複数のクラウド環境を一元管理できるHinemos®の新製品を提供開始 ~クラウドのメリットを活かしたシステムの柔軟な運用管理が可能に~
2013年5月27日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、NTTデータがOSSとして公開する統合運用管理ソフト「Hinemos®」(以下「Hinemos」)のオプション製品として、クラウド管理オプションの提供を開始します。
本オプションを利用することで、お客さま自身で運用されるシステム(オンプレミス環境)や複数の異なるクラウド環境を組み合わせて利用する状況においても、システムの稼働状況をもとにした需要分析からサーバー増設、監視・ジョブ実行、バックアップ管理まで、システムライフサイクルの一元的な制御を可能とし、クラウド環境に関わる運用コストの最適化が図れます。
本オプションは本格的なマルチクラウド運用機能を備えるEnterprise版と、クラウド運用の基本機能を備えるStandard版の構成で、Enterprise版の提供開始は2013年内を予定、Standard版は本日より無償にて提供開始します。
背景
昨今、システム基盤の採用にあたってはクラウド環境を用途に合わせて選択する時代となり、お客さま自身で運用を行うオンプレミスと併用して、用途に合わせた適材適所のクラウド環境を導入する機会が増えています。一方で、オンプレミス環境と各種クラウド環境(ハイブリッドクラウド)や、各種クラウド環境の併用(マルチクラウド)と言った状況において、各環境ごとに異なる管理法の一元化と自動化、各種クラウド環境標準のシステム運用管理機能の一層の充実など、運用の利便性向上に対する要望が多くありました。
概要(特長)
Hinemosクラウド管理オプションは、オンプレミス環境からクラウド環境への移行支援機能や、マルチクラウド環境に対する一元管理機能をHinemosに追加するオプション製品です。本オプション製品を導入することで、Hinemosの管理画面上から下記のオンプレミスとマルチクラウド環境の運用を一元的に制御できます。
図:Hinemosによるマルチクラウド運用
ラインアップ
クラウド管理オプションは、機能レベルに応じて次の2版にて提供します。
版 | 説明 | 提供方法 |
---|---|---|
Enterprise | クラウド環境のより高度・柔軟な運用を可能とし、マルチクラウドに本格対応した機能を提供します | 有償オプション |
Standard | クラウド環境へのシステム導入を容易化する基本機能を提供します | 無償公開 |
機能一覧
機能名 | 説明 | Standard | Enterprise |
---|---|---|---|
統一インターフェース | 単一クライアントでマルチクラウドを管理します | ○ | ○ |
クラウドユーザー管理 | クラウドサービスのユーザーと連携します | ○ | ○ |
リソース分析 | オンプレミス・クラウドの余剰リソースを把握・分析します | - | ○ |
クラウドリソース管理 | クラウドリソース(仮想サーバーや仮想ストレージ)の作成・削除などを管理します | ○ | ○ |
クラウドリソース制御 | 仮想サーバーの起動・停止などの操作を制御します | ○ | ○ |
クラウドリソース制御自動化 | 仮想サーバーの起動・停止などの操作を自動化します | - | ○ |
クラウドモニタリング | クラウドサービス・クラウドリソースの専用モニタリングをします | - | ○ |
バックアップ管理 | クラウドリソースのバックアップ・リストアを管理します | ○ | ○ |
テンプレート管理 | 環境構築を定型化するサーバーテンプレートを管理します | ○ | ○ |
課金アラート | 課金状況に応じたアラートをHinemosに集約して通知します | ○ | ○ |
課金管理 | クラウドリソース別の費用やユーザーの利用実態に伴った費用分担を管理します | - | ○ |
対応するクラウドサービス
本オプションは、順次機能拡張を行うとともにさまざまなクラウドサービスに対応します。対応予定であるクラウドサービスは、アマゾン ウェブ サービス(Amazon Web Services, Inc.)、BizXaaS®プラットフォームサービス Flexで活用しているBizホスティングCloudn(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)、Managed Cloud Platform(Dimension Data)です。(アルファベット順)
提供時期
クラウド管理オプション Enterprise
- 提供開始:2013年内予定
- 提供方法:Hinemosパートナー企業からの提供
- 提供価格:未定
クラウド管理オプション Standard
- 提供開始:2013年5月27日
- 提供方法:SourceForgeにて無償公開
- 詳細情報:クラウド管理オプション Standard(外部リンク)
今後について
NTTデータでは今後も、Hinemosパートナー各社とともに仮想化やクラウドなどの先進的なIT技術を利用する際に求められる運用要件への迅速な対応と、さらなる運用コスト低減につながるHinemosの機能・ソリューションの開発、提供を行います。そしてより一層のHinemosの普及を図るとともに、Hinemosパートナープログラムおよびオプションの提供により、年間10億円の売り上げを目指します。
関連ソリューション
株式会社アトミテック
今回のリリースに伴い、株式会社アトミテックではクラウド管理オプション Standardを含むHinemosの構築、保守サポートサービスを同日開始します。また、同社よりリリースしたUbuntu対応版Hinemos(外部リンク)も今後本オプションへ対応する予定であり、クラウドサービスで利用可能なUbuntu対応版Hinemosが導入済みであるマシンイメージを順次提供予定です。本マシンイメージを用いることで、クラウドサービス上で監視システムを構築する際Hinemosの導入作業が不要となり、早期にクラウド上における監視基盤を構築することができます。これらクラウドサービス内で活用されるUbuntuを含むサポート対象プラットフォーム上のHinemosも保守サポート対象とします。
株式会社クニエ
株式会社クニエは、本オプションを活用したコンサルティングサービスの提供を開始します。同社がHinemosソリューションパートナー、AWSコンサルティングパートナーとして提供している「Hinemosクラウド運用管理ソリューション」において本オプション機能を利用することで、より低コスト、短納期のクラウド運用管理基盤構築が可能となります。また、同社が提供している「Hinemos SAP連携ソリューション」も本オプションと組み合わせて利用可能です。
- クニエ Hinemosクラウド運用管理ソリューション概要(PDF: 2ページ, 534KB)(外部リンク)
- クニエ Hinemos SAP連携ソリューション概要(PDF: 2ページ, 421KB)(外部リンク)
イベント・セミナーの紹介
Hinemosクラウド対応発表セミナー
NTTデータ主催のHinemosクラウド対応発表セミナーです。アマゾン データ サービス ジャパン株式会社よりアマゾン ウェブ サービス(AWS)について、NTTデータより、Hinemosクラウド管理オプションについて講演を行います。
AWS Summit Tokyo 2013
アマゾン データ サービス ジャパン株式会社主催のAWSに関するイベントです。Hinemosクラウド管理オプションでの展示参加を予定しています。
製品情報
注釈
- 「Hinemos」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- アマゾン ウェブ サービス、Amazon Web ServicesおよびAmazon Web Servicesロゴは、Amazon.com, Inc.または、その関連会社の商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
戸田、田中
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
谷越、山本
TEL:050-5546-2496