モビリティサービスを支えるデータスペース「Japan Mobility Data Space」のテストベッドを限定公開

トピックス

2024年5月31日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2023年度から内閣府が実施する「戦略的イノベーション創造プログラム注1(SIP:エスアイピー)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」の取り組みにおいて、中核となるデータを活用する人とサービスをつなぐための仕組み「Japan Mobility Data Space」のテストベッド(プロトタイプ版)を構築し、2024年5月22日より一部企業・団体に限定して公開しました。
本テストベッドでは、NTTデータが運営する「MD communet®」の会員が保有するデータを中心に、容易にモビリティ関連のデータの検索、参照を可能とするカタログ情報として集約、公開する「統合データカタログサービス」および自社で保有するデータを第三者へ提供できないデータホルダーに対し、第三者へのデータ提供を可能とする「データ格納サービス」を限定公開しました。また、Japan Mobility Data Spaceの取り組みを発信し、認知拡大を目的としたHPを制作し、同日より公開しました。
NTTデータは今後、参加企業、団体等への呼びかけや、利用者からのフィードバックを受けながら、データ拡充やサービス整備を行い、2024年11月のテストベッドの一般公開を目指します。

背景

NTTデータは、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP:エスアイピー)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」(研究推進法人:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO))の公募に採択されました。
本研究開発では、社会課題の解決やSociety 5.0の実現に資するようなモビリティサービスの創造を目指します。NTTデータが担うテーマは「人と情報をつなげるThe Japan Mobility Dataspaceによるスマートモビリティ社会の実現」です。地域やエリア、プラットフォームごとに分散管理されたデータを連携させ、データのみならずデータを活用する人とサービスをつなぐための仕組みとして、分散連邦型データ連携基盤「Japan Mobility Data Space」を中核とする4つの研究開発項目に関する研究開発を進めています。注2

Japan Mobility Data Spaceは、モビリティ分野を中心に地域やエリア、プラットフォームごとに分散管理されたデータを連携させ、サービス開発に必要となるデータの取得、検証環境の提供やサービス事例・ノウハウの横展開が可能となるような仕組みとして実現し、データ・ツール・サービス・人をつなぎ、一気通貫でサービス創出まで行うことが出来るプラットフォームを目指します。

このたび、2024年5月22日よりJapan Mobility Data Spaceのサービス拡充・改善を目的として一部会員向けにテストベッドを限定公開するとともにJapan Mobility Data Spaceの取り組みを発信し、認知拡大を目的としたHPを公開しました。

概要

統合データカタログサービスの限定公開(一部会員向け)

統合データカタログサービスは、Japan Mobility Data Spaceに登録されているデータカタログ全体を横断的に検索できるサービスです。また、通常のキーワード検索に加え、生成AIにより、対話形式で欲しい情報を検索することも可能です。データ提供者は保有データをカタログに登録することで、通常の営業活動では出会えない事業者からの引き合いを期待することができます。また、データ利用者は新たなサービス創出を検討するにあたり、必要となるデータや技術を持つ事業者を検索することが可能となります。

図1:統合データカタログサービスのチャット検索画面

図1:統合データカタログサービスのチャット検索画面

データ格納サービスの限定公開(一部会員向け)

データ格納サービスは、自社でデータの保有ができない、保有するデータを提供する環境がないデータホルダーに対し、第三者へのデータ提供を可能とするサービスです。静的ファイル(データファイルのアップロード/ダウンロード)と動的ファイル(ストリーミング)の利用が可能です。本サービスを活用することで、データの公開、提供が可能となり、新たなドメイン開拓や交流を期待することができます。

図2:データ格納サービスの概要

図2:データ格納サービスの概要

HPの公開

Japan Mobility Data Spaceの認知拡大を目的とし、コンセプトや取り組みを発信するサイトを公開します。
今後、Japan Mobility Data Spaceに関する情報発信だけでなく、データ連携に係る取り組み事例などを紹介していくことで、モビリティ分野を中心とした新規サービス・ビジネス創出を促進します。

サイトURL:https://mobility-data-space.jp/

今後について

今後、Japan Mobility Data Spaceに関する情報発信やデータ連携に係る取り組み事例を発信していきます。
また、掲載データカタログの拡充やサービス整備を踏まえ、2024年11月のテストベッドの一般公開を目指します。合わせてJapan Mobility Data Spaceの社会実装に向けた運営についても今後検討していきます。

注釈

  • 注1 内閣府『戦略的イノベーション創造プログラム』
    https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/
  • 注2 「SIP第3期スマートモビリティプラットフォームの構築」では、研究開発項目が19定められており、NTTデータは、「(9):多種多様なモビリティプラットフォーム/関連データの統合・相互利活用基盤の構築、実証」「(10):安全・快適・豊かなモビリティの実現のための、サイバーフィジカル型道路空間デジタルシステム基盤(デジタルサンドボックス)の構築」、「(11):都市OS上のモビリティ対応サービスの開発」、「(16):スタートアップ等の事業者間のモビリティデータシェア・共有が可能な基盤となるSSM(Shared Service for Mobility)の構築」に提案し、採択されています
  • 「MD communet」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
  • 本成果には、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」(研究推進法人:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)(NEDO管理番号:JPNP23023)の成果が含まれています。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
社会基盤ソリューション事業本部
ソーシャルイノベーション事業部
スマートビジネス統括部
営業企画担当
中島、礒、近藤、鶴家
E-mail:japanmobilitydataspace@am.nttdata.co.jp