ベトナムVietUnion社の子会社化について
2016年6月23日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、子会社のNTT DATA Asia Pacific Pte. Ltd(代表取締役社長:深谷 良治、本社:シンガポール、以下:NDAP)を通じて、ベトナムを代表するフィンテック企業であり、コンビニエンスストアなどの大手加盟店を通じた請求収納代行(ビルペイメント)のパイオニアであるVietUnion Online Services Corporation(General Director:Ngo Trung Linh、本社:ベトナム・ホーチミン、以下:VietUnion(ベトユニオン)社)の株式を追加取得することで、出資比率を引き上げ、子会社化することを合意しました。
背景と目的
NTTデータグループは、中期経営計画として「グローバルブランドの確立とローカルプレゼンスの向上」を掲げ、海外各国での事業拡大に積極的に取り組んでいます。当社コア事業の一つであるペイメント分野では、成長が見込まれるAPAC(アジア太平洋)地域を中心に積極的な事業拡大を進めてきました。
ベトナムのSaigon Construction Corp(以下SCC)のグループ会社であり、当社が2011年から資本提携を行っているベトナムVietUnion社は、ベトナム中央銀行が発行する「決済代行ライセンス」に基づき、ベトナム全国に展開するコンビニエンスストア、家電量販店、ショッピングセンター、スーパーマーケットなどの大手加盟店チェーン4,000店舗近くを通じて、各種支払いを可能とするビルペイメントサービス「Payoo」を中心に展開しています。また、「Payoo」では、モバイルアプリ経由での支払い、およびベトナム国内の20以上の銀行によるインターネットバンキングを通じた支払いも可能となっています。同事業は、ベトナム国内における消費の活性化と、大手加盟店チェーンにおける地理的・時間的な支払いの利便性などに伴い、急成長を果たしており、現在年間10億USD以上もの取扱量を獲得するに至っています。さらに「Payoo」以外でも、VietUnion社は、高度な技術力を生かして、モバイルPOSシステム、交通機関向けスマートカードソリューション、収納企業向け集金人管理システム、ホーチミン市の1,700の学校における授業料の集金システムなど、先進的なサービスを展開しています。
上記背景のもと、マーケットのさらなる拡大と決済手段の先進化を見据え、決済をはじめとしたITサービスについて長年の経験を保有するNTTデータが、出資比率を引き上げ、子会社化する運びとなりました。
今後について
NTTデータは、ベトナム国内においては、子会社化後も引き続きSCCと協業しながら、VietUnion社の体制をより強固とすることにより、ビルペイメント事業のポジションを確固たるものにします。今後さらに増加が想定されるノンキャッシュペイメント領域においても、日本国内で30年以上にわたりサービスを提供している「CAFIS」のノウハウを活用しながらサービス拡充を図ることで、ベトナムの決済インフラ・サービスの発展に寄与していきます。
また、当社子会社であるマレーシアiPay88社、NTT DATA Hong Kong、NTT DATA Thailandなどと連携することで、日本企業などのAPAC進出を支援していきます。具体的には、APAC各国へ進出される加盟店に対しては、ベトナムでは「Payoo」の提供をするなど、各社が展開する現地の決済システムを提供していくとともに、金融機関向けには、イシュアー、アクワイアラ事業を各国で実施できる共同利用型サービスなどを提供していきます。
さらには決済の領域のみならず、決済サービスの利用加盟店に対して、NTTデータが保有するCRMソリューションなど、リテール向けソリューション・ノウハウの展開を目指していきます。
VietUnion社の概要
(1)商号 | VietUnion Online Services Corporation |
---|---|
(2)本社所在地 | No. 9 Dinh Tien Hoang Street, DaKao Ward, District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam |
(3)設立年 | 2008年 |
(4)資本金 | 189,280 百万ベトナムドン(約9.5億円) |
(5)代表者 | Chairman: 石塚 昭浩 |
(6)従業員数 | 約120名 |
(7)事業内容 | 割賦販売、公共料金等の請求収納代行サービス(ビルペイメント)や、プリペイド型ネット電子決済サービスの提供 |
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
TEL:03-5546-8051