別紙:実験内容の詳細
1.マルチテナント環境での仮想ネットワークの自動構築
1つの物理ネットワーク上に、複数の構成の異なるネットワークを、従来のVLANを使わずに、OpenFlowコントローラーからの指示のみで仮想的に構築できることを確認しました(図1)。これにより、従来のようにVLANのIDを管理する必要がなくなるだけでなく、それぞれのネットワーク機器に、ベンダーごとに異なる方法で設定を行う必要もなくなります。また、これまでは、ネットワークを仮想化して集約する場合には、物理構成にあわせてネットワーク構成を修正する必要がありましたが、OpenFlowを利用することで構成の異なるネットワークを仮想化することが可能となるため、既存のネットワーク構成を変更することなく、クラウド環境上に移行することが可能となります。
![【図】](/global/ja/-/media/nttdataglobal-ja/images/news/release/2011/10030201/2011100302-03.jpg?la=ja-jp&hash=6B647150F890C7A230D9E4297E5DD26571BBFCDB)
図1:マルチテナント環境での仮想ネットワークの自動構築
2.仮想サーバーのライブマイグレーション時の自動経路変更
XenServerのライブマイグレーション技術であるXenMotionを行い、任意の仮想サーバー(VM:Virtual Machine)を別の物理サーバーにサービスを継続しながら移動した場合に、仮想サーバーの移動に合わせて、ネットワーク経路が自動的に切り替わることを確認しました(図2)。これにより、あらかじめ移動先に接続されているネットワーク機器のVLANなどの設定を変更することなく、柔軟に仮想サーバーを移動させることが可能となります。
![【図】](/global/ja/-/media/nttdataglobal-ja/images/news/release/2011/10030201/2011100302-04.jpg?la=ja-jp&hash=161E93897EBD82DCB2034BE384D1949CEBA0939E)
図2:仮想サーバーのライブマイグレーション時の自動経路変更
3.ネットワーク機器保守時の自動迂回制御
ファームウェアのアップデート時など、特定のOpenFlowスイッチをネットワークから切り離したい場合などを想定し、特定のOpenFlowスイッチを迂回させるようにOpenFlowコントローラーから経路を制御できることを確認しました(図3)。これにより、ユーザーの通信を止めることなく、ネットワーク機器の保守作業を行うことが可能となります。
![【図】](/global/ja/-/media/nttdataglobal-ja/images/news/release/2011/10030201/2011100302-05.jpg?la=ja-jp&hash=4E2470D81DED4BC01EC8CAFB95B593CB8C13B0D5)
図3:ネットワーク機器保守時の自動迂回制御