牛の個体データで畜産農家の経営判断をサポートする「U-Cash Pro™」の大規模畜産農家への提供を開始
トピックス
2023年4月6日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(代表取締社長:本間 洋、以下:NTTデータ)は、デザミス株式会社(代表取締役兼CEO:清家 浩二、以下:デザミス)とともに、2023年3月より、牛の個体データで畜産農家の経営判断をサポートするサービス「U-Cash Pro™」(読み:ユーキャッシュプロ、以下:本サービス)の大規模畜産農家への提供を開始しました。本サービスは、牛の個体情報や売買データを集約することで多角的な分析が可能となり、畜産農家の原価管理・決算・財務関連作業を高度化します。酪農・肥育・繁殖すべての経営において利用でき、個別の要望に応じた機能のカスタマイズが可能です。
NTTデータはデザミスと、畜産業界を活性化させ社会課題や地域課題を解決することを目的として業務提携契約を締結します。本サービスは協業の取り組みの第一弾となります。
すでに複数の畜産農家の採用が決定しており、今後全国の畜産農家への幅広い提供を目指します。
背景
近年、牛の畜産業界において、品質や安全性への要求が高まっており、競争力を維持するためには生産管理の強化が不可欠となっています。また、1農家当たりの平均飼育頭数が増加し大規模化が進んでおり、これまでのアナログな飼育方法では人手が圧倒的に不足することから、農家単独での取り組みには限界があります。
そこでNTTデータはこのような課題を解決するため、畜産経営における専門性やノウハウを有するデザミスと業務提携契約を締結し、ともに畜産業界の活性化に取り組むこととしました。協業の第一弾として、畜産経営にかかわる一連のプロセスを共同で改善し、経営の高度化を実現する「U-Cash Pro」の提供を2023年3月より開始しました。
概要
本サービスは、畜産農家の経営にまつわるすべての情報を集約し、原価管理や決算作業、経営計画検討に必要な情報を出力します。具体的には、導入日、飼育日数といった牛の個体情報を「U-motion注1」から自動で取得します。仕入れや売り上げの数値情報を本サービスに入力し、これらの情報を掛け合わせることで、牛の飼育コストや現在価値の算出が可能となります。さらに、AI-OCR「DX Suite注2」との連携も可能なため、請求書などの伝票データの手入力による作業ミスを減らし、正確なデータをもとにした経営管理を実現します。本サービスでの分析結果はエクセルやCSVといった互換性が高い形式での出力ができ、会計ソフトとの連携が可能です。
畜産農家における経営分析は従来、手作業や経験則に頼らざるを得ない状況でしたが、本サービスの導入によりデータの自動取得や最新の情報に基づいた経営判断が可能となります。さらに個別の要望に応じて、インプット情報と分析方法を畜産農家自身が自由に設定するカスタマイズを可能とし、多角的な経営判断を実現します。
本サービスの詳細はU-Cash公式Webサイトより確認可能です。(https://u-cash-nttdata.com/)
- 注1U-motionは、牛の首に取り付けたセンサーが牛の行動をモニタリングし、反芻・動態・横臥・起立等の牛の主要な行動を24時間365日記録することで、牛の健康状態をリアルタイムに把握できるサービスです。集積された行動データを用いて、人工知能が牛の異変を自動で検知し、疾病・発情・起立困難等の場合はアラートで通知します。
https://www.desamis.co.jp/product
2社の役割は下記のとおりです。
デザミス
牛の行動モニタリングツール「U-motion」の提供および、U-Cash Proへの「U-motion」登録データの連携
NTTデータ
U-Cash Proの開発・提供
今後について
NTTデータは今後もデザミスとともに畜産業界向けのサービス開発を進め、U-Cashの機能拡充を行うことで畜産業界を活性化させ社会課題や地域課題の解決を目指します。
注釈
- 注2 https://dx-suite.com/
- 「U-Cash Pro」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
- 「U-motion」は日本国内におけるデザミス株式会社の商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
前田、森
E-mail:u-cash@am.nttdata.co.jp