「スマートビジネス推進室」を設置 ~次世代社会インフラを支える新たなITプラットフォームサービスの検討・構築を開始~
2011年1月25日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、当社グループにおけるスマートコミュニティや次世代社会インフラに関するビジネスの戦略策定、企画推進を行う組織として、「スマートビジネス推進室」を2011年2月1日付けでグループ経営企画本部内に設置します。
現在、エネルギー消費の拡大、都市への人口集中、少子高齢化、自然災害の増加といった複合的に原因が絡み合う社会的な課題を解決するために、国内外でITを活用した解決手段が注目されています。新組織は、NTTデータグループがこれまで培ってきた社会インフラとなる情報システムの実績に加え、「Internet of Things(IoT)」や「Machine to Machine(M2M)」、「ロボティクスインテグレーション」といった新技術を融合させ、NTTデータグループが考える新しいスマート関連ビジネスを強力に推進する司令塔の役割を担います。
本組織を中核に、NTTデータグループとしては同分野において、国内外におけるスマートコミュニティ関連プロジェクトを推進していきます。なお、活動の第一弾として、さまざまなスマート関連サービスを利用するための新たなITプラットフォームサービス(M2Mプラットフォームサービス)の検討・構築を開始します。
背景と目的
日本国内では、政府の「新成長戦略」の柱として「環境未来都市」構想が掲げられ、総務省・経済産業省・国土交通省・環境省・農林水産省などの関連省庁が実証実験プロジェクトを始めています。また、海外では中国での「エコシティモデル都市」や、インドでは「デリー・ムンバイ産業大動脈」、ハワイと沖縄で共同実証実験が行われるなど、国内外でスマートコミュニティ関連ビジネスのプロジェクトが始まっています。
その背景として現在、需要が拡大する電力を確保するためのエネルギー消費に伴うCO2排出量の増加、都市への人口集中による廃棄物の増加や人口密集による混雑・電力不足、少子高齢化、自然災害の増加などの複合的な社会課題があり、それらに対応するため、日本を含めた世界各国でスマートグリッド、エコシティ、電気自動車充電設備や次世代ITSなどITを活用した次世代社会インフラの構築が行われつつあります。
また、一方で、情報通信技術の高度化に伴い、家電製品や自動車、自動販売機、産業機械などあらゆるモノがネットワークに接続する「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」が発達しつつあります。例えば、これまで通信機能や演算機能を持たなかった機器や装置がネットワークでつながり、自動的に相互に通信し合う「M2M:Machine to Machine」、M2Mによりセンサー情報の活用と分析を行い、ロボット制御の高度化を図る「ロボティクスインテグレーション」といった新技術が注目されています。中国では、物聯網とよばれるプロジェクトが動き出すなど国際的な動きが活発になってきています。
NTTデータグループは、これまで公共システム、交通システム、金融・決済システムなど、社会資本ともいえる大規模な情報システムの構想と実現に長年にわたり携わってきた実績があります。そこに新たな情報通信技術を活用し、社会の新たな情報化ともいえるスマートコミュニティ、次世代社会インフラの構築と、お客様への新たなサービスの提供を推進するため、社内・グループ内での横断的な連携を推進する組織として「スマートビジネス推進室」を設置することとしました。
スマートビジネス推進室の役割
新組織は、従来NTTデータグループ各組織で取り組んできた取り組みを軸に、スマートコミュニティや次世代社会インフラにおけるマーケット全体および中長期的展望を見据えた方向性・戦略の立案機能を有します。また、社内・グループ内の各取り組みにシナジーを働かせるような調整機能、および対外情報収集機能を有します。
NTTデータでは、2010年10月1日に技術開発本部内に「ロボティクスインテグレーション推進室」を設置しました。「スマートビジネス推進室」が戦略機能を担い、「ロボティクスインテグレーション推進室」が技術面からバックアップすることで、NTTデータグループにおけるスマートコミュニティや次世代社会インフラに関するビジネスを強力に推進します。
NTTデータグループの取り組む事業領域
NTTデータグループは、エネルギー問題解決のための「スマートグリッド」や、新たな都市づくりである「スマートシティ」だけでなく、IoTやM2M技術により、これまで情報ネットワークから孤立していた家電製品や自動車、自動販売機、産業機械などあらゆるモノがネットワークでつながる新たな社会情報インフラを実現することで、地球上のさまざまな社会的課題の解決に貢献するとともに、地域活性化、官民連携、新たなビジネスやサービス創出に寄与していきます。
NTTデータが考えるスマートコミュニティでのビジネス
具体的な取り組みの第一弾として、スマートコミュニティにおけるあらゆるモノを共通的なしくみで管理する新たなITプラットフォームサービスである「M2Mプラットフォームサービス」の検討・構築に着手し、NTTデータのクラウドサービス「BizXaaS®」へのメニュー化を進めます。
「M2Mプラットフォームサービス」の主な特長は、以下のとおりです。
「M2Mプラットフォームサービス」を利用するお客様は、自らシステム資産を所有することなく、国内外に存在する多数の管理対象を簡単に「M2Mプラットフォームサービス」へ登録・接続し、それらからの大量のデータを処理することができます。
また、管理対象の使用状況の把握や遠隔制御、ソフトウェア更新なども可能になります。
この「M2Mプラットフォームサービス」は、センサーネットワーク、通信回線、システム基盤+運用、アプリケーション/サービスの各レイヤーから構成されます。アプリケーション/サービスについては、お客様のご要望にあわせて機能を提供します。
「M2Mプラットフォームサービス」で取り扱うデータについては、セキュリティ対策を施し、プライバシーに配慮しながら、公開されている他者の複数のデータも利用でき、様々な情報を組み合わせることで、よりインテリジェンスなサービスを構築できます。
今後の展開
NTTデータグループでは、「スマートビジネス推進室」を中心に、2010年1月~3月に実証実験を行った「電気自動車充電インフラ」プロジェクトや、グリーンデータセンタ、クラウドサービス、GIS、ITSといったスマートコミュニティ関連ビジネスを支える技術部隊、官庁やエネルギー・テレコム・流通・製造分野といった、お客様とともにサービスを作りだす部隊が一体となってスマートコミュニティ関連ビジネスの拡大を目指します。今後、国内や海外におけるスマートコミュニティ関連プロジェクトを推進していくとともに、NTTグループやITパートナー企業との協業を軸に、官民連携やクロスインダストリーを模索しながら、社会課題を解決するべく、各方面への提案活動を強化します。
NTTデータグループは、ITを使って新しい「しくみ」をつくることで、地球と社会が直面する環境の課題解決に貢献します。
NTTDATA Innovation Conference 2011
お客様の変革をともに構想し実現するパートナーを目指すNTTデータグループが、変革を実現するためのヒントや具体的な解決策を提案する「NTTDATA Innovation Conference 2011」において、NTTデータグループにおけるスマート関連ビジネスについての講演とデモ展示を行います。
日時 | 2011年1月28日(金) 10:30~18:00 |
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会場 | ANAインターコンチネンタルホテル東京 地下1F(東京都港区赤坂1-12-33) |
参加費 | 無料(事前登録制) |
講演 |
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展示 |
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NTT DATA INFORIUM TOYOSU INNOVATION CENTER
近日リニューアルオープン予定のショールーム「NTT DATA INFORIUM TOYOSU INNOVATION CENTER」にて、スマート関連ビジネスの紹介映像と複数のデモ展示を行う予定です。NTTデータグループが構想し実現を目指すスマート関連ビジネスのビジョンをご紹介します。
注釈
- 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
TEL:03-5546-8051
スマートコミュニティビジネスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
グループ経営企画本部
スマートビジネス推進室
TEL:050-5546-8713
M2Mプラットフォームサービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
技術開発本部
ロボティクスインテグレーション推進室
TEL:050-5546-9863