国産SAFの商用化および普及・拡大に取り組む「ACT FOR SKY」に加盟

トピックス

2024年7月9日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、国産SAF注1(Sustainable Aviation Fuel、持続可能な航空燃料)の商用化および普及・拡大に取り組む有志団体「ACT FOR SKY注2」に2024年7月に加盟しました。ACT FOR SKYは、日本の国際航空分野において2050年のカーボンニュートラル実現に向けて有志の企業や自治体などが参画する団体です。事業として国産SAFに直接関与し、サプライチェーン構築の主体となる「ACT Member」と、国産SAFのサプライチェーン構築を支える「SKY Member」で構成されており、NTTデータは「SKY Member」として参画します。当社は、サプライチェーンを横断したプラットフォーム構築の知見と実績を有しており、SAFにおいても製造から流通に至る全域での貢献が可能です。今後、メンバー企業と協力して国産SAFの商用化および普及・拡大を目指します。

背景

国際民間航空機関「ICAO」注3は2022年、国際航空分野で2050年までに温室効果ガス(GHG)排出を実質ゼロにする長期目標を採択しました。日本政府も同年、国際航空分野において2050年までにカーボンニュートラルを達成することを公式に宣言しています。航空分野でGHG削減施策の中心となるのが、植物などのバイオマス由来の原料や廃食油などに含まれる炭素から製造され、実質的にCO2をほとんど増やすことがない持続可能な航空燃料であるSAFの利用です。2022年に国土交通省が策定した「航空脱炭素化推進基本方針」では「航空の脱炭素化の推進に当たり、その中核となるのがCO2削減効果の大きいSAFの導入である」と明記されています。さらに「国際競争力のある国産SAFを安定的に供給するため、国土交通省、環境省、経済産業省および農林水産省の連携により、原料調達を促進するとともに、国産SAFの開発・製造に係る支援を行う」注4として、国産SAFの国際競争力強化を進めています。

ACT FOR SKYについて

ACT FOR SKYは、持続可能な航空燃料SAFの普及・拡大を通じてカーボンニュートラルな空の実現を目指すオールジャパンの取り組みです。国産SAFに直接関与する企業、サプライチェーン構築に必要となる企業や⾃治体等が協調・連携して行動を起こし、国産SAFの商用化と普及・拡大を目指しています。メンバーは、事業として国産SAFに直接関与し、サプライチェーン構築の主体となる「ACT Member」と、国産SAFのサプライチェーン構築を支える「SKY Member」で構成されています。NTTデータは「SKY Member」として参画します。

図1:ACT FOR SKYメンバー

図1:ACT FOR SKYメンバー

NTTデータの取り組み

NTTデータグループは気候変動対応ビジョン「NTT DATA NET-ZERO Vision 2040」注5を策定し、グループ一体となって、2040年までのNet-Zero実現を目指して取り組んでいます。デジタル技術の活用やお客さまとの共創を通じて、自身のみならず社会全体のカーボンニュートラル実現や気候変動への対応力強化に貢献することを目指しています。
ACT FOR SKYにおいては、グローバルIT企業としてのネットワークや知見、経験を活用し、サプライチェーン構築支援や国産SAFの生産および流通に関わる商取引・国際的な規格や法規制などに対応したデジタルプラットフォームを開発・提供で貢献できると考えており、国産SAFの普及・拡大に取り組んでいきます。

図2:SAF製造・流通プラットフォームのイメージ

図2:SAF製造・流通プラットフォームのイメージ

注釈

  • 注1 Sustainable Aviation Fuel(SAF)とはバイオマスや廃食油、排ガスなどの原料の生産・収集から、製造、燃焼までのライフサイクルでCO2排出量を従来燃料より大幅に削減し、既存のインフラをそのまま活用できる持続可能な航空燃料です。
  • 注2 ACT FOR SKYウェブサイト
    https://actforsky.jp/
  • 注3 ICAOとは、国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization)のことであり、1947年4月4日に発足し、193か国が協力し、相互の利益のために空を共有することを支援する国連専門機関です。
  • 注4 国土交通省 航空脱炭素化推進基本方針(p.3)
    https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001573999.pdf
  • 注5 2040年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す新たなビジョンを策定
    https://www.nttdata.com/global/ja/news/release/2023/060900/

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第二インダストリ統括事業本部
製薬・化学事業部
三井、山田、山本
TEL:050-5546-9018