グローバルでのソフトウエアテストサービス提供体制を強化 ~各地域のノウハウを結集し、ソフトウエアテストの高品質・高生産性を加速~

ニュースリリース/NTTデータ

2013年6月27日

株式会社NTTデータ
NTT DATA VIETNAM COMPANY LIMITED

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、グローバルでの活用を前提としたテストプロセス標準の策定や、先進的なテスト自動化ツールの開発を行うTesting Global One Team注1(以下、TG1T)をベースに、北米、欧州、アジア各地域のテストノウハウを結集して、最適なテストサービスをタイムリーに提供できる体制を強化しました。このたびNTT DATA VIETNAM COMPANY LIMITED(以下、NTTデータベトナム)は新たにこのテストサービス提供体制に加わり、NTTデータの手掛ける国内プロジェクトのテストアウトソーシングに日本、北米、欧州、インドで培ってきた知見・ノウハウの活用とテスト自動化ツールを導入することによって、高い生産性ならびに品質の両立を実現しました。NTTデータは、今後も各地域の知識・技術資産の融合を加速し、グローバルレベルでの機動的かつ柔軟なテストサービス提供体制の強化を図っていきます。

背景

大規模システム開発では、システム開発工程の後半で問題が顕在化した場合、莫大な修正コストが必要となるため、お客さまとシステムインテグレーター双方にとって大きなリスク要因の一つとなっています。そのため、品質の高いシステムを開発するためにシステム開発工程の5割を占めるといわれるソフトウエアテスト工程の重要性が高まっています。

NTTデータでは、海外グループ会社共同でのR&D活動によるソフトウエア品質およびテストの生産性の向上と、グローバルレベルでの協業によるビジネス機会の創出を目的として、2011年8月にNTTデータグループ横断でのワーキンググループTesting Global One Team(TG1T)を設立しました。

そして、このたび、ソフトウエアテスト工程を重視する機運の高まりに応じ、これまで海外グループ各社が培ってきた独自の方法論やツールなどのソリューションを体系化し、グローバルでの高品質・高生産性を実現するテスト実施体制を整えました。

これまでにも、NTTデータではアメリカの大手金融機関向けシステムに対し、テスト自動化を通じて約40%のコスト削減を実現したほか、ヨーロッパの大手ネットワークプロバイダーのCRMと料金請求ソフトの統合プロジェクトにおいてOpen2Test/TAP注2を利用することにより、約30%の工期短縮を実現してきました。

これらのノウハウに加え今回の体制整備により、北米・東南アジアを拠点とするNTT DATA Inc.をはじめ、中東・ヨーロッパを拠点とするNTT DATA EMEA Ltd.、さらにNTTデータベトナムを含めたグローバルでのテスト実施体制を構築し、順次強化します。そのうえで、グローバルレベルでのテストビジネスにおける協業をさらに加速していきます。

概要

TG1Tは設立以来、グローバル協業を前提としたソフトウエアテストプロセス標準の策定について、業界ドメインやテストの種類ごとに複数の標準を定めていくことを方針とし、これまでテスト自動化に関する標準プロセスを策定してきました。またTG1Tでは、表形式のテストスクリプトによりテスト自動化を実現するフレームワークOpen2Testと、Open2Test形式での表作成を支援するツールTAPを共同で開発してきました。NTTデータでは、テスト自動化標準プロセスをグローバル案件やオフショア案件に幅広く活用するほか、テスト自動化ツールの効果的な利用により、生産性と品質の両立を実現してきました。

2012年からTG1Tに参画したNTTデータベトナムは、ベトナムの開発マネージャーを従前からのTG1TメンバーであるインドのNTT DATA Global Delivery Servicesに派遣し、テストに関するスキル移転を受けたうえで、日本国内のテレコム会社向けプロジェクトのテストスクリプト作成ならびにテスト実行作業を受注し、その提供を完了しました。具体的には、NTTデータの開発自動化ソリューションTERASOLUNA® IDE NEO注3に、TG1Tが開発したテスト自動化ソリューションOpen2Test/TAPを組み合わせることで、これまでテスト自動化の際の課題となっていたテスト実行初回時の実施コスト引き下げを実現したうえで、テスト自動化によるテストアウトソーシングを成功しました。本プロジェクトを通じて作成したテストスクリプトは、同プロジェクトの検証のみならず、今後の仕様追加・変更開発時のテスト自動化のスクリプトとして再利用可能であり、今後の試験工程の大幅なコスト削減、さらなる品質向上が見込めます。

今後について

NTTデータは、今後もTG1Tを母体としてグローバル各地域が有する知識・技術資産の融合ならびに洗練を図り、お客さまに高品質なシステムを短期間で提供することに挑戦していきます。あわせて、TG1T参加メンバーをさらに拡充していくことにより、グローバルレベルでの機動的かつ柔軟なテストサービス提供体制の一層の増強を図っていきます。

注釈

  • 注1TG1Tは、海外グループ会社共同でのR&D活動によるソフトウエア品質およびテストの生産性の向上と、グローバルレベルでの協業によるビジネス機会の創出を目的として、2011年8月に設立されたNTTデータグループ横断でのワーキンググループです。
  • 注2Open2Test/TAPは、TG1T参加各社で共同開発しているGUIテスト自動化フレームワークおよびフレームワークの利用を効率化するための支援ツールです。
  • 注3TERASOLUNA IDE NEOは、開発・保守作業の効率化と品質向上を実現するモデル指向開発環境です。Webシンクライアント型のシステムに対応し、TERASOLUNAに準拠したJavaコードや設計ドキュメントなどを自動生成する機能を提供します。これにより、開発者は単純作業から解放されて知的作業に集中することが可能となります。
  • 「TERASOLUNA」およびそのロゴは、日本およびその他の国おける株式会社NTTデータの商標または登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

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技術開発本部
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プロアクティブ・テスティングCOE担当
太田・岩田
TEL:050-5546-9972