NTTデータとNTT東日本関東病院、胸部CTの診断プロセスへのAI画像診断技術の適用を目指し、共同検証を開始

ニュースリリース/NTTデータ

2020年12月7日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(代表取締役社長:本間 洋、以下:NTTデータ)とNTT東日本関東病院(院長:亀山周二)は、NTTデータの胸部CT画像を対象としたAI画像診断支援ソリューションのプロトタイプ検証を共同で開始し、2021年1月より実際の診断プロセスに適用する本格検証を行います。

本検証では、NTTデータが開発したAI画像診断支援ソリューションを用いて、NTT東日本関東病院で撮影された胸部CT画像から胸部全体の異常箇所の自動検出および診断性能の評価を行います。

NTTデータとNTT東日本関東病院は本検証の結果を踏まえ、実際の診断業務で本AI画像診断支援ソリューションを取り入れた際の医師の負担削減効果を検証するとともに、いまだ猛威を振るうCOVID-19の自動検出にも本技術を適用することを目指します。

背景

世界的な医師不足が問題視される中、昨今のCOVID-19の流行によりさらに医師や医療従事者への業務負担が深刻化しています。本検証が対象にしている胸部CTは、通常の健康診断等にとどまらず、COVID-19肺炎患者の重症度等を診断する際にも用いられており、胸部CT画像の効率的な診断業務での活用が昨今特に求められています。

そこでNTTデータとNTT東日本関東病院は、肺炎等を含む肺の異常箇所を胸部CT画像から自動検出できる AI画像診断支援ソリューションを開発し、当該AI自体の診断性能を検証することに加え、医師による実際の業務プロセスに適用した際の負担削減の可能性について検証することになりました。

図1:AI画像診断ソリューションの適用対象

図1:AI画像診断ソリューションの適用対象

本検証について

目的
  • NTTデータが提供する学習済みAI画像診断支援ソリューションを用いて実際の患者データ(胸部CT画像)を解析し、胸部全体の異常箇所をどの程度の精度で自動検出できるかを検証
  • 将来的に実際の診断業務に組み込むことでどの程度医師の負担削減になるか、組み込む際の課題の洗い出し
対象データ2020年1月から12月までに、撮像されているNTT東日本関東病院の患者の胸部CT
検証方法学習済みのAI画像診断支援ソリューションを用いて対象データを解析し、肺炎等を含む胸部全体の異常箇所の自動検出および診断性能の評価を行います。
実証期間2021年3月31日まで

NTTデータのAI画像診断支援ソリューションについて

図2:AI画像診断ソリューション画面例

図2:AI画像診断ソリューション画面例

今後について

NTTデータとNTT東日本関東病院は、本検証の結果を踏まえ、実際の医師の診断業務においてAI画像診断ソリューションを用いた作業効率を向上させるための検討を進めます。本検証実施後の、第一段階として肺を対象としたAI画像診断支援ソリューションのプロトタイプの業務適用を2020年度から2021年度にかけて計画しており、本格的な導入を2022年度以降に検討しています。さらに、現在のアルゴリズムでは特定疾患を特定するものではありませんが、検証の結果を踏まえ、いまだ猛威を振るっているCOVID-19などの特定疾患の特定も自動検出し、感染拡大予防および医療現場の負担削減を目指します。

注釈

  • 本文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
田中
TEL:050-3644-3022

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術開発本部
ヘルスケアAIセンタ
岡田、加藤
E-mail:healthcare-ai@kits.nttdata.co.jp

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