「家族の口座取引を見守るサービス」を西日本シティ銀行へ提供開始 ~あらゆる世代のためのフィナンシャルインクルージョンに向けた取り組み~

ニュースリリース/NTTデータ

2021年3月23日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、金融機関向けバンキングアプリ「My Pallete®」のオプションサービス「家族の口座取引を見守るサービス」注1をファーストユーザーとなる株式会社西日本シティ銀行(以下:西日本シティ銀行)に2021年3月26日より提供開始します。
本サービスは、預金引き出しを含む各種取引を行った際に、家族などの見守る側のスマートフォンアプリに通知が届くサービスです。シニア世代から若年層まであらゆる世代の口座取引を対象としており、詐欺被害や使い過ぎの抑制に貢献します。
今後も複数の銀行で利用が予定されており、NTTデータは本サービスを2024年までに20以上の金融機関へ提供することを目指します。また本サービスの提供をはじめ、あらゆる世代に対応するフィナンシャルインクルージョン(金融包摂)注2の実現に向け取り組みを進めます。注3

背景

日本は世界においても類を見ない超高齢化の進展によって、高齢者の金融取引や資産管理に関するさまざまな課題が浮き彫りになっています。金融サービスにおいても、これらの課題への対応が急務であり、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「顧客本位の業務運営の進展に向けて」注4では、高齢顧客、特に認知判断能力の低下した顧客に対する対応を強化・改善が提言され、あらゆる立場の顧客を取り残さない金融包摂に基づいた金融サービス提供の重要性が再認識されました。
NTTデータでは、こうした動きをとらえ、金融取引に不安を抱える利用者とその家族に向けた本サービスを開発し、ファーストユーザーとして西日本シティ銀行へ2021年3月26日より提供を開始します。

概要(特長)

本サービスは、預金引き出しを含む各種取引を行った際に、家族に取引の通知が届く仕組みを備えています。これにより高額の引き出しなどの不自然な資金移動の状況を家族が把握できるため、詐欺被害や使い過ぎの抑制に繋がります。また、取引の通知・照会範囲は、利用者自らが設定することが可能なため、見守られる側の本人意思を尊重します。本サービスのこれらすべての機能について、特許申請済みです。
このたび、西日本シティ銀行から、本サービスの高齢者の課題解決を図れる点や多様なニーズに対応できる点を評価され、採用に至りました。

図:サービスイメージ

利用シーンの例

  • ・1人暮らしの親の預金取引が心配な家族
  • ・夫婦間での預金取引状況の共有
  • ・進学等により離れて暮らす子供の預金取引の把握

今後について

NTTデータでは、家族間だけの見守りだけでなく、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業に代表される公的事業による高齢者の金銭管理の見守りへの適用や、民事信託における信託監督人も含めた財産管理情報の共有化への応用を検討中で、既に有識者や金融機関との議論を開始しています。さらに金融ジェロントロジー(金融老年学)注5の考え方も踏まえ、あらゆる世代に対応するフィナンシャルインクルージョン(金融包摂)の実現に寄与する価値創出に取り組んでいきます。

注釈

  • 注1NTTデータ2019年11月27日ニュースリリース「家族の口座取引を見守るサービスの提供開始へ」
    https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2019/112700/
  • 注2フィナンシャルインクルージョン(金融包摂)とは、誰もが取り残されることなく金融サービスへのアクセスができ、金融サービスの恩恵を受けられるようにすることを意味します。
    https://www.fsa.go.jp/inter/etc/20190606/20190606.html
  • 注3NTTデータのフィナンシャルインクルージョン取組・構想について、弊社公式HP「DATA INSIGHT「デジタルで叶える人生100年時代の金融包摂」にて詳細を紹介しております。併せてご覧ください。
    https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2021/032302/
  • 注4金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書の公表について
    https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20200805.html
  • 注5金融ジェロントロジー(金融老年学)とは、老年学(ジェロントロジー)、行動経済学、金融などの分野と学際的に研究する学問で、老齢期における金融経済活動の課題解決を目指すものです。
    金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」にて「高齢顧客保護のあり方については、顧客本位の業務運営を徹底しつつ、業態を問わず金融業界として横断的に、金融ジェロントロジーの進展に応じて見直していくことが必要と考えられる。」と提言されるなど、高齢社会を見据えた金融サービスを検討する上で、注目を集めています。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
宮尾
TEL:050-3646-2104

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第四金融事業本部
e-ビジネス事業部
e-ビジネス営業統括部
ビジネス創発担当
藤田、竹田
TEL:050-5546-8230

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