複数の生体認証要素を活用した本人認証プラットフォーム提供の本格検討に着手
2016年9月16日
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
株式会社三井住友銀行
株式会社NTTデータ
Daon, Inc.
株式会社三井住友フィナンシャルグループ(取締役社長:宮田 孝一、以下「SMFG」)、株式会社三井住友銀行(頭取:國部 毅、以下「三井住友銀行」)は、株式会社NTTデータ(代表取締役社長:岩本 敏男、以下「NTTデータ」)、Daon, Inc.(Tom Grissen, CEO、以下「Daon」)と複数の生体認証を活用した本人認証プラットフォームによるサービスの事業化を目的としたMOU(覚書)を締結しました。
同サービスの本格検討を行い、関係当局の認可等を前提に、2017年春のサービス開始を目指します。
1.背景
現在、世界的にオンラインサービスでの本人認証はID・パスワードが主に使用されていますが、セキュリティーや利便性の点で、スマートフォン等を活用した生体認証への移行が進んでいます。現状、利用者側は、サービス個々にID・パスワードもしくは生体情報を設定する必要があり、複数サービスの認証情報を記憶し使い分ける必要があります。また、サービス提供事業者側は、個社ごとに認証機能を構築しており、システム投資および運用が必要な状況です。
2.サービスの概要
SMFGはこれまで提供してきました金融仲介機能に加えて、生体情報を活用して個人と事業者間でアカウント情報を紐づける、認証の仲介機能をサービス提供することで、各種サービスへのシームレスなアクセス環境を目指します。
本取組で提供する新たなスマートフォンアプリ上で、認証の仲介機能を提供し、シームレスな各種サービスへのアクセス環境を目指すため、各社の以下のような強みを生かします。
- 三井住友銀行
信頼性・安全性を重視した銀行システムの構築・運用実績、生体認証を活用したATMなどセキュリティーレベルを意識した本人認証のノウハウ
- NTTデータ
金融・公共分野における社会インフラとなるようなオンラインサービスの構築ノウハウ
- Daon
各種生体認証ソリューションの精度検証、複数生体認証を活用したグローバルなサービス提供のノウハウ
サービスの提供・利用時に適切な認証を行える基盤を提供することで、エンドユーザのお客さま、サービス提供する事業者に以下のようなメリットの提供を目指します。
エンドユーザのお客さまのメリット
- ID/パスワード管理が無くなり、管理するストレスから解放されます
(一人当たりのID/パスワードは平均約14個注)
- 注2012年トレンドマイクロ社調査
- 認証に利用する生体情報(指紋、顔、声など)を選択し、より安全なログインを実現します
- 各種サービスのID/パスワードの都度入力が不要となります
- 各種サービスに対し、基本情報の一括登録可能となり、都度の情報登録の手間が無くなります
(氏名、性別、住所、電話番号など)
サービス提供事業者のメリット
- 自社での生体認証システム構築・運用が不要です
- なりすましやアカウント乗っ取り対策となり、安心できるサービス利用環境の提供が可能となります
- 自社サービスに適した、認証レベルの設計が容易となります
- サービスへのアクセスのしやすさ向上による、休眠していたユーザの掘り起こしが可能となります
- ユーザのID連携作業の簡素化による、他事業者とのAPI連携サービスのユーザ利用活性化につながります
3.今後の展開について
関係当局の認可等を前提に、2017年春にサービス開始を予定しており、SMFG、NTTデータが提供するサービスのみならず、他の金融機関やEC事業者などのお客さまを対象にサービスの提供や、法人向けの社内認証サービスの提供などを目指します。国内展開を踏まえ、グローバル展開も視野にした検討を行います。
参考
Daon概要
Daonはアイルランドに本社を置き、複数の生体情報技術を組み合わせて、安全・安心かつ簡単に、お客さまを認証して個人を特定するサービスを、グローバル市場で企業・組織に提供するリーディング・カンパニーです。企業・組織とそのサービスを受けるスマートフォンご利用のお客さまに、利用される環境、お好みに合わせて、複数の生体情報の組み合わせを選んで頂くことで、安全・安心・簡単をご提供いたします。
日本では、出入国管理にDaonのサービスが採用され、他国においてはオンラインバンキング、出入国管理、移民管理、社員証明、国民ID、旅券、ビザ、運転免許証、選挙の有権者登録などに、提供する生体認証プラットフォームが活用されています。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
戸田
TEL:03-5546-8051
Daon, Inc.
ジャパンオフィス代表
中村
TEL:03-5968-7073