健康管理プラットフォーム『クリエイティブヘルス』の接続可能健康機器の拡大について
2009年8月26日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、健康管理プラットフォーム「クリエイティブヘルス」において、2009年9月より新たに、セイコーインスツル株式会社(以下、SII)の歩数計 (SII locus PWJ90-1) への接続を開始します。
「クリエイティブヘルス」では歩数計を用いた「ウォーキングプログラム」にて、USBを介して自動的にデータを送信し、自身の歩数データや体重などのデータを管理するサービスを提供しています。このたび、この「ウォーキングプログラム」で使用可能な指定歩数計として、「SII locus PWJ90-1」を新たに追加します。
現在、「クリエイティブヘルス」では、さまざまなメーカーの健康関連機器との接続を推進しています。今後、体重計、血圧計、体温計、睡眠計などの健康機器から健康管理データを自動的にアップロードして管理できる環境を整備し、個人が自ら健康維持・増進活動を行うためのPHR (Personal Health Record) (注1)の実現に向け取り組んでいきます。
【背景】
健康保険組合などの保険者は医療費の増加を抑えるため、健康管理・疾病管理をどのように行っていくかが大きな課題になってきています。平成20年度に施行された医療制度改革関連法においても健康保険組合に対して特定健康診査と並んで、特定保健指導の義務化が盛り込まれています。
一方、個人も高齢化社会を迎えて生活習慣病をいかに予防し、QOL(Quality of Life=生活の質)の高い人生を送るかが大きな課題となってきています。
その解決策として、個人が自分自身の健康増進への取り組みとして積極的に活用できるような健康情報管理基盤の整備が言われており、2008年3月に経済産業省の委託事業にて討議された内容が「日本版PHRを活用した新たな健康サービス研究会 報告書」として公開され、また、2008年度より総務省・厚生労働省・経済産業省の三省が連携して「健康情報活用基盤実証事業」としての取り組みが始まっています。
当社では、以前より健康管理支援ASPサービス「Health Data Bank」や健康管理プラットフォーム「クリエイティブヘルス」を展開し、企業・健康保険組合において健康情報を管理する機能とともに、個人が自分自身の健康情報を管理できる環境の促進に努めてきました。
【クリエイティブヘルスについて】
クリエイティブヘルスは、インターネットを利用して健康増進・管理を行う「生活習慣改善支援サービス」と、自分のウォーキング状況が視覚的に確認できる「ウォーキングプログラム」、楽しみながら健康増進活動に取り組める仕掛け「ヘルスポイントサービス」から構成されています。中でも「ウォーキングプログラム」と「ヘルスポイントサービス」が連動して活用できることが特徴となっています。具体的には、参加者が「クリエイティブヘルス」対応のIT歩数計を用意し、インターネットを介して歩数データをサーバーに送信すると手軽に歩数データをグラフで管理でき、その送信された歩数データに応じてポイントがたまる仕組みとなっています。ためたポイントは、健康によい商品に「クリエイティブヘルス」サイト内で交換できます。
現在、会員数は、企業の福利厚生、健康保険組合を中心に2009年8月15日時点で約6万人です。なお、本サービスは、上記顧客向け以外にも、企業が会員(顧客)向けに健康関連サービスを提供する仕組みとして、OEMでのサービス提供も行っています。
【SII社製歩数計「SII locus PWJ90-1」を利用したサービスについて】
2009年9月以降、契約団体ごとに順次、対象歩数計としてご利用いただけます。なお、クリエイティブヘルスの一般個人向けサイト (http://www.creativehealth.jp/) では、2009年11月からの利用開始予定です。
【SII社製歩数計「SII locus PWJ90-1」について】
対象ユーザーとして女性も想定し、全長7.43cm・幅2.1cm・厚み0.98cmと小型化させ、携帯性とスタイリッシュさを実現した歩数計です。また、ストラップ等を固定するピンや本体側面のカバー部材には金属(ステンレススチール)を用い、高級感やジュエリー感を演出し、ポケットの無い服装でも首や腰からぶら下げて装着してもらえるよう、ファッション性の高い『見せたくなる歩数計』を目指したものです。
【今後のマルチデバイス接続展開について】
現在までに「クリエイティブヘルス」では、2社のメーカーのIT歩数計から歩数データを送信できるようになっており、今回のSII社製「SII locus PWJ90-1」は、3社目の接続歩数計となります。
NTTデータでは、今後さらに、マルチデバイス接続を推し進め、体重体組成計、血圧計、体温計や、睡眠計、そして、バイタルデータ管理機能内蔵携帯電話等の接続を視野に入れ取り組む予定です。また、米インテルが中心となり健康機器とデジタル機器の接続互換性の標準化を進めるContinua Health AllianceのContinua規格(注2)にも積極的に対応していく予定です。
また、このような取り組を促進することで、個人が自ら健康維持・増進活動ができる環境としての健康情報管理・活用基盤の整備を行い、日本版PHR実現に向け取り組んで参ります。
注1 PHR (Personal Health Record) …個人の健康・医療に関する情報を電子的に記録したもので、記録内容は個人が管理し、共有範囲を決めることができる。また、複数の情報源から情報を収集できるように全国レベルの相互運用規格に準拠している。
注2 Continua Health Alliance…コンティニュア・ヘルス・アライアンスは、医療費高騰の要因となっているライフスタイル、健康管理、人口統計学的傾向などの課題に取り組むために、2006年に設立された業界団体。ユーザーが、家庭でICT技術と各種の健康管理機器を有効に活用し、簡単に健康管理を行えるように、健康管理機器の相互接続や運用を可能にする標準規格の技術検討や設計ガイドラインの策定を推進し、2009年2月に、コンティニュア設計ガイドラインの第一版を完成した。
注 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。