。NTTデータグループは、お客様の新たな期待に応えつつ、NTTデータグループ自身の持続的経営を維持するために、この度、中長期的な経営方針を見直す必要があると認識するに至りました。
- 2.中期経営方針
- NTTデータグループは、このような経営環境の変化の中でも、引き続き「変革の先進企業」として「お客様満足度No.1」を追求します。
そのために、NTTデータグループのトータルパワーを高め、変化に迅速に対応していくためのサービス提供能力の強化、お客様のグローバル競争を確実に支えていくためのグローバル競争力の強化に注力します。
このたび、新たに定める中期経営では、以下のように経営の舵を大きく切ります。- <サービス提供能力の強化>
- 激変する環境下でお客様に最高のサービスを提供するために、営業力強化、SI競争力強化、人財育成など、これまで取組んできた継続的な改善に加えて、イノベーションへの積極的な投資を行い、低価格化や納期短縮の要請への対応能力、ならびにビジネスモデルの変換などお客様のパラダイムシフトへの対応能力を強化します。
また、変革を求めるお客様のパートナーとして、業務変革やシステム活用をサポートするコンサルティング力の一段の強化に取り組みます。 - <グループ事業の拡大・強化>
- サービス提供能力のさらなる拡大を図るために、当社に不足する分野を中心に積極的にグループ事業の拡大・強化を図ります。特に、グローバル基盤の拡大によって、お客様の競争環境のグローバル化への対応能力を強化します。
- <環境志向経営の推進>
- 社会的要請に応えて、環境志向経営を推進していきます。自らが社会的要請に応えていくことに加え、お客様の環境への取組についても、ITサービスの視点からその要請に応え、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
- こうした経営方針に基づき、新たな中期経営の下で「質を伴う量の拡大」を図り、持続的な事業の発展およびNTTデータグループの企業価値拡大を実現します。
- 3.経営目標値
- 中期経営目標値は次の通りとします。
- 【2012年度(2013年3月期)】連結売上高 1兆5000億円