企業のサステナビリティに関する調査結果を公開
トピックス
2023年6月1日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、グローバルに展開するIT市場調査会社であるCCS Insightと2022年12月から2023年1月にかけて「企業におけるサステナビリティ」に関する調査を実施し、このたびその結果を公開しました。本調査は、環境、社会、経済、コーポレートガバナンスに重点を置いたサステナビリティの取り組みに携わる、世界各地の複数業種の上級管理職1,000名を対象に実施しています。
調査では、どの分野のサステナビリティが優先され、どの役割が最も影響力があるか、サステナビリティ・イニシアティブに対する投資の原動力、よりサステナブルな運営をしていくための課題、サステナビリティ・パートナーを選択する際の決定要因など複数の分野に焦点を当てています。
調査結果サマリ
本調査の結果、以下のポイントが判明しました。
- 意思決定者の58%が自社のサステナビリティ戦略に懸念を示している
サステナビリティに幅広い焦点が当てられているにもかかわらず、企業や組織はサステナビリティに対して具体的な定義と、最適なアプローチ方法の検討に苦慮していることが明らかになりました。また、意思決定者の58%が自社のサステナビリティ戦略の有効性に懸念を抱いています。 - サプライヤーが環境への取り組みについて適切な指標を提供していると回答した経営者は、3分の1未満である
回答者の4分の1超が、自社のサステナビリティに関する取り組みの主要な課題として、コストと不十分な投資対効果を挙げています。さらに、サプライヤーが環境への取り組みについて適切な指標を提供していると回答したのは意思決定者の3分の1未満であり、70%がパートナー企業は自社の取り組みを適切に伝えていないと考えています。
環境問題は注目を集めているものの、多くの企業は経済、社会、ガバナンスの問題を優先しています。これらの決定は取締役会レベルの責任であり、投資の主な動機はシニアリーダーの32%が挙げた「企業評価を向上させるため」、次いで30%が「規制遵守に必要なため」でした。 - 回答者の60%が、消費者がサステナブルな製品に対してより高いコストを支払うと回答
サステナブルな商品は値段が高くなると考えがちですが、回答者の60%は消費者がサステナブル製品に対して喜んでより高いコストを払うと回答しました。ただし、自社がサステナブルな原材料およびサービスにより支出を増やすべきであると考えている回答者は50%未満でした。これは、サステナブルな製品やソリューションをよりアクセスしやすく、可能にしていくためには、税控除や補助金といった政府のインセンティブなどが必要であることを示しています。 - 取り組みを進展するためには、サステナビリティ対応に実績がある革新的なサプライヤーの支援と、透明性の高い測定や影響報告を行うためのツールが必要である
最新化されたインフラとともに再生可能エネルギーの改善、アプリケーションシステム、IT運用プロセスは、いずれもサステナビリティの目標を達成するための重要な投資として挙げられました。しかし回答者は、正確な測定にこそ、技術を最大限生かせると考えており、29%がリアルタイムで二酸化炭素排出量を追跡するインテリジェント測定サービスの優先度が高いとしています。このメッセージは、企業が自社の取り組みの信頼性を示す必要性があることを示しており、回答者の33%が企業の環境に対するコミットメントを証明し、グリーンウォッシュ注の非難を避けるためには透明性のある情報開示を行うことが最も説得力のある行動であると回答しました。
今後について
NTTデータにとってサステナビリティの推進は重要課題であり、本調査で得られたサステナビリティに取り組む企業に関する洞察を生かし、お客さまのパートナーとしてサステナビリティ推進を支援していきます。
CCS Insightについて
CCS Insight調査では、サステナビリティへの投資と方向性、運用を阻む制約、サステナビリティ市場の軌跡について洞察を提供しています。
CCS Insightの企業調査の詳細については、www.ccsinsight.com/research-areas/workplace-transformation/をご覧ください。
注釈
- 注 企業が、本当は環境に配慮していないにもかかわらず、配慮しているように見せかけて行う宣伝活動
- 文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
グローバルマーケティング本部
E-mail:global-marketing@kits.nttdata.co.jp