LINEを活用したギャンブル依存症問題に関する啓発サービス開始

ニュースリリース/NTTデータ

2018年1月18日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、ギャンブル依存症問題の専門家や精神医学の専門医らと共同で、「ギャンブル依存に関する危険度セルフチェックツール」を開発し、LINEを活用したギャンブル依存症問題に関する啓発サービスとして、2018年1月18日から提供開始します。

現在、日本国内におけるギャンブル依存症注1の疑いのある人は、厚生労働省の調査結果(2017年9月公表)を基に単純計算すると、約320万人に上ると推計されています。

本サービスでは、コミュニケーションツールとして広く普及しているLINEを活用し、これまでギャンブルへの依存を病気と認識していなかった方に気付きを与え、ギャンブル依存にお困りの方々が最寄りの専門機関へ相談に行くことを促す等、ギャンブル依存の予防と回復を支援します。

今後は、ギャンブル依存症の対策に取り組む30の自治体や企業・団体等への導入を目指すとともに、政府が推進する統合型リゾート(IR)の実現も見据えて、ITを活用した社会問題の解決に積極的に貢献していきます。

背景

特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(2016年法律第115号)の成立を契機に、ギャンブル依存症問題が脚光を浴びています。国としては、2016年から2017年にかけギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議を複数回開催する等、今まさにギャンブル依存症対策に取り組もうとしています。厚生労働省の調査(2017年9月中間発表)によると、日本国内におけるギャンブル依存症の疑いのある人は、推計約320万人に上ると言われており、ギャンブル依存症対策はいまや必要不可欠と考えられます。

NTTデータは、約30年に渡り、公営競技・遊技等の業界に対し、システムインテグレーターとしてシステム構築等の面で貢献してきました。ギャンブルに深く依存してしまうファンがいる現状を真摯に捉え、ギャンブルに関する正しい知識を持ってもらうことで業界全体の健全な持続的発展に貢献したいと考え、LINEを活用したギャンブル依存症啓発サービスの企画・開発に至りました。ファーストユーザーとして、「一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会」が開設するLINE@アカウント上でサービスを提供します。

【図】

図:サービス画面イメージ

サービス概要(特長)

目的

依存症対策には、「予防」と「回復」両面の支援が必要であり、本サービスは以下の目的で提供します。

  • 幅広い層にギャンブル依存症に関する正しい知識の理解を促す
  • 診療を受けるための専門機関の基本情報を提供する

提供方法

NTTデータがサービスを提供する自治体、事業者等のLINE@アカウントと友だちとなることで、本サービスのコンテンツを利用することが可能です。

利用者

主に20~30代のギャンブル依存症が疑われる方々およびその家族を想定しています。

本サービスのコンテンツ

  1. (1)ギャンブル依存に関する危険度セルフチェック(計8問の設問でギャンブル依存の危険度を計測)
  2. (2)ギャンブル依存症に関する基礎情報の提供
  3. (3)専門機関(病院、クリニック、公的な相談機関)および民間の回復施設に関する情報提供
  4. (4)啓発メッセージ配信(1日1通)
  5. (5)ヘルプ/お問い合わせ
  • 今後、必要に応じて機能追加予定。

監修

以下の有識者の監修のもと、本サービスの開発をしています。

  • 一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表注2
  • 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 松本俊彦部長注3
  • 筑波大学大学院 森田展彰准教授注4

今後について

本サービスはギャンブル依存症の対策に取り組む30の自治体や企業・団体への導入を目指します。また、政府が推進する統合型リゾート(IR)の実現を見据えたギャンブル依存症対策に加え、自殺・児童虐待・いじめ等の社会問題の解決に向けても、ITの活用を通じて積極的に貢献していきます。

注釈

  • 注1ギャンブルに関する依存の問題について、医学上は「ギャンブル障害」と定義されていますが、本サービスでは「ギャンブル依存症」と呼称します。
  • 注2一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表。現在は、ギャンブル依存症の啓発活動、青少年に対する予防教育、ギャンブル依存症患者の回復支援を中心に活動を行っている。
  • 注3国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部 部長。薬物依存症の治療プログラムSMARPPの開発と普及に関する研究、ならびに自傷行為の臨床研究、心理学的剖検の手法を用いた自殺の実態解明に関する研究を行う。
  • 注4筑波大学大学院 人間総合科学研究科 ヒューマン・ケア科学専攻 社会精神保健学分野 准教授。専門領域は、司法精神医学/精神衛生学。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
大島
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ITサービス・ペイメント事業本部
ライフデジタル事業部
eライフ統括部
木村、筒井、佐藤
TEL:050-5546-2016