NTTデータの「BizXaaS® BCP・DRコンサルティングサービス」を自治体向けに展開 ~東日本大震災被災地域における活動で得た教訓を活かし、実効的なICT-BCPを短期間で策定~
2013年2月12日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、企業のBCP注1(事業継続計画)策定を支援する「BizXaaS® BCP・DRコンサルティングサービス」を、自治体のICT-BCP策定向けにカスタマイズし2013年2月12日より提供開始します。
本サービスは、NTTデータが復興支援として実施した東北地方におけるBCP策定のノウハウに基づき、新たにサービスを追加したもので、庁舎倒壊や原子力災害などシビアインシデントに対応するICT-BCPを、当社の推奨する検討プロセスでは最短5回で策定することができます。また、独自ツールにより、被災後の住民サービスの継続状況をシミュレーション(見える化)し、各市町村の実情に沿った費用対効果の高いDR注2対策も合わせて提案します。
背景
東日本大震災以降、関係機関による被害想定の見直しが行われています。具体的には、内閣府の南海トラフの巨大地震、東京都の首都直下地震、原子力規制庁の原発事故の際の重点地域半径30㎞圏内への拡大などが挙げられます。これらの動きに対応し、企業のみならず自治体においても、災害時に行政機能を維持するためのBCP策定、見直しが進んでいます。
従来、多くの地方自治体では、業務の応急、復旧措置の規定はあっても、行政機関自体の被災は想定されていないのが実情でした。しかし東日本大震災で起きたような、職員・庁舎・ICTシステム自体の被災や、原子力災害など、3.11以前は想定外と見なされがちであった事態に対する、自治体業務のBCP策定が急務となっています。
NTTデータは震災以降、東北の被災地域においてBCP策定の支援を行ってきました。そこで得た教訓と知見を基に、これまで企業向けであった「BizXaaS BCP・DRコンサルティングサービス」を、新たに自治体向けにカスタマイズし展開します。
サービス内容と特長
本サービスでは、被災地域における活動を通して得た知見を基に、総務省のガイドラインに準拠した自治体向けICT-BCPを最短5段階のコンサルティングにて、NTTデータが策定の支援をします。同時に、AsIs(現状)とToBe(あるべき姿)のシナリオ(定量化されたシミュレーション)で、BCPの効果やイメージを見える化し、自治体の実情に沿った投資効果の高いDR対策を決定できます。
- 1.庁舎倒壊、原子力災害などのシビアインシデントに対応
3.11以前は想定外と見なされがちであった、庁舎やICTシステム自体の被災、原子力災害など、自治体業務を根本的に揺るがす事態に対応するためのBCPを策定できます。
- 2.被災地における被害を教訓とした検討
東北の被災地における住民サービスの継続状況などを定量的に示したモデルを用います。このモデルをツール化することで、被災地の教訓を生かしたBCPを効率的に検討できます。
- 3.BCPの効果やイメージを見える化
BCPの有無や、DR対策によって異なる複数のシナリオ(定量化されたシミュレーション)を提示します。これらシナリオの比較検証を通して、BCPやDR対策の効果を見える化できます。
- 4.自治体向けBCPを短期間(打合せ5回)で策定
総務省「地方公共団体におけるICT部門のBCP策定に関するガイドライン」などに準拠したBCPを、当社独自ツールを活用することで効率的、短期間に策定できます(最短期間:約2時間の打合せを計5回)。
- 5.自治体の実情に沿ったDR対策を決定(概算投資額も算出)
バックアップテープの遠隔地保管、近隣地域のバックアップサイト利用やクラウド活用など、自治体の個別の事情に合わせたDR対策を決定できます(概算投資額も提示します)。
図1:コンサルティングプロセス(概要)
図2:「BizXaaS BCP・DRコンサルティングサービス」自治体向けサービスの特長
提供開始時期、参考価格
- 2013年2月12日提供開始
- 300万円(自治体の規模等により応相談)
福島県二本松市へのBCP・DRコンサルティング事例
福島県二本松市は、東日本大震災における近隣自治体の被災や、それらの自治体への支援を通じ、ICT-BCPの必要性を感じ、BCP・DRの検討を開始しました。当社は、被災地域における復興支援(BCP策定支援)として5回のコンサルティングを実施し、現状調査、罹災時における住民サービス継続性の定量化、近隣地域での業務継続を考慮したバックアップサイトの構築等のICT-BCPを策定しました。
エンドースメント
福島県二本松市
総務部人事行政課電子情報係
佐々木 幹夫
震災以降、自治体業務のBCP策定が急務といわれ、当市においても検討を始めようとしていた折、NTTデータが被災地域における復興支援としてのBCP策定支援を行っていることを知り、今回利用させていただきました。策定にあたり、当市の現状等を再確認することができたこと、また、ICT-BCP計画の考え方等、今後の業務に大変役立つものと思われます。
今後について
NTTデータは、本ソリューションの提供により、2015年度までに300億円の売上を目指します。
また、今後もBizXaaSは、お客さまの事業継続性向上にむけたサービスや、クラウドを活用した高付加価値なIT基盤の提供に努めてまいります。
BizXaaSについて
BizXaaSはNTTデータのクラウドサービスのブランド名称です。長年NTTデータグループが培ってきたシステム構築ノウハウを応用した「安心・安全・信頼」のトータルクラウドサービスです。BCP・DRについては、大手民間企業向けにメールDRの構築を実施した等の実績があります。
注釈
- 注1BCP
Business Continuity Planの略。事業継続計画
- 注2DR
Disaster Recoveryの略。IT・通信に関する災害復旧、システム復旧対策
- 注3BIA
Business Impact Analysisの略。中核業務の被害評価
- 注4RTO
Recovery Time Objectiveの略。目標復旧時間
- 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
田中
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
システム方式技術ビジネスユニット
企画営業統括部
営業担当
松林
TEL:050-5546-9792
E-mail:bcpconsul@kits.nttdata.co.jp