ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤の実現に向け、13社でコンソーシアムを発足
2017年8月15日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)は、当社が事務局を務める「ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤実現に向けたコンソーシアム」について、貿易関係者である銀行・保険・総合物流・輸出入者等の各業界を代表する13社とともに、2017年8月30日に発足することとなりました。
本コンソーシアムでは、書面による手続きのため多くの人手を介して行われることが課題となっている企業や業態を跨ぐ情報連携を、ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤により円滑に実現し、多くの貿易企業における事務手続きの効率化/迅速化/利便性の向上を図ることを目指していきます。
なお、ブロックチェーン技術を活用した貿易業務に関するコンソーシアムは日本においては初めての試み注1となります。
背景
現在、貿易業務において、個社・業態ごとのシステム化は進んできていますが、それぞれが独立した状態であることから、企業や業態を跨ぐ情報連携はFAXや電子メールなど書面による手続きが中心であり、多くの人手を介して行われることが多く、貿易にかかるサプライチェーン全体の効率化の実現が課題となっていました。
NTTデータではFinTechのコア技術のひとつであるブロックチェーンを活用し、貿易関係者における事務の手続き効率化および利便性向上を目指し、信用状取引(フェーズ1)注2、保険証券(フェーズ2)注3と2件のPoC注4を重ねてきました。その結果、貿易業務全体へブロックチェーン技術を適用することの有効性と課題が確認されたことから、広く各業態の貿易関係者の参加を仰ぎ、フェーズ3としてブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤の実現に向けた検討とPoCを実施するためのコンソーシアムを発足することとなりました。
コンソーシアム概要
本コンソーシアムは、業態を横断して貿易関係者の参加を仰ぎ、ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤の実用化に向けたPoCを通じて、実現に向けた企業や業態を跨いだ課題への対応を検討していきます。
活動期間:
2017年8月~2018年3月(予定)
活動内容:
- 実用化に向けた課題への対応の検討
- 業務効率性を含む実業務への適用可能性検証
- 将来のシステム化の検討 等
図:コンソーシアム活動のスコープ
参加企業について(五十音順、敬称略)
本コンソーシアムへの参加企業は、以下の通りです。
- 川崎汽船株式会社
- 株式会社商船三井
- 双日株式会社
- 損害保険ジャパン日本興亜株式会社
- 東京海上日動火災保険株式会社
- 豊田通商株式会社
- 日本通運株式会社
- 日本郵船株式会社
- 丸紅株式会社
- 株式会社みずほフィナンシャルグループ/株式会社みずほ銀行
- 三井住友海上火災保険株式会社
- 株式会社三井住友銀行
- 株式会社三菱東京UFJ銀行
今後について
NTTデータでは、本コンソーシアム活動を通じて、業態横断的な貿易業務における課題を解決し、ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤の実用化につなげていきます。
注釈
- 注1NTTデータ調べ
- 注22016年7月12日付ニュースリリース「国内初、貿易金融をテーマとしたブロックチェーン適用に関する実証実験の完了について」
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/071200.html - 注32017年4月26日付ニュースリリース「保険証券へのブロックチェーン技術適用に関する実証実験の完了」
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/042401.html - 注4PoCとは、Proof of Conceptのことであり、新しい概念や理論、原理などが実現可能であることを示すための前向きな試行のことです。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
TEL:03-5546-8051