不動産登記情報を簡易に取得するSaaS型サービスを提供開始 ~担保物件の登記変更などのリスクを迅速に管理~

ニュースリリース/NTTデータ

2010年10月 5日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、位置情報コンテンツと業務アプリケーションをワンストップで提供するSaaS注1型プラットフォーム「MaDoRE®(マドア)」注2と、株式会社NTT-ME(以下:NTT-ME、本社:東京都豊島区、代表取締役社長:大木 一夫)が収集・保有する「不動産登記基本情報」注3を組み合わせ、不動産登記情報を簡易に取得するサービスを10月15日より提供開始します。

従来、不動産登記情報は、一件一件、正確に地番を指定して法務局などから取得しており、金融機関における担保物件の管理業務などの、多数の不動産を調査する作業が大変煩雑になっていました。本サービスは、NTT-MEが提供する登記情報とMaDoREが持つ住宅地図・ブルーマップ注4や独自の検索ロジックを組み合わせ、登記情報の取得に必要な手間と時間を大幅に削減します。

本サービスで、担保物件と登記情報をマッチングさせ、「所有権の移転」などの登記変更のリスクを自動的に把握することができ、担保物件のリスク管理の高度化を実現できます。また、登記情報をもとに「土地活用が見込める物件」や「新築物件」などを調べることができるため、さまざまな業界における新規営業先の開拓を支援します。

本サービスで2013年度までに3億円の売り上げおよび30社への導入を目指します。

  • MaDoREはNTTデータのクラウドサービス「BizXaaS注5プラットフォームサービス」のアプリケーションのひとつです。

背景

近年、企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。金融危機以降の経済状況のもと、支出の削減や設備投資も抑制段階にある中、初期導入費用の負担の少ないSaaS型サービスのニーズはますます拡大しています。一方、企業では損失や損害を最小限にとどめるため、事業におけるリスク管理やコントロールなどの施策を強める傾向にあります。くわえて日本企業の収益の伸び率も鈍化するなかで、収益拡大に直接かかわる営業力の強化なども強く求められています。

これらの課題の解決を支援するために、NTTデータは初期導入費用の負担が少ないSaaS型サービスにNTT-MEが収集・保有する「不動産登記基本情報」を組み合わせて、リスク管理、営業支援、稼働コスト削減を実現するSaaS型の新たなソリューションを提供することとしました。

特長

高い更新頻度

データセンタ側でおおむね1回/月の頻度で不動産登記基本情報の更新を行います。定期的かつ継続的な更新で、担保物件のリスク管理の徹底、タイミングを逃さない新規顧客の開拓を支援します。

高い利便性

地図と組合せた活用で、「ある地点から半径1km以内」「東京都○○区○○町で○月~○月に所有権の移転登記がされた物件」など地番を指定しない"エリア(面)"での検索が可能です。営業管轄内で売買・相続された物件など目的にあった検索を支援します。

また、データセンタから提供される最新の住宅地図やブルーマップ情報をあわせて利用することで、精度の高い担保物件管理、営業先の把握も可能となります。

柔軟なシステム連携

カスタマイズ対応により、お客様の既存システムとのデータ連携が可能です。担保物件、営業情報など外部に出せないデータは、お客様のシステム内に保管したまま、最新の不動産登記情報や地図データをご活用いただけます。

ソリューション活用例

1.担保物件のリスク管理

従来能動的に取得するより手段がなかった不動産登記の基本情報をおおむね一カ月に一回システム側で自動的にお知らせします。お客様が保有している担保物件への抵当権の追加設定、売買などによる所有権の移転など担保物件の動態をいち早く知ることができるため、リスク管理を徹底できます。

利用想定ユーザ:銀行の融資部門・審査部門・渉外部門

2.融資業務の効率化

融資先の資産状況などを調べるために担保物件一件ずつ調べる作業時間や取得費用は膨大なものです。本ソリューションは登記情報に動きのある物件のみをお知らせするので、不動産登記情報の取得件数を削減し、稼働コストの大幅な削減が見込めます。

利用想定ユーザ:銀行の融資部門・融資管理部門

3.新規顧客開拓支援

土地活用が見込める物件/相続物件/売買物件/住宅ローンによる新築物件/住宅ローン完済物件などの情報を地図上で任意のエリアを指定し、検索・抽出できます。この抽出したデータを新規営業先に組み込み、新規顧客開拓が可能となります。

利用想定ユーザ:金融業界、不動産デベロッパー、ハウスメーカーなどの営業企画、戦略部門

不動産担保物件管理画面イメージ図

【画面イメージ】

システム構成図

【図】

MaDoRE

【図】

BizXaaSプラットフォームサービス

今後の展開(取り組み)

今後、全国の政令指定都市等提供エリアを拡大し、2013年までに3億円の売り上げを目指します。

注釈

  • 注1SaaS(Software as a Service)

    ソフトウエアをネットワーク経由でサービスとして利用すること。

  • 注2MaDoRE

    NTTデータのSaaS型サービス提供プラットフォーム。営業系業務アプリケーションと各種コンテンツをワンストップで提供している。

  • 注3不動産登記基本情報

    適法に入手された公的資料を原典資料として、いつ、どの物件について、どの種別の登記がなされたかが分かる情報。

  • 注4ブルーマップ

    地図に地番情報を重ね合わせたもの。内容が青色で印刷されているためブルーマップと命名されている。別名を「住居表示地番対照住宅地図」という。

  • 注5BizXaaS

    NTTデータのクラウドサービスのブランド名称。

  • 「MaDoRE 」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他記載された社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。

関連情報

MaDoRE

BizXaaSプラットフォームサービス

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
高橋
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
プラットフォーム&サービスビジネスユニット
営業統括部
小林 千華
TEL:050-5546-9940