金融機関独自サービスのシェアリングを可能とするアプリ「My Pallete3.0」を全国30金融機関に向けて提供開始

~金融機関ごとの戦略を支援するサービスで利用者1500万人を目指す~

トピックス

2023年4月28日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、30金融機関が採用し約1000万人注1が利用する金融機関向けバンキングアプリ「My Pallete®」について、新たに金融機関独自サービスをシェアリングできる機能を備えた「My Pallete3.0」を2023年9月より提供します。
My Pallete3.0では、外部のサービスとの接続を容易にする機能を提供することにより、金融機関は自行のアプリ上に周辺金融機能(証券、クレジット等)や非金融領域サービス等の新サービスを素早く構築でき、金融機関ごとの状況・戦略に応じた様々なコンテンツを提供できます。
更に、My Pallete3.0は、構築した新サービスについて金融機関同士で相互利用ができるため、My Palleteを利用する全ての金融機関は、一つの金融機関が構築した“ベストプラクティス”な新サービスをスピーディーに自行のアプリに組み込んで提供することが可能です。
第一弾として、2023年9月からシングルサインオン機能(OpenID Connect)や、デジタルマーケティングシステム接続機能の提供を開始し、国内地銀15銀行(北海道銀行、岩手銀行、七十七銀行、きらぼし銀行、福井銀行、北陸銀行、京都銀行、池田泉州銀行、鳥取銀行、山陰合同銀行、四国銀行、大分銀行、西日本シティ銀行、福邦銀行、愛知銀行)が導入を検討しています。
今後、NTTデータは2026年までにMy Palleteを利用する全30金融機関の導入および、総利用者数1500万人を目指します。国内金融機関の個人リテールDX、ひいては日本の各地域社会のデジタル化の実現に寄与していきます。

背景

近年、金融機関の個人向けのデジタルチャネルの変化が加速しており、脱自前主義、データ起点の戦略への対応、営業店チャネルとアプリチャネルを活かした顧客体験の構築などへの注力が求められています。
一方、デジタルチャネルの構築や運営には、デジタルマーケティングや顧客体験デザインなど、それぞれの領域ごとに高いスキルが求められ、金融機関が独自ですべての領域を網羅し、成長させるのは難しいという課題があります。
NTTデータは金融機関が抱える課題を解決するため、バンキング体験やセキュリティなどの共通的な領域の共同利用バンキングアプリから更に進化させ、それぞれの金融機関の独自サービスが自由に構築でき、構築したサービスを金融機関同士で相互利用できるアプリをビジョンとする「My Pallete3.0」のサービス提供に向けて開発を開始しました。

My Pallete3.0概要・特長

My Pallete3.0は、それぞれの金融機関の独自サービスが自由に構築でき、構築したサービスを金融機関同士でシェアリングできるバンキングアプリサービスです。大きく以下3種類の価値を提供します。

1.【コネクティビティ】外部サービスと組み合わせた金融機関独自サービスが構築できる

これまでのMy Palleteは、共同利用型サービスとしてバンキングアプリ上の機能(振込やATM入出金など)の提供を主としてきました。
My Pallete3.0では、新たな機能としてシングルサインオン機能(OpenID Connect)やIDaaS機能、ミニアプリ機能など、さまざまな外部サービスとの接続を容易にする機能を提供します。これらの機能により、金融機関は共同利用型のコンテンツ以外の金融機関の戦略に応じた様々な新サービスを自行のアプリ上に素早く構築できます。
構築できる新サービスは、既存のバンキング体験は勿論、「周辺金融デジタルサービス(証券、クレジット等)とのシームレスな体験」や、「金融と非金融を掛け合わせた新サービス」、「営業店タブレットサービスとバンキングアプリが連携したOMO体験」などが挙げられ、バンキングアプリ利用者は既存のバンキングを超えたサービスを利用できるようになります。

2.【サービスシェアリング】金融機関独自サービスを金融機関同士で相互利用できる

My Pallete3.0では、金融機関は構築した新サービスを、My Palleteを利用する全ての金融機関と相互利用できるコンテンツ(相互利用コンテンツ)として、サービス提供する事ができます。他の金融機関は相互利用コンテンツを選択することにより、ベストプラクティスなサービスを自行のバンキングアプリに組込むことができます。
これにより、金融機関は新たな領域のサービスを自前で検討するよりもスピーディーに利用者に提供できます。

3.【データ活用】データを活用し顧客体験を進化できる

ユーザのアプリ操作ログ提供やデジタルマーケティングシステム接続に活用するため、APIやファイル形式の外部インターフェースを提供します。また、金融機関が顧客データからその特性を把握し、より分かりやすいアプリ画面を構築するためのパーソナライズUI機能を提供します。顧客の属性に応じたパーソナライズな通知や、子供から高齢者まで幅広い年齢層のそれぞれに応じた最適な画面UIを提供する事ができます。
さらに、金融機関のデータ活用をサポートするため、NTTデータが提供する、企業のデジタル変革プログラム「デジタルサクセス®プログラム」をベースに、バンキングアプリを起点としたデジタルチャネルの事業貢献の可視化やデータドリブン経営への支援サービスも行います。

図:My Pallete3.0 提供機能

図:My Pallete3.0 提供機能

今後について

My Pallete3.0の第一弾として、2023年9月にシングルサインオン機能やアプリ上操作ログデータ提供機能などを提供開始します。順次提供機能を拡充し、インターネットバンキング契約をしていないユーザへの利用拡大や非金融での提供価値拡大を実施し、2026年までに総利用者数1500万人を目指します。
本サービスは国内地銀15銀行(北海道銀行、岩手銀行、七十七銀行、きらぼし銀行、福井銀行、北陸銀行、京都銀行、池田泉州銀行、鳥取銀行、山陰合同銀行、四国銀行、大分銀行、西日本シティ銀行、福邦銀行、愛知銀行)が導入を検討しています。2026年までにMy Palleteを利用する全30金融機関の導入を目指します。
NTTデータは、「Open Service Architecture™(OSA)」注2のコンセプトに基づき、統合バンキングクラウド注3によるブッキングエリア(金融機関勘定系システム)の共同化・オープン化にくわえ、ユーザフロントエリア(銀行アプリ・インターネットバンキング)においても、共同化・オープン化を促進することで、金融ITのデジタルへの適応性・機動性と安心・信頼の両立の実現に貢献します。

注釈

  • 注1 30金融機関におけるインターネットバンキングを契約している総ユーザ数となります。
  • 注2 NTTデータ 2020年10月7日サービスインフォメーション「ニューノーマル時代に対応した新しい「金融ITオープン戦略」を発表~
    「Open Service Architecture™」により、国内最大のAPIエコシステムを整備し、金融ITのオープンイノベーションを実現~」を参照
    https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2020/100700/
  • 注3 NTTデータ2022年11月18日サービスインフォメーション「国内初の共同利用型勘定系システム向け「統合バンキングクラウド」を検討開始」
    https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2022/111800/
  • 「My Pallete」「デジタルサクセス」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

製品に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
e-ビジネス事業部
e-ビジネス営業統括部
e-ビジネス商品企画営業担当
高橋、渡辺、竹路、藤田
TEL:050-5546-2940