仮想化から運用管理まですべてオープンソースで企業内IT基盤を実現統合運用管理ソフト「Hinemos® VM管理オプション Ver.1.1」をリリース 〜複数の仮想化ソフトウエアに対応し、より適用範囲を拡大〜
2009年10月13日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、2009年10月13日よりHinemos VM管理オプションの新バージョン、Ver.1.1をリリースし、同日よりHinemosパートナーへの出荷を開始します。Ver.1.1では、対応する仮想化ソフトウエアが新たに追加されます。特にオープンソースソフトウエア (OSS) であるXenを追加することで、仮想化環境を実現するレイヤから運用管理レイヤに至るまですべてOSSで揃えることができ、よりコストパフォーマンスの優れた企業内IT基盤を実現することが出来ます。Hinemos VM管理オプションを今後さらに機能強化することで、これから普及が見込まれるプライベート・クラウド注1基盤での利用拡大を目指します。
【背景】
昨今、各企業において仮想化環境導入が急速に本格化しています。それに伴い、物理マシンと仮想マシンの対応関係を把握する必要があるなど、仮想化に伴う運用面の課題が次第に明確になり、運用の効率化が急務となっています。そのため、仮想化環境の効率的な運用を支援する統合運用管理ソフトウエアの必要性は、ますます重要になってきています。
しかし、既存の統合運用管理ソフトウエアは、高価な上にコスト構造が複雑であるため、ビジネス拡大に伴う仮想マシンの増大により、ライセンス費用がどのように増大するのか分かりにくい点が、ユーザー企業の心配事となっています。
【Hinemos VM管理オプションについて】
「Hinemos」は、2005年から公開している統合運用管理ソフトウエアで、世界で唯一の、システム監視(ネットワーク監視およびサーバ監視)機能とジョブ管理機能を有するOSSです。
NTTデータでは、仮想化環境特有の運用を効率化するため、2009年5月にHinemos VM管理オプション Ver.1.0をリリースし、既に複数のプロジェクトにて採用しています。
Hinemos VM管理オプションの主な特徴は以下の通りです。
- 物理、仮想混在環境対応
仮想化環境上の仮想マシン、仮想化されていない通常のマシンの混在した環境において、一元的にシステム全体を管理します。 - 仮想マシン運用を効率化
仮想化環境では、仮想マシン特有の運用が発生します。Hinemos VM管理オプションでは、物理マシンと仮想マシンの対応付けを実現し、仮想化環境の『見える化』を行います。 - 仮想マシンの適切なリソース監視を実現
仮想マシンからは直接取得できない正確なリソース使用状況を取得することが可能です。また、リソース不足量といった仮想化環境特有の情報を取得することが可能です。
【Hinemos VM管理オプション Ver.1.1について】
Hinemos VM管理オプション Ver.1.1では、以下の変更点があります。
- VMware ESX 4.0及びVMware ESXi 4.0に対応
VMware ESX 4.0及びVMware ESXi 4.0に対応しました。これまで対応していたVMware ESX 3.5/ESXi 3.5を含めた、異バージョン混在環境を一元管理できます。 - Xenに対応
Red Hat Enterprise Linux 5環境で動作するOSSの仮想化ソフトウエアXenに対応したXenモジュールを新規に提供開始します。VMware ESX/ESXiとXenの混在環境でも一元的に運用管理が行えます。
なお、Xen対応モジュールは、11月1日より提供を開始します。 - VMware環境におけるイベント検知
VMware環境で発生するイベントが検知できるように、VMwareのSNMPTRAP定義を追加しました。vCenter Server 4.0, ESX/ESXi 3.5, ESX/ESXi 4.0のSNMPTRAPが検知できます。 - 性能情報の収集間隔の仕様拡張
ver1.0での性能情報収集は、20秒平均と300秒平均のみでした。ver1.1では20秒から20秒刻みに86400秒(24時間)まで設定可能です。
【提供方法】
Hinemos VM管理オプションは、Hinemosパートナー各社より提供されます。提供形態、価格はHinemosパートナー各社により異なります。
Hinemosパートナーは、下記Hinemosポータルサイト内ページをご参照ください。
- http://www.hinemos.info/partner/partner.php#list_1
【今後の展開】
NTTデータでは、今後普及が見込まれるプライベートクラウドに対し、OSSを活用したコストパフォーマンスの高いソリューションを提供していきます。プライベートクラウド実現のために必要な機能をHinemos VM管理オプションに追加し、OSSプライベートクラウドプラットフォームの制御の中核を担う製品としていきます。
NTTデータは、オプションの提供を含めたHinemosパートナープログラム全体として、年間3億円の売り上げを目指します。
注1:プライベートクラウド 企業内に構築するクラウドコンピューティング環境
注 Hinemos®は、NTTデータの登録商標です。
注 その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。