省エネ データセンター向け電源システム「XECHNO® Power + FRESH HVDC®」が「グリーンITアワード2012 経済産業大臣賞」を受賞 ~従来比10~30%の電力を削減可能にした取り組みを評価~

ニュースリリース/NTTデータ

2012年10月1日

NTTデータ先端技術株式会社
日本無線株式会社
株式会社NTTデータ

NTTデータ先端技術株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三宅 功、以下、NTTデータ先端技術)、日本無線株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:土田 隆平、以下、日本無線)、株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下、NTTデータ)は、このたびデータセンターの消費電力の大幅削減を実現する「XECHNO® Power + FRESH HVDC®(ゼクノパワー+フレッシュHVDC)」について、「グリーンIT推進協議会」が主催する「グリーンITアワード2012 ITの省エネ部門」にて「経済産業大臣賞」を受賞しました。

背景

近年、地球温暖化が進む中CO2削減が世界的に求められています。さらに、東日本大震災以降ディザスターリカバリー対策注1などでIT環境を構築するデータセンターの需要が急激に高まり、データセンターの電力需要も上昇しています。これに対し、IT機器メーカー、空調機メーカー等が省エネ機器を開発していますが、大幅な電力削減は難しい状況です。

XECHNO Power + FRESH HVDCは、データセンターの電力経路における交流(AC)/直流(DC)変換時の電力ロスを大幅に削減し、現在データセンターにおいて一般的に使用されているUPS電源(無停電電源装置)設備と比較して、10~30%の省エネルギーが実現できます。

この成果により、NTTデータ先端技術、日本無線とNTTデータは、データセンターにおける消費電力の大幅削減を実現する先進的な取り組みが評価され、3社共同で「グリーンITアワード2012 省エネ部門」にて「経済産業大臣賞」を受賞しました。

受賞理由

今回の受賞に際して、グリーンIT推進協議会より以下のコメントをいただいています。

【図】

「直流給電技術に対する注目は以前から高く、それをシステムとして実用化したところを評価したい。電源の一体化は望まれていた技術であるが、実際製品化したことは高く評価できる。また、電源の一体化に合わせてスケーラブルな構成に留意している。これは、故障対策にもつながるため、高く評価する。」

システムの特長

従来のデータセンターでは、変圧器、蓄電池、分電盤といった電力設備とIT機器個々に搭載された電源ユニットは別々に設計、構築、管理されていましたが、XECHNO Power + FRESH HVDCで電力効率を最高レベルにするため、それらを一体としてシステム化したものです。

主な特長には、下記があります。

  1. 1.n+1冗長運転注2によって、一般的に故障率の高い電源部がノンストップで交換・増設対応できる高可用性を実現します。電源ユニットを減らした構成からの、スモールスタートも可能です。
  2. 2.DC12Vの電力ロスを少なくするバスバー注3によって高精度のDC12Vを実現しています。
  3. 3.HVDCからDC12Vへの変換により、国際規格や電圧標準化に柔軟に対応できます。
  4. 4.DC380Vを直接サーバーに入力する方法に比べ、データセンターで使用するマザーボードが従来からDC12Vで動作している場合が多いため、各メーカーの対応が容易になります。
  5. 5.直流電力は太陽光発電との親和性が高く、高効率な地産地消の単独電源システムが実現できます。
  6. 6.LEDのDC12Vダイレクト点灯が可能であり、高効率・低ノイズ・無停電の照明機器が実現できます。

各社の役割

  • NTTデータ先端技術

    HVDCの基本技術開発・方式技術・特許、XECHNO Powerの基本技術開発、方式技術、特許、DC12V IT機器の電源技術開発。

  • 日本無線

    FRESH HVDCの量産設計、評価、製造。

  • NTTデータ

    IT機器のDC12V化推進、直流給電システムを利用したIT基盤の構築。

【図】

図:XECHNO Power + FRESH HVDC

参考

CEATEC JAPAN2012における講演および展示について

2012年10月2日(火)~6日(土)まで、幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2012」において、省エネ データセンター向け電源システム「XECHNO Power + FRESH HVDC」を展示します。また、10月5日(金)11:30~11:50から201会議室にて、受賞企業講演として『超省エネ データセンター向け電源システムXECHNO Power + FRESH HVDC』と題した講演を行う予定です。

XECHNO Powerについて

注釈

  • 注1ディザスターリカバリー

    地震や火災といった災害によって大規模なシステム障害が発生した際に、素早くシステムを復旧するための仕組みや組織体制。

  • 注2n+1冗長運転

    並列運転の台数(n)に冗長な1台を加えてn+1台とすることでシステムの信頼性を高める運転方式のこと。

  • 注3バスバー

    低インピーダンス設計、低電圧降下、横流対策により電気抵抗が少ない銅製の電極のこと。

  • 「XECHNO」は、日本国内におけるNTTデータ先端技術株式会社の登録商標です。
  • 「FRESH HVDC」は、日本国内における日本無線株式会社の登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社
営業推進部
営業推進担当
齋藤 隆久
TEL:03-5843-6860

日本無線株式会社
経営企画部
広報担当
廣瀬 信夫
TEL:0422-45-9774

株式会社NTTデータ
広報部
田中 克弥
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社
ソリューション事業部
グリーンコンサルティングビジネスユニット
村 文夫
TEL:03-5843-6856

日本無線株式会社
ソリューション事業部
環境・エネルギーシステムグループ
HVDCプロジェクト
伊東 厚
TEL:0422-45-9058

株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
システム方式技術ビジネスユニット
桜井 隆博
TEL:050-5547-2507