別紙:実験内容の詳細

ニュースリリース/グループ会社

1.マルチテナント環境での仮想ネットワークの自動構築

1つの物理ネットワーク上に、複数の構成の異なるネットワークを、従来のVLANを使わずに、OpenFlowコントローラーからの指示のみで仮想的に構築できることを確認しました(図1)。これにより、従来のようにVLANのIDを管理する必要がなくなるだけでなく、それぞれのネットワーク機器に、ベンダーごとに異なる方法で設定を行う必要もなくなります。また、これまでは、ネットワークを仮想化して集約する場合には、物理構成にあわせてネットワーク構成を修正する必要がありましたが、OpenFlowを利用することで構成の異なるネットワークを仮想化することが可能となるため、既存のネットワーク構成を変更することなく、クラウド環境上に移行することが可能となります。

【図】

図1:マルチテナント環境での仮想ネットワークの自動構築

2.仮想サーバーのライブマイグレーション時の自動経路変更

XenServerのライブマイグレーション技術であるXenMotionを行い、任意の仮想サーバー(VM:Virtual Machine)を別の物理サーバーにサービスを継続しながら移動した場合に、仮想サーバーの移動に合わせて、ネットワーク経路が自動的に切り替わることを確認しました(図2)。これにより、あらかじめ移動先に接続されているネットワーク機器のVLANなどの設定を変更することなく、柔軟に仮想サーバーを移動させることが可能となります。

【図】

図2:仮想サーバーのライブマイグレーション時の自動経路変更

3.ネットワーク機器保守時の自動迂回制御

ファームウェアのアップデート時など、特定のOpenFlowスイッチをネットワークから切り離したい場合などを想定し、特定のOpenFlowスイッチを迂回させるようにOpenFlowコントローラーから経路を制御できることを確認しました(図3)。これにより、ユーザーの通信を止めることなく、ネットワーク機器の保守作業を行うことが可能となります。

【図】

図3:ネットワーク機器保守時の自動迂回制御