請求書受領から決済までをシームレスにデジタル完結できる「TetraBRiDGE™」を10月より提供
請求~決済~消込の徹底的な効率化と企業のDX促進、サプライチェーンの強靭化を目指す
トピックス
2023年9月14日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、請求及び決済領域のデジタル化を迫られている国内企業向けに、請求書受領から決済までをシームレスにデジタル完結できる「TetraBRiDGE™(テトラブリッジ)」注1を2023年10月より提供します。
TetraBRiDGEを利用する企業は、複数の電子請求サービスからの請求書の受領や管理、国内280以上の金融機関からの振込や電子記録債権を用いた決済をシームレスにデジタル完結することで、請求書受領から決済までの事務作業を最大80%程度効率化注2できるだけでなく、作業ミスの低減や内部統制の強化を図ることもできます。
TetraBRiDGEは、2023年10月より株式会社インフォマート(以下:インフォマート)が提供し90万社以上が利用する電子請求サービスである「BtoBプラットフォーム請求書」とバンキングサービスとして初めて接続し、以降、電子請求サービスとの接続を順次拡大していきます。
今後NTTデータは、多くの金融機関、電子請求サービス事業者及び会計サービス事業者、業界サプライチェーンとの積極的な協業を通じて、仕訳や消込を含めた企業間取引における事務作業の徹底的な効率化、企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)促進、サプライチェーンの強靭化等でTetraBRiDGEの提供価値を高め、広く利用されるプラットフォームとすることを目指します。また、金融機関と一体となった普及推進や様々なサプライチェーンへの展開により、2028年度末までに2万6千企業への導入を目指します。
背景
2023年10月に控えるインボイス制度の施行開始や2026年に予定されている手形・小切手の全面的な電子化等、日本国内企業は請求及び決済領域のデジタル化を迫られています。その一方で、中小企業のみならず大企業においても請求事務では依然として紙から脱却できておらず、また、金融機関ごとのインターネットバンキングや電子記録債権サービスを始めとする複数の決済手段を支払先に応じて使い分ける必要がある等、効率化が進んでいないことが大きな課題となっています。NTTデータはこれらの課題の解決に向け、TetraBRiDGEという新サービスを提供します。
サービス概要
TetraBRiDGEには大きく以下2点の特徴があり、バイヤー企業は請求書受領から決済までの事務作業を最大80%程度効率化できるだけでなく、作業ミスの低減や内部統制の強化も図れます。
1.請求書の自動的な受領と一元管理、決済との連携
バイヤー企業は、これまで紙やPDF、電子請求サービス等様々な形式や手段で請求書を受領した後、インターネットバンキングに振込内容を手入力し決済を行っていましたが、TetraBRiDGEを利用することで複数の電子請求サービスから自動的に請求書を受領し一元管理できるようになるだけでなく、決済までの事務作業をシームレスにデジタル完結できるようになります。これにより、事務作業の効率化だけでなく、作業ミスの低減や内部統制の強化を図れます。
TetraBRiDGEは、先行してインフォマートが提供する国内シェアNo.1注3で90万社以上が利用する電子請求サービスであるBtoBプラットフォーム請求書とバンキングサービスとして初めてAPI連携を行い、以降、電子請求サービスとの接続を順次拡大していきます。
2.国内280以上の金融機関からの振込等と複数の決済手段
TetraBRiDGEはNTTデータが提供している「BizHawkEye®」注4を活用するため、バイヤー企業は国内280以上の金融機関からの振込に加え、明細照会や資金集中・配分注5を一元的に行うことができます。また、電子記録債権を用いた決済もできるため、仕向け金融機関や決済手段ごとの手続きを支払先に応じて使い分ける等の煩雑な作業をする必要がなくなり、事務作業の負担軽減を図れます。
協業を通じた提供価値向上への取り組み
1.金融機関との協業
株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行等の金融機関とともに、取引先企業のデジタル化支援、請求データ等を活用したファイナンスの提供による資金繰り支援等、TetraBRiDGEならびに金融機関口座の価値向上に取り組んでまいります。
2.電子請求サービス事業者及び会計サービス事業者との協業
インフォマート等の電子請求サービス事業者及び会計サービス事業者とともに、バイヤー企業の請求書受領から決済までに加え、サプライヤー企業の消込までをシームレスにデジタル完結させ、企業間取引における事務作業の徹底的な効率化に取り組んでまいります。また、現在は経理担当者の知識や経験に依存している仕訳作業の自動化等、更なる提供価値の向上にも取り組んでまいります。
これらの実現にあたっては、100%の精度で消込を自動化するための全銀EDIシステムとの連携や、電子請求サービス及び会計サービスと円滑に接続するための日本のデジタルインボイスの標準仕様である「JP PINT」注6の活用も検討してまいります。
3.業界サプライチェーンとの協業
自動車業界向けにDX支援サービスを展開しているトヨタファイナンス株式会社とともに、サプライチェーンを構成する企業への普及を推進してまいります。
また、様々な業界のサプライチェーンとともに、請求データ等を活用したサプライチェーンファイナンス、データドリブン経営支援等の新しいサービスの創出に取り組み、サプライチェーン全体の生産性向上や競争力強化、DX等を通じたサプライチェーンの強靭化を目指します。
今後について
NTTデータは、多くの金融機関、電子請求サービス事業者及び会計サービス事業者、業界サプライチェーンとの積極的な協業を通じてTetraBRiDGEの提供価値を高め、広く利用されるプラットフォームとすることを目指します。また、金融機関と一体となった普及推進や様々なサプライチェーンへの展開により2028年度末までに2万6千企業への導入を目指します。
注釈
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注1
TetraBRiDGEはtetra:ギリシャ語の「4」とbridge:「架け橋」を組み合わせた造語です。TetraBRiDGE並びにNTTデータが、「バイヤー企業」「サプライヤー企業」「請求・会計サービス事業者」「金融機関」の4者を繋ぐ架け橋になることを意図してサービス名としました。詳細については下記をご覧ください。
https://tetrabridge.ne.jp/ - 注2 請求書を紙で受領し、各金融機関のインターネットバンキングから都度振込を実施している企業を想定した弊社試算値
- 注3 株式会社東京商工リサーチにより行われた2022年9月末時点の請求書の発行/受領に特化したBtoBクラウドサービス導入企業数調査より
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注4
BizHawkEyeの詳細については下記をご覧ください。
https://bizhawkeye.ne.jp/ - 注5 本社入金口座や支社口座の資金を本社資金管理口座に移動する集中機能と、本社資金管理口座の資金を本社支払口座や支社口座に振り分ける配分機能からなる資金管理機能です。集中機能により社内やグループ内の資金状況の正確な把握が可能になり、配分機能により迅速な資金融通が可能になります。
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注6
JP PINTの詳細については下記をご覧ください。
https://www.digital.go.jp/policies/electronic_invoice/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
イノベーション創発室
曽我、藤井(峰)、藤井(麻)
E-mail:tetrabridge_idg@hml.nttdata.co.jp