オープンソース統合運用管理ソフト「Hinemos®」がHyper-VおよびKVMに対応 ~様々な仮想化環境が混在するシステムを一元的に管理~
2011年8月8日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、オープンソースの統合運用管理ソフトウエア「Hinemos®」の、仮想化環境を管理する機能「Hinemos VM管理オプション」の新たな対応製品として、マイクロソフト社の「Hyper-V注1」およびレッドハット社の「KVM注2」へ対応し、本日より販売開始します。
「Hinemos VM管理オプション」は、企業においてクラウド化・仮想化環境導入が進む一方複雑化するシステム運用を、効率化するツールとしてVMWare ESX/ESXiをはじめとした仮想化の主要製品に対応し提供してきました。昨今、仮想化製品市場でシェアを伸ばしているHyper-VおよびKVMは、IAサーバーで利用されるOSとの親和性が高くさらなる利用拡大が見込まれており、今後はさまざまな仮想化製品を利用した環境が一つの企業システム内に混在していくことが想定されます。そこで今回「Hinemos VM管理オプション」の対応製品をHyper-VおよびKVMへも拡充しました。これにより複数の仮想化環境が混在しても一元的に管理することが可能になります。
これらの対応版は本日より販売開始します。出荷開始はHyper-V版が9月末から、KVM版が本日からとなります。
背景
各企業において急速に本格化するクラウド化・仮想化環境導入における統合運用管理環境の提供を目的として、オープンソース統合運用管理ソフト「Hinemos」および「Hinemos VM管理オプション」をリリースしてきました。
一般的にクラウド化・仮想化環境の運用において以下の課題があります。
- 非仮想化サーバーと仮想化サーバーが混在した環境の一元管理
- 仮想化基盤ソフトウエアが動作する物理サーバーと各仮想化サーバーを紐付けた現状把握
- 仮想化サーバーの起動・終了など従来はSE業務であった作業の効率的な実施
- 集約効率向上、アプリケーション性能を確保するためのサーバーリソース有効活用
- システムが提供するサービスを継続運行させるための監視とジョブ管理
課題解決のためには、要件ごとの専用ソフトウエアの導入による煩雑さ、複雑・高価なライセンス体系によるコスト増などの新たな課題がクラウド化・仮想化環境実現の妨げとなっています。今後、利用拡大が見込まれるHyper-V、KVMについてもこれらの課題は存在することに加えて、これまで利用してきた仮想化環境との混在という新しい運用上の課題の顕在化が懸念されます。
「Hinemos」および「Hinemos VM管理オプション」が従来から持つ機能がHyper-V、KVMへ対応することにより、上記の課題をシンプルかつ低コストに解決できます。
Hinemos VM管理オプションについて
Hinemos VM管理オプションの主な特徴は以下の通りです。
1.異種、複数の仮想化基盤ソフトウエアに対応
これまで対応済みの仮想化基盤ソフトウエア:VMware ESX/ESXi、Xen、OracleVM
2.物理、仮想混在環境対応
仮想化サーバー、非仮想化サーバーが混在した環境において、一元的にシステム全体を管理します。
3.仮想化サーバーの自動検出、自動更新
仮想化基盤ソフトウエアが動作する物理サーバーと仮想化サーバーの対応付けを自動検出します。自動更新機能により、運用中の物理サーバーをまたがった仮想化サーバーの移動にも対応します。
4.仮想化サーバーの適切なリソース管理を実現
仮想マシンからは直接取得できない正確なリソース使用状況や、「リソース不足量」といった仮想化環境特有の情報を取得することが可能です。仮想化サーバーに割り当てられたリソース(CPU、メモリ)の変更もHinemosのGUIから行えるようになります。
5.仮想化サーバーに対する操作
仮想化サーバーの電源ON、電源OFF、シャットダウン、再起動、サスペンド、削除、移動、複製が行えます。
今回の対応の概要
追加する対応プラットフォーム
- Hyper-V
- Microsoft Hyper-V Server 2008 R2
- Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
- KVM
- Red Hat Enterprise Linux 6
対応するHinemos VM管理オプションのバージョン
Ver.2.2.0
販売開始
2011年8月8日
出荷開始
- Hyper-V対応版:2011年9月末~(予定)
- KVM対応版:2011年8月8日
提供形態
Hinemosパートナー各社を通じて販売されるHinemosオプションサブスクリプション
価格
オープンプライス
今後について
NTTデータでは、さまざまなシステム要件を満たしていくため、今後もHinemosの開発、提供を行い、Hinemosを一層普及させていきます。
NTTデータは、オプションの提供を含めたHinemosパートナープログラム全体として、年間3億円の売り上げを目指します。
注釈
- 注1「Hyper-V」はマイクロソフト社が提供するWindows Server 2008の一部として提供される仮想化基盤ソフトウエア。
- 注2「KVM」はLinuxカーネルに標準搭載される仮想化基盤ソフトウエア。Linuxディストリビュータとしてはレッドハット社が製品展開を行う。
- 「Hinemos」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
高橋
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
システム基盤サービスビジネスユニット
加納、谷越
TEL:050-5546-2496