持株会社体制への移行および国内事業会社の設立について

報道発表

2023年5月12日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、当社)は、国内事業のさらなる成長を目指して、本日付の取締役会において、NTTデータの国内事業に係る吸収分割契約(以下、本吸収分割契約)を株式会社NTTデータ国内事業準備会社(以下、準備会社)との間で締結することを決議し、同契約を締結しました。本吸収分割契約により、準備会社は当社から国内事業を承継し、新たに国内事業会社として7月1日から事業を開始します。また、同日から、当社は持株会社となり、新たな国内事業会社と昨年10月に設立した海外事業を統括するNTT DATA, Inc.を傘下に置く持株会社体制に移行します。
なお、上記体制への移行は、2023年6月開催予定の当社の第35回定時株主総会で承認されることを条件としています。

1.取り組みの経緯

当社は、グローバルを展望した事業環境の変化を踏まえ、お客さま事業の成長に貢献し、長きにわたり社会インフラを支える真のTrusted Global Innovatorとなるため、これまでにNTT Ltd.との海外事業統合および持株会社体制への移行を発表し注1、2022年10月1日から海外事業会社である株式会社NTT DATA, Inc.による事業を開始しています。また、持株会社体制への移行に向けた準備として、11月1日に準備会社を設立し、2023年2月22日には、7月1日以降の持株会社の名称を「株式会社NTTデータグループ」、国内事業会社の名称を「株式会社NTTデータ」とすることを決定しました注2
これら取り組みの経緯を踏まえ、本日付の取締役会で本吸収分割契約締結に関する決議を行いました。6月開催予定の定時株主総会での承認を条件として、2023年7月1日より当社グループは持株会社体制へ移行し、同日、傘下に国内事業会社を設立します。

2.持株会社体制への移行について

これまで当社の日本国内の事業は継続的に拡大し、海外においても事業統合により急激に事業が拡大しています。これらの状況を踏まえて、当社は今後のさらなる事業拡大に向けたグローバル経営体制にシフトし、グローバルを前提とした戦略の下で国内・海外のニーズ、商習慣、法規制を踏まえてイノベーション、マーケティング、ガバナンス、デリバリの仕組みを構築し、事業環境の変化に迅速に対応することが急務であると考えています。
この状況に向けた対応として、現在のNTTデータは当社グループの持株会社としてグループ全体最適の視点からグループ事業戦略の策定・遂行、経営管理、ガバナンス確保等に注力し、グループ全体の企業価値向上に努めます。また、競争力の源泉である技術の研究・開発、戦略投資、国内・海外で活用可能なオファリングの展開支援等の機能を集約し、One NTT DATAとしての総合力発揮をリードします。

3.国内事業会社の設立について

当社グループの国内事業は順調に拡大し、2023年3月期には1.6兆円を超える事業規模となっています。今後も国内マーケットのニーズ拡大・多様化に対応するべく、準備会社に当社の国内事業を承継し、さらなるケイパビリティ強化とサービス向上を図ります。また、創業以来の“情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する”というグローバル共通の企業理念の下、お客さまと長年培ってきた信頼関係をより一層深めていきます。

<移行イメージ>

<移行イメージ>

4.新体制における組織改編

新体制移行後、各社において一部組織再編も実施した上で以下の体制となります。

4-1. 株式会社NTTデータグループ(持株会社)

株式会社NTTデータグループは、持株会社および上場会社として必要なコーポレートスタッフ組織の他、グローバル共通のイノベーション、マーケティング、ガバナンス強化・推進組織、競争力の源泉である技術の研究・開発組織を置き、戦略投資を含むグローバル横串での連携・強みづくりのための取り組みを推進します。

コーポレートスタッフ組織

  • コーポレート統括本部
    コーポレート機能を有する組織を一元管理し、グループ全体の事業戦略の策定・モニタリングを行うとともに、サステナビリティ経営、グローバルでの戦略的な人事・人財戦略、戦略的プロキュアメント(調達)、グローバルITの最適化等を推進します。
  • グローバルマーケティング&コミュニケーション本部(名称変更)
    グローバルマーケティング本部から組織名称を改め、NTTデータグループの企業活動に関する社内外への発信を行うコーポレートコミュニケーション機能を強化し、お客さまやパートナーをはじめとするステークホルダーとのより一層のパートナーシップ強化を図ります。
  • グローバルガバナンス本部
    法務、知的財産、リスクマネジメント、災害対策等の機能を集約し、当社グループ全体のビジネスを支えるガバナンスやコンプライアンスに関する方針策定を行います。また、適切なモニタリングやグループ会社のマネジメントを通じてグローバルガバナンス強化を推進します。
  • グローバルイノベーション本部
    クラウド、セキュリティ等の横断的な技術領域での競争力強化、グローバル横串での連携促進、グローバルベンダーとのアライアンス強化を担い、将来のビジネス創出に向けた戦略的な投資をグローバル全体で推進します。
  • コンサルティング&アセットビジネス変革本部
    コンサルティングビジネスの強化、アセットベースビジネスの進化に向けた事業変革や人材育成の仕組みを全社的に構築しリードします。また、国内事業会社にも同名の組織を配置した上、各事業分野と連携し、インダストリ共通で活用可能なコンサルティングやアセットベースのオファリングの展開支援を行います。

コストセンタ

  • 技術革新統括本部
    グローバルでのビジネスに向けて、クラウド、ソフトウエア生産技術、サイバーセキュリティ、データ&インテリジェンス等の先進的な技術の研究・開発、基盤提供および技術支援を行い、グループ全体での生産性および競争力を最大化します。
対外公表組織機構図(2023年7月1日現在)

4-2.株式会社NTTデータ(国内事業会社)

株式会社NTTデータは、国内事業会社として以下の組織を置き、当社の事業を承継・継続するとともに、さらなるサービス向上と成長を目指します。

コーポレートスタッフ組織

  • 経営企画本部(新規設置)
    国内事業会社としての統合的な戦略および分野横断戦略の立案を行い、その実行を推進します。また、人事、財務およびマーケティング・広報機能等も担います。
  • 業務統括本部(新規設置)
    デジタル技術を活用し、国内事業を支えるコーポレート機能の向上と効率化を図ります。また、国内事業の競争力を高める戦略的プロキュアメント(調達)を推進します。
  • ソーシャルデザイン推進室
    これまで培ってきた当社の知見を結集し、社会の持続的成長・発展に寄与するために、新しい発想で社会の要請を先取りしたお客さまや他企業とも連携し、生活者起点での新たな「しくみ」と「価値」を創発していきます。

公共・社会基盤分野

分野内の組織は全て国内事業会社に移り、現在の事業を承継・継続します。

金融分野

分野内の組織は全て国内事業会社に移り、現在の事業を承継・継続します。

法人分野

分野内の組織は全て国内事業会社に移り、現在の事業を承継・継続します。加えて、以下の組織改編を行います。

<法人分野における組織改編>

法人分野においては、現中期経営計画の目指す姿を「先進テクノロジーを活用したお客さま事業・業界の構造変革のパートナー」と位置づけ、業界のデジタルアジェンダの構想から、変革道筋の提示、その実行、成果創出までをエンドツーエンドで担い、お客さま提供価値の最大化を追求する事業運営を行っています。
この度、「インダストリの未来像を予見し、あるべきビジネスの姿をお客さまと描き、エンドツーエンドでお客さまに価値提供」する組織として、これまでの「インダストリ統括事業本部」をインダストリ軸での知見、専門性を蓄積・発揮しやすい単位に見直し、以下を新設します。

  • 第一インダストリ統括事業本部(新規設置)
    配下に「自動車」「機械・電機・建設」「交通・観光・エンタメ」「メディア・情報サービス」の各事業部を設置します。
  • 第二インダストリ統括事業本部(新規設置)
    配下に「流通・小売」「食品・飲料・CPG」「製薬・化学」の各事業部を設置します。

テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野

分野内の組織は全て国内事業会社に移り、現在の事業を承継・継続します。加えて、以下の組織改編を行います。

<テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野における組織改編>

テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野においては、お客さまビジネスの価値創出にあたり、ユーザーをありたい成功状態の実現に導くための行動支援およびCX高度化に「デザインアプローチ」が欠かせない要素となっています。
この度、これまでの「テクノロジーコンサルティング事業本部」の組織名称を「デザイン&テクノロジーコンサルティング事業本部」に変更し、より一層お客さま提供価値の最大化を追求する事業運営を行っていきます。併せて、デザインおよびテクノロジーコンサルティング人財の獲得、育成を促進し、サービスデザインと先進テクノロジー(Data&Intelligence、SoE)を起点とした伴走型のコンサルティングサービスの対応力を強化します。

対外公表組織機構図(2023年7月1日現在)

5.吸収分割契約について

本吸収分割契約により、国内事業の承継に必要な資産、負債、契約、許認可・認証等の権利義務が国内事業会社に承継されます。これにより、持株会社であるNTTデータグループと国内事業会社であるNTTデータの概要は以下の通りとなります。
なお、本吸収分割契約の効力発生につきましては、2023年6月開催予定の当社の第35回定時株主総会で承認されることを条件としています。

株式会社NTTデータグループ

(1) 名称 株式会社NTTデータグループ
(2023年7月1日付で「株式会社エヌ・ティ・ティ・データ」から商号変更予定)
(2) 所在地 東京都江東区豊洲三丁目3番3号
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 本間 洋(予定)
(2023年6月に開催されるNTTデータの株主総会で取締役を選任した後、当該株主総会後に開催される取締役会で代表取締役社長を正式決定する予定)
(4) 事業内容 NTTデータグループ全体の戦略策定・推進(マーケティング、イノベーション、戦略投資含む)、経営管理、技術開発及びガバナンス確保等
(5) 資本金 142,520百万円(2023年3月31日現在)
(6) 決算期 3月31日

株式会社NTTデータ

(1) 名称 株式会社NTTデータ
(2023年7月1日付で「株式会社NTTデータ国内事業準備会社」から商号変更予定)
(2) 所在地 東京都江東区豊洲三丁目3番3号
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 佐々木 裕(予定)
(2023年6月に開催される国内事業分割準備会社の株主総会で取締役を選任した後、当該株主総会後に開催される取締役会で代表取締役社長を正式決定する予定)
(4) 事業内容 コンサルティング、統合ITソリューション、システム・ソフトウェア開発、メンテナンス・サポート等
(5) 資本金 500百万円(予定)
(6) 決算期 3月31日

詳細は下記資料をご覧ください。
適時開示資料

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株式会社NTTデータ
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