ドローン2機の同時自律航行に成功、河川巡視・点検における広域調査を実現
～石狩川・千歳川において防災向けドローン航行の実証実験を実施～
トピックス
2023年10月24日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ（以下、NTTデータ）は、2023年10月18日、国土交通省北海道開発局「第4回 現場ニーズと技術シーズのマッチング事業」として、石狩川・千歳川において、自律飛行ドローンを用いた災害時等の河川巡視・点検の実証実験を実施しました。石狩川では、広域調査への活用を想定して長距離・高速で飛行可能なドローンであるVTOL注、千歳川では、詳細調査への活用を想定して回転翼ドローンの実証飛行を行いました。
- 事前に設定した飛行ルート設定に従って河川上空においてVTOLを自律飛行（レベル3：目視外・無人地帯）させ、河川関連施設等の状況を迅速に確認する技術の有効性を検証しました。
- ドローン運航管理システム（airpaletteUTM®）による異なる種類・メーカーのドローンを離れた場所で同時に自律飛行させる際のドローンの運航管理等に対する有効性を検証しました。
北海道石狩川の美原大橋から垂直離陸したVTOLは、たっぷ大橋まで飛行し折り返し、離陸場所へ戻るまで、延べ約30キロの行程を正確に自律飛行し、河川施設の動画・静止画を撮影しました。またairpaletteUTMにより、同時に異なる場所を自律飛行するVTOLおよび回転翼ドローンの把握・管理等ができることを確認しました。
背景
北海道開発局では、災害時における河川施設や周辺の被害状況等を迅速かつ安全に情報収集するニーズがあり、NTTデータは国土交通省北海道開発局の「第4回 現場ニーズと技術シーズのマッチング事業」に採択され、airpaletteUTMを活用したドローンに関する実証を実施しました。
取り組み概要
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図1．飛行区間
ドローンの活用により期待される効果
実証結果
石狩川・千歳川にて、ドローンの自律航行（2機同時）を用いた河川巡視・点検に成功しました。
図2：VTOL撮影のリアルタイム中継映像
図3：2機同時飛行時のairpaletteUTMの画面
今後について
NTTデータは、災害時の状況把握と情報共有の効率化を実現するソリューションを提供します。
災害時における迅速な状況把握を目的に、ドローン飛行環境の構築、運用体制の支援を行います。また、ドローンで撮影した空撮画像等においてAIを利用して被災状況を可視化することで、迅速な被災箇所の把握を支援します。また、これらの情報と、各種災害情報を統合し、これを組織内外に共有する情報連携基盤D-Resilio®を提供しています。これにより、適切な情報が迅速に共有され、災害対策がより効果的に行えるようサポートします。
参考：動画
ドローンの活用で河川巡視業務を高度化 ～防災DXで災害に強いハイレジリエントな社会へ～
https://www.youtube.com/watch?v=Hjn5_SYq_64
参考：使用機体
注釈
- 注 VTOL（Vertical Take Off and Landing）：ヘリコプターのように垂直離着陸ができ、かつ固定翼機のような高速巡航も可能な航空機
- 「airpaletteUTM」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- 「D-Resilio」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
モビリティ＆レジリエンス事業部
危機管理ソリューション担当
阿部、石川、中島
TEL：050-5545-1866